番外

近県

2021/12/4(土)   赤城山 黒檜山 (1827m)   
2021年もあっという間に12月になってしまった。この年も新型コロナウィルスのおかげで思うように遊びまわるわけにはいかない1年だった。
ところで、12月となれば真冬で登山など考えもしない我々なのだが、2021年の冬は来るのがのんびりだった。なんとなくピリっとした寒波が来ないまま秋が過ぎ、暦の上では冬だよね、という感じで、標高が高くなければ登山くらい県内でもできそうな状況だった。
しかし、見える範囲の高い山は山頂付近はすっかり白い。根性ナシの我々夫婦に登れる山ではない。
なかなか連休でお休みが合わない我々の年末なのだが、珍しく連休になったこの日、ぜひともどこかに登りたいところだった。
県内は無理。では、県外は?
そんなに遠くには行けない。
さりとて、山形、福島、長野はもちろん寒すぎる。富山の山は高すぎる。では、群馬は?
群馬の山を我々はそんなに知らない。県境の標高の高い山は無理として、知っている山は赤城山くらいだ。
赤城山は、2019年の11月に登ったことがある。11月に登れるなら、12月のはじめでも大丈夫だろう。赤城山なら新潟からも比較的近いし。
2019年は、1時間少しで登れる地蔵岳に登ったが、今度は一番高い黒檜山に登ろうじゃないか。
他に知らない、という単純な理由で赤城山に登ることに決めてしまった。
さて、当日。午前7時頃に自宅を出発。新潟はざざ降りの雨。予報では群馬は晴れるはずなんだけど。
国境の長いトンネルを抜けると、ホントーに絵に描いたような青空が広がっていた。
ナビの案内どおりに通ったことのない道で沼田から赤城山のビジターセンターに向かう。
前回赤城山に登った時とは全く逆方向から大沼のほとりに出た。
さて、登山口はどこだ?
赤城神社の赤い橋を通り過ぎる手前に黒檜山の登山口を発見したが、それは我々が予定していた登山口ではない。
我々は赤城駒ヶ岳を経て黒檜山に行くルートを予定している。
とにかくビジターセンターに行ってみてからだ。
沼田から大沼に至る「奥利根湯けむり街道」県道251号線が県道70号にぶつかって、左折するとすぐに赤城山ビジターセンターがある。
が、その県道70号にぶつかる手前で黒檜山登山口と書かれた駐車スペースをみつけた。あ、あそこじゃん。
ま、わかったので、とりあえず何かしらの情報があるかもしれないからビジターセンターには行って見ることにする。
トイレだけ借りて、これからガイド付きの登山らしい団体さんがいることを確認してから、登山口の駐車スペースに戻った。

