番外

 近県の山

2013/7/13(土)  車山 標高1925m  
海の日の三連休初日である。
せっかく三日もお休みなんだから、お天気さえよければちょっとハードな登山をしたいと思っていた。
しかし、新潟はまだ梅雨のど真ん中。どの山に逃げてもずぶ濡れが確実な降水確率だった。
そんなワケで梅雨明けしている長野県に逃げることにしたのだが、自動車に乗る距離が長くなるということは、登山にさける時間が短くなるということである。できるだけ晴れていそうな場所で、登山にそれほど時間をかけずに、それでいて高山植物がたくさん見られて、できれば登ったぞという満足感を得られるという、贅沢極まりない望みをかなえてくれる山は無いものかと探した。
それがあったんですよ。
新潟と違って、長野県は高原に伸びる快適な道路がたくさんある。そのため、登山口がそもそも標高が高く、山頂までの時間が短くてすむ。お金をかければ、リフトなんかもあったりして、さらに山頂は近くなる。
そういった山で、百名山の一つ、霧ケ峰の車山に行ってみることにした。
自宅を午前7時半頃に出発。高速道路代を節約して、須坂長野東インターで下りて、菅平高原を通り抜け、上田市を南下、白樺湖からビーナスラインに入って車山高原を目指した。
        (写真が多いためにサイズを小さくしています。花の写真は、ダンナのサイトからご覧いただけます。)
11時半頃に車山肩の駐車場に到着。
ニッコウキスゲの開花が伝えられて、混雑は必至と覚悟していたが、やっぱり駐車場は満車だった。
ぐるぐる回ってなんとか開いた場所に滑り込む。
左は満車の駐車場と、向こう側に見える車山の図。
駐車場から階段を上って行くと、左手がニッコウキスゲの大群生地で、まっ黄色に見える。
観光客はだいたいがそっちに向かって歩いて行く。
が、半分くらいは登山のガッチリした格好で右側に向かって歩いて行く。
我々も3時間くらい歩くんか、といった装備で歩き出す。
車山方面に進むと綺麗なバイオトイレと簡易トイレが設置されている。
道は幅広い砂利道、といった感じだ。
軽トラくらいなら楽々と進めるだろう。
最初だけこんな感じの道でそのうち登山道っぽくなるのかと思っていたら、ずーーーーーっと最後までこんな感じだった。
駐車場ごしの車山の写真を見てもらうと分かるのだが、道はこの緑色の左の端っこから右の端っこへ真ん中あたりをだーっと横切り、右の端っこからくきっと曲がってまた左の端っこにだーっと続いている。
左の端っこの頂点が山頂である。
恐ろしく遠回りで山頂に行っている分、ものすごくなだらかで、息ひとつ切れない。汗ひとつかかない。
高原植物も豊富ということだが、笹ばかり目立って、この登山道にはキスゲもぽつりぽつりとしかない。
意外にコバイケイソウが多くて、それで標高が高いのだと分かる程度だ。
12時28分 何のトピックスもなく、山頂到着。
駐車場からしっかり見えていた気象ドームである。どうして直登のコースを閉鎖したんだろうかなぁ。植生保護とはいえ、遠回りにもほどがあるもんなぁ。
ドームの向こうには諏訪神社の分社があって、下からわざわざ運ぶという御柱が立てられていた。
ちなみに、山頂表示はいくつもある(笑)
これが一番立派かしらん。
一応三角点もそばにある。
気象ドームの周りは広くて、岩もそこそこあって、昼食をとるには絶好の場所だ。
ガッツリ登山仕度の人たちから、スカートに日傘の人、乳飲み子連れ、おいおい、ホントにそれで来たのかというくらいのサンダルの人となんだかここがどこだか分からなくなる。
それもそのはずで、我々が来た道とドームを挟んで反対側にはリフトがある。
車山肩よりも白樺湖がわにある車山高原からリフトに乗ると、あとは階段で5分もかけずに山頂に立ててしまえるのだ。
この日は雲が多い日で、上田市あたりでは雨も降っていたのだが、歩いている間は雨は降らなかった。
代わりに眺望はほとんどなく、遠くに見えるという富士山もまったく見えなかった。
左は私の手にとまったウラジャノメという蝶。
よく探せばけっこう花は咲いていて、右のタカネバラは一瞬レンゲツツジの咲き残りかと思うくらい鮮やかだった。
駐車場まで戻り、山とは反対側のキスゲの群生地に向かう。写真ではうまく表せないのだが、とにかく山が黄色に染まっている。
なんでうまく表せないかというと、キスゲの周りに鹿の食害を防ぐための微電流のフェンスが張り巡らされていて、いちいち邪魔なのだ。
ニッコウキスゲとコバイケイソウが入り混じって咲いているのは圧巻だ。
こんな風景を車で見られるなんて、すごいなぁ。
長野、うらやましいなぁ。

と、いうことで、登山というよりはニッコウキスゲ祭に行ってきました(笑)
お天気がよければ本当に最高だったと思うが、雨が降らなかっただけでもありがたい。なにせ、出発時新潟は土砂降りだった。長野に入ってもぽつぽつと雨が当たっていたくらいなので。
しかし、曇天で手の甲に日焼け止めを塗らなかったら、しっかりと日焼けしていて、お風呂に入るとヒリヒリした。高山の紫外線は侮ってはいけません〜。

車山(車山肩より) 
最寄ICは、一番近いというと中央道諏訪ICなのだが、我々は新潟からなので上信越道上田菅平ICがベストだと思う。国道18号、国道152号とで南下して、白樺湖でビーナスラインに入る。ビーナスラインは現在無料の観光道路で、どんどんと標高を上げて行く。
最初に車山高原の賑やかな駐車場になる。ここからはリフトで山頂に行けるがもちろんリフト代はかかる。徒歩で山頂に向かうと1時間半くらいかかるらしい。
もう少し先に進むと車山肩の駐車場だ。ここから徒歩で40分で車山山頂に立てる。ものすごくなだらかな砂利道で、スニーカー程度でも大丈夫。サンダルだと砂利が入って痛いかも。
ニッコウキスゲは我々の行った時期だと車山肩のあたりが一番すごかった。
ビーナスラインをさらに進むと、八島ケ原湿原になり、湿原の草花が観賞できるが、我々は立ち寄らなかった。


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