番外

の山

2023/7/9  護摩堂山(268.3m)      
梅雨である。
この週末も近隣はどこに逃げても雨。
雨どころか、警報級の大雨になっている地域もある状態だ。
つまり、登山どころではない。
しかし、幸いなことに、私の住むあたりでは、それほどの雨は降らず、どんよりとしたお天気程度。
いきなりざっと降り出しても、傘を差したらなんとかしのげる雨の似合う山はないか。
あるのだ。護摩堂山。ここの公園にはたくさんのアジサイが植えられていて、名所になっている。
のんびり公園を歩きに行こうか。
うん、そのつもりだったのよ、私は。
しかし、護摩堂山。しっかりとした山でしたとさ。

12時18分。 自宅で早めの昼食をとり、護摩堂山の駐車場に到着。
あれ、公園の駐車場って、こんなんだったっけ?
考えてみたら、私は護摩堂山を正規のルートで登ったことがなかった。
菅沢口という、裏側の近道ルートしか行ったことがないのだ。
今回初の正式ルートでの護摩堂山である。
午後だし、雨なので、アジサイのシーズンでも満車に近い感じではあったが、すんなり駐車することができた。
一応登山靴を履き、ストックをもって行くかと聞かれたので、まだ公園内の階段だけのつもりでいる私はストックはいらないでしょう。と断る。
道はなだらかで幅が広い、自動車も通れる道である。
小雨くらいは振っているらしいが、うっそうとした樹林帯なので雨粒は当たらない。
時々田上町の特産品であるタケノコ用のものなのか、美しい竹林なども見られる。
あれ、ヤマユリが咲いているぞ。
なんにも花らしい花のない道だったので、感激だ。
12時31分 山頂まで1200メートル。という案内。
すぐに「田上小学校林」と書かれた石碑。
3分後には「護摩堂第二展望広場案内図」というのが出てきた。
何が展望できるのかわからないので、今回はそちらには行かなかった。
そばに「護摩堂山・里山再生プロジェクト」と書かれたものがあった。
里山再生ボランティアを募集しているそうです。
里山遊歩道入り口、という案内。
こちらも細い道が分岐していたが、どこに通じているのやら、わからない。
思った以上に護摩堂山は登山道や遊歩道があちこちに分かれている。
ヒヨドリソウの地味な白い花も今の季節は貴重な花かも。
右手の草地がロープで囲われていると思ったら、またヤマユリが。
今度はたくさん花をつけてる。
このロープの向こう側には何本が蕾を膨らませているヤマユリがあった。
12時46分 山頂まで600メートル。
田上ゆったり里山歩きの看板。春にはヒメシャガなんかも咲くらしい。
12時47分 トイレとあずまや。
あずまやでは親子連れが休憩中。
ほぼ全域でオカトラノオが咲いていたのだが、もう終盤。
キンミズヒキも時々あったが、終わりかけ。
12時50分 右に進むと三角点らしい。意外と遠い位置にあると地図に示されている。
我々は左へ。
12時53分 山頂まで300メートル。
ノリウツギの花が梅雨空に映える。
12時57分 大きく二股に分岐。どっちに言ってもあじさい園には出る。
右は山頂広場に出てから下ってあじさい園へ。
左はあじさい園の下に出て階段で登って行く。
我々は右へ。左の道は少し狭くなり、自動車は通れないくらいになる。
ここにも簡易トイレがあった。
少し進むと、右がわに階段の道が分かれる。
たぶん同じ場所に出ると思うが、我々は左へ。
どんどん道は狭くなり、登山道っぽくなる。
突き当りに大きな岩があり、護摩堂山がただ泥っぽい山ではないことを示している。
大きくカーブする感じで、アジサイの若木が植えられている斜面に出た。
どうやら、アジサイ園の裏側らしい。
が、道が分岐している。
案内によれば、まっすぐ進むと三角点。左に登れば山頂広場だそうだ。
13時04分。
あ、ダンナ、三角点のほうに行ったぞ。
そーか、三角点まで行くんだな。
いよいよ道が細くなる。
そうだろう、案内図によれば、けっこうな距離を歩かなくては三角点には出ない。
アジサイの時期にわざわざそんな場所に行くヤツはいないだろう。
しかし、意外にたくさんのヤマユリの姿を見ることができた。
まだ蕾だったけど、もう1週間もしたら、ヤマユリの道になるかもれしない。
でも、この道、けっこう下るんだ。
どろどろの道で下り道。
滑るのでとても怖い。物好きじゃないと通らない道だなぁ。
13時13分 三角点到着。
案内図の隣に釜をひっくり返した鐘があったので、とりあえず叩く。
右はフジバカマの仲間っぽいんだけどな。
けっこう下ったので、もちろん帰りは登る。
どろどろなのよ。
まあ、下るよりは登るほうが怖くないけどね。
13時22分 山頂広場へ登る道だと思われる分岐。
でも、ちょっと違ったらしく、ヘンな施設の残骸っぽいものを経由してまた下る羽目に。余計な労力を使って、通常の道に合流。
13時25分。
来る時にアジサイ園の裏手かな、と思ったアジサイたちを上から見る感じの道を登って行く。
13時27分 山頂広場到着。
重くたれこめた雨雲で遠くの弥彦山塊が半分隠されている。
あずまやもある。
城址の石碑もある。
城址の石碑の裏側に道がついていたので、山頂を示すものでもあるのかしらと思って行ってみたが、何もなかった。
広場からアジサイ園に向かって下って行く。
あ、ホタルブクロ。
おお、あじさいが一面に咲いているぞ。
階段の両側をアジサイが彩る。
梅雨の花だ。
もしかして、今まで来たなかで一番きれいだったかも。
斜面もあじさいだらけ。
そのまま下って行く。
途中、左に下る道とまっすぐ進む道に分岐するが、ここは左に下る。
13時42分 石切り場。
切った石を何に使ったのやら。
13時44分 山頂まで300メートル付近の簡易トイレのある分岐。
あとは登りと同じ道を下って行く。
途中、ヤブコウジの花が咲いているかもとダンナが言うので、とても小さいその花を探しながら歩いた。
足のくるぶしよりも下にあって、さらに下向きに咲いているので、みつけるのがなかなか難しい。
秋には真っ赤な実になって、むしろそのほうが見つけやすい。
ちょっと宝さがしみたいで楽しい帰路だった。
13時53分 あずまや。
14時08分 第二展望台入り口。
14時12分 田上小学校林。
14時27分 駐車スペース到着。

