番外

 の山

2011/5/21  米山(大平コース) (992.6m)   
5月も半ばを過ぎ、いよいよ夏山に向けて体力づくりをしなくてはならない季節になった。
それにしても今年の我々の体は、本当に鈍りきっている。
ガイドブックを読んで楽勝と思われた山にことごとく敗北して疲れ切って下山している。
これじゃあ夏山は無理である。
そろそろ1000メートルクラスの山に本格的な覚悟で挑まねばなるまい。
と、いうことで、選んだのがなんと米山。つい昨年の秋に楽々コースの水野林道から登った山である。いえ、まさかトレーニングでそんな楽なコース選びませんって。
今回は王道のメインコース、大平コースである。
米山を選んだのには理由がある。
我が家から低山の部類に入る粟ケ岳と守門岳が見えるのだが、そのどちらもまだ雪の白さが目立つのだ。1000メートルクラスで今雪がないと思われるのは、海岸により近い米山だった。こないだ登った八石山にもそんなに雪がなかったし、きっと大丈夫だろう。
だが、米山の北方向から米山を見るとかなりの雪があった。スパッツ、いるかなぁ。
米山大橋を通り、海方向から見てみるとそんなに雪は無いみたい。スパッツ、邪魔だからやめるか。
ナビに大平の住所で入力。まったく迷わずにすぐに駐車スペースになった。大平集落のほんの入り口といった場所である。
十数台とめられそうなスペースはほぼ満車。我々が仕度をしている間にも自動車がやって来る。
9時ちょうど、駐車スペース出発。
案内看板の矢印のとおり、看板に向かって左側の道に入る。
左側の道はこんな感じ。
手前の茅葺の民家はすでに崩れかけているし、隣の民家は完全に崩れていた。
民家を過ぎると道がY字になっているが、案内の通りに右に。
右に進むと杉林を通る右写真のようなコンクリートの細い道。
お墓などを通り過ぎるとまたY字になっている。
左の登る感じの道は仕事道のようだ。右側の道の木に登山道と大きく矢印がついている。
そっちに進むと、あら、林道に出た。
林道をほんのちょっと歩くとまた山に入る。
ニリンソウやエンレイソウが綺麗に咲いている。
また林道に出た。山道はショートカットの道のようだ。さっきより長く林道を歩くと、自動車のとまっている場所に来た。
右写真の自動車の向かいが登山道入り口。
ここには3台から4台駐車できそうだし、もう少し先にも数台駐車していた。
左写真が登山道入り口。
9時14分。いよいよ登山開始。ゆるく登って行って、続いて階段になる。
これがまた、けっこうな角度の階段だ。
階段のない場所はロープがある。
しかし、概ね整備された階段が設置されていた。
9時42分。山頂まで2000メートル。
最初から道の端にはオオイワカガミが咲いていて、階段でうんざりする気持ちを慰めてくれる。
9時54分。山頂まで1750メートルの標識のすぐ上が「二の字」という広場。ベンチがあって休憩によい。
ちょうどカメラの電池がなくなったので、ここで交換。ついでに冷やしたゼリーもとって小休止。
我々より後に出発したご夫婦がここで追い抜く。
二の字からは木々の間から米山山頂が見える。
山頂の避難小屋がくっきりと見えた。
10時03分。尾根道とトラバース道の分岐。ただし、トラバース道はロープが横に渡されていて、土が流れて木が倒れて歩きにくくなっているので尾根道を勧めるとの案内が出ていた。
もちろん、お勧めに従った。
従ったら、いきなりハシゴ状の登り。ガンガン階段で標高を稼ぐ。
10時08分。山頂まで1500メートルの711メートル地点。
ここにもベンチがあり、妙高、火打、焼山が見渡せると書いてあるが、この日は曇っているうえに黄砂。まったく見えない。
追い抜いて行ったご夫婦はここで休憩していたらしい。ペースが早そうなので、先に行ってもらうために、我々は小休止。
711メートルピークからいきなり下る。これがまあ、腹が立つほど下る。
ただ今整備中の木の階段が時には平均台、時には木道になって続いている。
10時15分。トラバース道との合流。こちらもロープで閉鎖されていた。その後もちょっと下って、10時17分、山頂まで1250メートル。半分は過ぎました、後半をがんばりましょう、と書かれている。
え、やっと半分?くじけそうだ。
10時22分。 おいおい、という感じのハシゴ連発。すぐ隣に旧道があって、そちらは閉鎖されていて、新しく道がつけられた感じだ。
旧道のほうが絶対に楽に見えるが、土が流れてしまっているのかもしれない。
道の開発には頭が下がるが、登りづらいったらありゃしない。
10時25分。山頂まで1000メートル。
階段や岩っぽい登りが続く。
10時34分。山頂まで800メートル。山毛欅林は急登です。ゆっくりと登りましょう、と書かれている。
今まででも充分に急登だったんだけど。
800メートルの案内より少し手前だと思うが、唯一シラネアオイが咲いている場所があった。
この山にはシラネアオイが咲くので、探しながら登っていたが、本当にここだけだった。
いや、ホント、欅林、急登だった。階段がなければかなり辛かったと思う。
ってか、実は私、ここで登山始めてから最悪のパニックに陥った。
というのも、登山開始からまとわりついていた小虫がここに至って、とんでもない数になったのである。私は細かいものがたくさんある状態が生理的にダメで、途中何度も虫がイヤ、くじけそう、イライラする、泣きそうと弱音を吐きながら登っていて、この急登の過酷さも手伝って本当に泣き出してしまった。
えぐえぐ泣きながら、この地獄を逃れたいだけで足を運んで登った。
しかし、欅林は綺麗だった。なんで虫がいるかなぁ、もう。
あのパニック状態でよくもまあちゃんと写真を撮っていたと自分をホメたい。
10時45分。有名なガンバレ岩。毎年ペンキを塗り替えるのか、鮮やかな赤い文字だ。
ちゃんとした精神状態なら笑って突っ込みを入れるところだが、なにせ完全に気持ちがくじけているので、黙って通り過ぎる。
10時47分。 山頂まで600メートル。急登もあと少しです。と書かれている。しかし、目の前にはものすごい角度の木の階段。
右写真は、ユキグニミツバツツジらしい。葉っぱが三枚のツツジはたくさん咲いていた。
10時52分。道がグチャグチャしてきたと思ったら雪が道を塞いでいた。ほんの数メートルだったけれど。
その雪の脇にお地蔵さんが座ってらした。
10時54分。ここから下ると林道である、という表示。
え、と思って見てみると、急な坂の上に雪だらけ。ロープが下がっているのだが、それも雪に埋もれている。
首をめぐらすと、ずっと向こうに林道らしき道が見えた。米山林道だ。雪があるうちは使えない。
すぐに山頂まで400メートルの表示。
11時03分。水場。水場まで30秒とあったが、行くつもりになれなかった。道に水が流れてやがて残雪で埋もれた。さっきより長い間雪の上を歩くがそれほどの距離ではなく、靴も埋もれない。ただ、木が雪でたわんでいて、それを跨いで歩くのがわずらわしい。
水場からすぐに山頂まで200メートルの表示。
そこから岩っぽい登りを登る。
道がなだらかになり、咲いたばかりのショウジョウバカマなどが見られるようになった。右に道が分かれていたので、覗いてみたら、あらまあ、もう避難小屋だった。
11時10分。避難小屋到着。
11時12分。避難小屋から薬師堂に行く。一等三角点を触ってから、昼食の場所を探す。
晴れていたが、風が強く、虫も多い。
避難小屋は満員のようだった。
できるだけ風を逃れられる薬師堂のすぐ下あたりの空き地で昼食。
虫を追いながらの昼食だったが、心が完全に麻痺して、虫でも景色でも風でも花でも、もうどうでもよくなっていた。
感動もへったくれもなかった。
ちなみに、見晴らしもよくなかった。
なにせここ1ヶ月黄砂がひどい。ほとんど景色はくすんで見える。
11時55分。下山開始。
12時09分。山頂まで400メートル。
12時16分。山頂まで600メートル。
12時18分。ガンバレ岩。
12時30分。山頂まで800メートル。
12時47分。山頂まで1250メートル。
12時54分。711メートルピーク。
ここにはたくさんの蝶がいたが、みんな元気に飛び回って、撮影できなかった。
ギフチョウ、キアゲハ、カラスアゲハ、ヤマキマダラヒカゲ。みんな数頭で飛び回っていた。
おかげでちょっと長めに休憩。
13時08分。二の字。
13時20分。山頂まで2000メートル。
13時43分。林道と合流。
13時53分。駐車スペース到着。ご苦労さまでした。

