番外

の山

2022/3/26  国上山(313.2)から剣ヶ峰(292)    
今年の3月はとにかく週末のお天気が悪い。この日も全国的に雨の天気予報だ。
これではどこにも逃げられない。逃げられないのであれば、早春の花が盛りの近場の山に行きましょう。
お天気は悪くてもなんだか気温はいつもの3月より高い。空模様も、雨が降るんだか雲っているんだか、はっきりしない様子だ。
午後から、前線が通過したら大荒れになるというので、ちょっと濡れるのを覚悟して行きましょうかね。
せっかくなので、今まで通ったことのない、それでいて雪割草が期待できるコースを歩いてみることにした。
国上山から剣ヶ峰へ行く道である。ちょっとだけ長いが、花を楽しめればいいじゃないか。
と、いうことで、のんびり派の我々には珍しく、午前8時前には自宅を出発した。

8時40分 支度をして、国上寺駐車スペースから登山開始。
天気がくずれるという予報のせいか、駐車スペースにはそれほど自動車は駐車していなかった。
登りはじめてすぐにカタクリやカンアオイなどが見られる。
8時53分 5合目。
それでもゆっくりと花を見ながら登山する女性ハイカーの数がけっこうあった。
花を見てはスマホを出してしゃがみ込んだり、登山とは関係ないお話で盛り上がっていたり。
国上山は、適度に運動できる女性に優しい山である。
山頂のすぐ手前のオウレンの群落。
真っ白になるくらいのオウレンが咲いていた。
ここのみならず、あちこちでオウレンが咲いている。
小さな花だが、数が多いと圧巻だ。
9時07分 国上山山頂。
さすがにまだ午前も早いので、登山者は一人しか休んでいなかった。
我々も休憩せずに山頂を通り過ぎる。
もんやりと曇った空で、眺望はほぼ無かった。
9時18分 剣ヶ峰への分岐。
いつもは通り過ぎるこの分岐に今回は突入する。
この分岐の道標のあたりにはけっこう雪割草が多いので、こちらの道も期待できる。
こちらの道は通る人も少ないのか、最初笹が両側から迫っていて、道も怪しい感じだった。
が、次第にはっきりと踏まれた分かりやすい道になった。
国上山の登山道から急に下るのだが、その両側に雪割草が点在する。
たくさんのオウレン、たくさんのオウレン、あっちこっちオウレン、時々雪割草、といった感じである。
意外にもアップダウンのある道だ。
思っていた以上に下り、時々登る。
ただ、ずっと雪割草の姿は見られる。
この季節には楽しい道である。
途中、剣ヶ峰がわから単独の男性がやって来た。
剣ヶ峰のカタクリはどうだったか聞いたら、剣ヶ峰よりはもう少し先がよかったです、とのこと。
剣ヶ峰の先って、どこ?
9時43分 林道に出る。
あ、この風景は知っているぞ。
いつもは黒滝城址から剣ヶ峰に登って、こちらの道から下って来て林道に復帰している場所だ。
今回はいつも下る道を登り、いつも登る道を下ることにした。
登り口に今年お初のエンレイソウがあった。
今芽吹いたばかりなのに咲いている。
剣ヶ峰の登り、これがまあ、胸突き八丁というくらい急な登りだ。
青いキクザキイチケゲなどを見ながら登り、そろそろ剣ヶ峰という場所になったが、あまりカタクリは咲いていない。
10時02分 剣ヶ峰。
さらに進むと、ようやくカタクリの紫の絨毯に見える場所になった。
なるほど、剣ヶ峰の先というのはここか。
剣ヶ峰全体が紫になるのは、もうちょっと時間が必要かもしれない。
紫の花の海。
でも、雲っているので、色が冴えない。
あ、エンゴサクも咲いているぞ。
それにつけても、この道はナニワズが多い。
黄色い色彩をみつけると、ほぼナニワズだ。
10時15分 黒滝城址がわの林道に出る。
林道歩きも楽しい。小鳥が木の枝にいるのがよく見える。
あれはホオジロらしい。
いつも南沢から登り詰めるとここに出るという石碑の場所。
意外にも林道歩きは長い。
  でも、ネコノメソウやスミレが咲いていて、小雨が降ってきても気にならない。  
10時27分 林道終点。国上山へ戻る。
登山道になり、またしても雪割草にひっかかりながら、国上山に戻る。
10時47分 国上山登山道に復帰。
意外に国上山までは近く感じられた。
10時49分 石塔。
ここから蛇崩れに向かう。
この石塔のそばにはけっこう雪割草の小さな株が多かった。
小雨が降ってきたので、足早に登山道を下る。
ベンチではここで昼食に決めたのか、女性たちがお弁当を広げていたりする。
国上山の登山者女性たちは自由だなぁ。
  稚児道に入る前の下り道にはカタクリの群落があるのだが、ここも少し早い感じだった。
前はここで白いカタクリをみつけたのに、咲いていなければ探すこともできない。
 
 
11時16分 弥彦麓登山口との分岐。
ここから先がちょっとジメッとした登りになる。
下りなのに登りという道で、意外に体力を奪う。
でも、一番雪割草の多い場所なのよ。
今年もここでコバイモをみつけられて、満足。
いくつかトンネルをくぐって、林道に出て、法面に咲く花を探しながら歩く。
おや、山の桜がもう咲いている。
11時50分 国上寺駐車スペース到着。
雨も降ったり止んだりで、帰宅するには丁度いい塩梅だった。

コースが長いので、午前中で済まそうと思うと朝の8時台に出発する必要がある。
まだ午前中というのが信じられない活動量で、駐車スペースに戻った。
できれば、のんびりと歩いている他の女性ハイカーたちのように、あれもこれもと欲張らず、時間もゆったりと設定した登山がいい山なのかもしれない。
でも、雨予報でもなければ、なかなか足を向けない近すぎる地元の山でもある。
こんな山がすぐ近くにあって、実は幸せなのかもね、と思ったりした。

国上山(国上寺より) 
最寄ICは、関越自動車道三条燕IC。
実は地元なのだが、三条燕ICから国上寺に行くには大変込み入った道を行く。文字で説明するのは少々困難だ。ICを出て右に曲がると、正面の遠くに連なっている山が弥彦山塊で、国上山は一番左の低い山である。その山を目指して進めば当たり(笑)
道路表示の寺泊、とか「てまりの湯」というのを目当てにして行けば大丈夫である。まかりまちがって、てまりの湯に着いてしまっても、そこは道の駅なので、詳しい案内図があるし、道の駅の裏手にある五重塔からも登山道が伸びている。
国上寺の駐車場から境内を通っての登山道は、山頂まで25分。稚児道と呼ばれる駐車場の下がわからの道は1時間弱。ただし、写真を撮影していると、花が多い山なので、時間はずっと延びる。


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