登山者用の駐車場は、公衆トイレやお土産屋などがある広場より、少し県道70号側にある。大半が公衆トイレのある賑やかなスペースに駐車するらしく、砂利敷きのこのスペースに駐車している自動車はなかった。
駐車スペースのほぼ向かい側に登山口がある。
10時05分 登山開始。
それほど寒いとは感じなかったが、登山道には10センチくらいはありそうな霜柱がビョンビョン出ている。
登山道は整備されているが、あと一段足らない、と思うような階段がたくさん設置されている。
10時13分 駒ヶ岳2の表示る
これは前に地蔵岳に登った時にもあった、緊急時ポイントで、119番してこの地名と番号を言えば場所がわかる、というもので、何合目というワケではない。
10時22分 駒ヶ岳まで0.9キロの表示。
それからすぐに永遠に続いていそうに見える鉄製の階段が出現。なんじゃこりゃ〜。
狭い階段ですれ違い困難なので、下って来る人が待っていてくれた。
階段を上りきると、大きな石がごろごろしている道に。
木の階段も続き、途中に「関東ふれあいの道」の石の道標が。
何よ、村道分岐点まで6.7キロって。  10時39分。
10時44分 またもや鉄製階段出現。今度は一直線に伸びている。
登りきると、視界が開けた。
駒ヶ岳まで0.4キロの表示。
ベンチなどもある。
が、気温が上がり、霜柱が溶けたらしく、道がぐちゃぐちゃになっている。
これは想定していなかったなぁ。
踏み跡がぐちゃぐちゃな泥を避けて、草の中に道を作っている。
我々もそれを利用させてもらう。
10時54分 駒ヶ岳まで0.2キロの表示。
両方が見通せる尾根道を歩く。
ややすると、「ガケありきけん」という看板。
覗いてみると、ホントに柵の向こう側は切れ落ちて崖になっていた。
そっちに向かって踏み跡もついていたから、危険、危険。
11時01分 赤城駒ヶ岳到着。
山頂表示の向こう側に道が続いているのだが、さて、そっちが登山道なのかしらん。
どう見てもかなり下っている。
しかも、たぶんあっちが黒檜山じゃないか、という方角には進んでいない。
とりあえず、山頂表示の手前にある「赤城山の活動」の説明板のところに戻ってみる。ちなみに、ここは緊急連絡の「駒ヶ岳6」だ。
遠くに見えるのは、筑波山だそうです。
あ、別の方向にも道があるぞ。
しかも、ちゃんと黒檜山→と書かれているぞ。こっちじゃん。
40分から60分、とある。ずいぶんと幅のある時間設定だなぁ。
駒ケ岳からはググッと下る。
これが日陰の下り階段で、凍結しているのだ。
むちゃくちゃ怖かった。
ビビりながら長いこと下ったと思ったが、時間にして5分ほどの下りだ。
鞍部にたどり着く。
11時14分 大タルミと書かれた表示。黒檜山まで0.8キロ、標高差220メートルだそうだ。
斜面の落葉した木々が綺麗に並んでいるのが美しい。
11時21分 黒檜山まで0.7キロ、黒檜山10の表示。
このちょっと先から黒檜山への登りが始まる。
12時23分 右写真のような階段がとにかく続く。
ずっと続く。とにかく続く。
息が上がった頃に正面に案内板が。T字になっていて、右は絶景スポット、左が山頂だとある。 11時51分。
絶景スポットは60歩、山頂は5分だそうだ。
絶景は帰りにとっておいて、まず山頂を目指すことにする。
左に曲がって進むと、大振りの石が並ぶ道になる。
それからすぐに右側に鳥居が出現。 11時54分。
てっきりそこが山頂かと思ったが、山頂はさらに先である。
鳥居の先も大振りの石が並ぶ道だ。
前方が高くなっている風でもなく、山頂らしい感じがしない。
そこが山頂だ、という感覚もなく、茂みを抜けたらちょっと広い広場に出て、山頂表示が立っていた。
11時57分 山頂到着。
けっこう広いのだが、ほぼ全面霜柱が溶けたどろどろの泥で、座る場所がない。
それでも、端っこの灌木の根元に座れそうな場所をみつけて、無理やり座った。登山者もたくさんいたのだが、泥だらけの状態で、休む場所探しに困っているようだ。
我々が昼食を食べている間に、あのビジターセンターにいたガイド付きの団体さんがやって来て、ガイドさんはここではなくて、この先の絶景スポットで昼食にします、と言って歩いて行った。
ガイドさんがそう言うのだから、きっとそっちのほうが休める場所があったのかもしれない。
12時30分 昼食を終えて、我々も山頂より先にある絶景スポットに行くことにした。
下の三枚の写真が絶景スポットからの風景。
どっちの方向が見えているのかさっぱり分からない。
団体さんはめいめい岩のあたりで休んでいたが、ここが寒いこと寒いこと。
見晴らしがいい分、風も強いのだ。
座れる場所はあったけど、山頂の泥だらけの場所のほうが昼食にはよかったみたいだ。
  
12時37分 山頂に戻る。下山開始。
12時40分 鳥居。
12時43分 60歩先の絶景スポットへ。
数えながら歩いたが、私の足では80歩くらいだった。
どこがその場所かよく分からなかったが、丁度一緒に歩いていた人が富士山が見える、と言うのが聞こえた。
よーく目をこらしたら、本当に富士山が見えた。
小沼のすぐ上のずっと向こうにうっすらと富士山が見える。
でっかいなぁ。さすが日本一の山だなぁ。
13時09分 大タルミ。
ここから登り返しなので、あわよくば登らずにすむルートはないか、草の踏み跡が大沼方向についているのを辿ってみる登山者もいた。
結局遭難してもマズいので、ちゃんと戻って来たけど。
我々も登り返しましたよ。
13時24分 赤城駒ケ岳。 なぜかここにはたくさんの登山者がいた。

13時35分 駒ケ岳まで0.4キロのベンチ。
13時51分 最初の鉄製階段。
階段を下りきると、大沼にかかる赤城神社の赤い橋が見えてくる。
14時06分 登山口到着。

登山口から右側に行けば公衆トイレのある広場になるので、そちらに立ち寄ってから自動車に戻った。
もともとここに駐車するのも登山者用の駐車スペースに駐車するのもそれほど距離は違わない。
ただ観光シーズンなどは混雑も考えられるので、登山者用の駐車スペースが他にあるのかもしれない。
ところで、黒檜山に登るもう一つのコースもこの公衆トイレのあるスペースからさほど遠くないので、周遊するのも可能であるというのは、あとで知ったことだ。
また季節のいい時に周遊するのもいいかもしれない、と思った。
この後、我々は群馬の百選の滝である棚下不動滝に立ち寄ってから新潟に戻った。(棚下不動滝のレポはこちら)

赤城山 黒檜山(赤城駒ヶ岳経由コース)
  
最寄ICは、ナビに案内してもらったら、沼田ICを示した。たぶんこの道を走ったんじゃないか、という推測なのだが、国道120号に出て、薗原湖方面に進み、途中で県道255号線に入って片品川を渡り、国道251号へと左折して「奥利根湯けむり街道」を終点までずんずん進む。終点が大沼である。この道は冬期閉鎖もされるので、情報収集は必要だ。ちなみに、この奥利根湯けむり街道、けっこう滝がたくさんある道らしくて、あらかじめ予習して行かなかったのは大失敗と思っている滝好きだ。


新潟の滝もくじ  ときどき週末温泉族になる  んがお工房の日本百名滝めぐり  掲示板