体力増強のための、いわば訓練登山だったのだが、思い出すにぞっとする精神鍛錬の登山になってしまった。
虫。ほんっとっっっにキライっ。今度は必ず虫除けの薬と虫除けの網を持って行くぞ。
二度と山になんか近寄らない、と、その場では完全に心がくじけていたが、戻ってレポを作っているうちに、次はどこに登ろうかという気分になってきた。そのへんが登山の中毒性なのかもしれない。
虫さえ除けば、米山の大平コースは、とてもよく整備されていたし、山頂近くの欅林はすばらしく綺麗だった。多少天候が悪くても山頂には立派な避難小屋もトイレもある。花も多く、気持ちのいい登山を約束されるはずだ。虫さえいなければ。虫さえぇぇぇ。

米山(大平コース)
最寄ICは、北陸自動車道米山IC。国道8号線に出たら、海を右手に見ながら柿崎方面に進む。トンネルを2つほどくぐり、JR米山駅のほんのちょっと手前に左折すると米山登山道である、という標識が出ている。大平集落に向かう道で、案内も大きいので見落とさないと思う。あとは道なりに進むと、駐車スペースになる。
駐車スペースには仮設トイレがある。
登山道は概ね整備された階段の多い道だが、時々ロープをつかんだほうがいい場所などもある。


新潟の滝もくじ  ときどき週末温泉族になる  んがお工房の日本百名滝めぐり  掲示板