何度も登っているつもりで、実は正規ルートでは初めて登ったのだと発覚した護摩堂山。
そーですか、山頂のあじさい園までは楽々階段で15分程度と思っていたけど、そんな山ではなかったんだ。
確かに足元は広くてなだらかなので、多少の雨でも傘を差して歩けるけれど、お年寄りがアジサイ見たさに歩き始めたら途中で挫折してしまうような距離があったんだ。
しかも、三角点が遠いし。
でも、ヤマユリが咲く山だとは知らなかった。
思いがけずに大きな白い花を見ることができて、本当によかった。
結局雨には当たらずにどんより雨がちな梅雨の一日を歩くことができた。

護摩堂山
最寄りICは、北陸自動車道三条燕IC。インターを降りて左折。国道8号線に左折で出て新潟方面に走る。しばらく走って清水という交差点で県道9号へと右折。道なりに走って、五反田橋で信濃川を渡り、すぐに左折して加茂川を渡る。T字を右折して道なりに直進、跨線橋でJRを跨ぎ、国道403号に出る。この羽生田の交差点で左折。新潟方面にどんどん進んで行けば湯田上温泉の大きな看板と案内標識があるので、それに従って右折。あとは案内があるので間違わない。
ちなみに、あじさい祭りのある頃は駐車場が混みあう。403号沿いのごまどう湯ったり館という温泉施設の駐車場も利用できるらしいが、ここからどうやって護摩堂山に行くのかよくわからない。たぶん案内があるはずだ。
この駐車場から直接上記の駐車場に行く道もあるが、ゴルフ場の下を抜けるとても細いトンネルを通る。トンネル内はすれ違い困難だ。しかも、トンネル自体が長いうえに曲がりくねっているので、目視で対向車が来ているかどうかは分からない。入り口付近の赤色回転灯で対向車が来ているかどうか確認してからトンネル内に入らないとならないので、ちょっと怖い。
湯田上温泉の旅館「わか竹」前から行ったほうが安全に駐車場に行けると思う。
  



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