番外

近県

2023/10/28(土)   安達太良山 (1700m)   
週末ごとに天候がイマイチの10月。
この週末も新潟では雨マークが並んでいた。
けっこう行事も重なっていて、登山に充てられるのはこの日だけ、ということで、近隣の天気のよさそうな場所を探した。
日本海側は雨がちなのだが、太平洋側に行けば晴れマークになっている。
と、いうことで、お隣の福島県でも比較的太平洋側の安達太良山に登ることにした。
この山には2012年の9月に登ったことがある。
ただ、私の体調のよくない時で、足の状態がおかしくなったりして、変則的な登山になった。
今年はあれから10年以上たっているので、楽々往復ロープウェイコースを選択した。
さて、当日。
雨降りの新潟をあとに、磐越道を福島に入る。
きっと福島県は晴れていると期待していたのだが、会津盆地は雲のなか。
しかも、どんよりと重い雲だ。なんだか、会津盆地をすぽっと蓋をしているみたいな感じである。
磐梯山はもとより、吾妻連峰のすがたも全く見えない。おいおいおい。晴れはどこに行った。
磐越道から東北道に出て、少し北上すると、なんとか空が明るくなった。
でも、青空は見えない。ほぼ曇り。
天気予報の嘘つき〜。

10時ちょうど  安達太良山スキー場に到着。
おおお、スキー場のかなり手前から自動車が道路の傍らの広くなっているスペースに駐車している。
どんどん奥に行くと、有料駐車場の文字が。
スキー場の近くは、期間限定で1台1000円徴収されるようだ。
われわれはそのすぐ手前にうまいことあいていた場所に駐車できた。
駐車だけで1000円はさすがに無いだろう。
どうやら紅葉目当ての観光客が多いらしい。
たくさんのバスも停車中だった。
10時20分 ゴンドラに乗る。
かなり待つことになるかと覚悟していたのだが、意外にも待ち時間ゼロだった。
紅葉は、山麓駅が一番きれいだったかな。
でも、曇り空なのでちっとも色が冴えない。
意外にもながいことゴンドラに乗る。
晴れていたら、気持ちよく遠くの山々も見えただろうに、残念。
10時30分 山頂駅到着。
山頂駅からは木道が伸びている。
簡単な支度の観光客たちも木道に沿って歩いて行っている。
右に曲がれば薬師岳、パノラマパーク、左に行けば安達太良山山頂、と道案内があり、大半が右に向かって歩いて行く。
我々もまず薬師岳に行くことにする。
10時35分 ちょっと広い広場的な場所に出て、まず、「この上の空が本当の空です。二本松市」と書かれた道標が出てくる。
智恵子抄の千恵子さんが見た本当の空は、この日は雲が多めの空だった。
10時36分 薬師岳山頂。
その広めの石ゴロゴロの広場に目立たなく薬師岳山頂の碑がある。
観光客はほぼ気にしてい無い状態だった。
 
パノラマパークと称するこの広場は、景色はとてもよかった。
もう3日も早ければ紅葉が最高だったと思う。
小さな祠もあって、観光客はそっちにこぞってお参りしていた。
あまりに人が多くて写真に収められなかったけど。
さて、登山道に向かおう。
10時39分 山頂まで75分の道標。
10時42分 ゴンドラ駅への分岐。
ちょっと待て、軽装での登山は絶対にやめよう、という注意喚起がされている。
10時49分 木道がなくなる。
けっこう長い間木道が続いていた。
秋も終わりの山には低い樹木の赤い実があちこちにあった。
泥っぽく、滑りやすい石と泥の道が続く。
11時08分  ちょっと広い場所に出る。
何組かが休憩中だった。
ここからは安達太良山の山頂がよく見えた。
乳首と呼ばれる岩の小山もよく見える。
11時09分  山頂まで約40分表示。
表登山口と奥岳登山口が合流している場所らしい。
仙女平分岐、と書かれていた。
この先、階段が設置されていたらしい道になるのだが、横木と横木の間の土が流出してしまい、ほぼハードルのようになってしまっていた。
泥の山は、登山道の荒れ方も激しいようだ。
11時33分 時間表示のない案内。
11時42分 時間表示のない案内、再び。
この辺りから樹木がなくなり、広く見渡せる感じになる。
しかし、案内にはせめて山頂まで約〇分、とか〇キロとか書いておいてくれると、励みになるんだけどな。
11時48分 巨大ケルン。
ケルンってか、石をそこに集めただけのようなものが登山道の脇にあって、子供が喜んで登ろうとしていた。こらこら。
道はそれを左右に避けてその先で合流していた。
このケルンを抜けると、もう山頂広場だ。
11時51分 くろがね小屋への分岐。
登山口の案内によると、くろがね小屋は只今閉鎖中だそうだ。
11時54分 山頂広場中央の案内表示。
ここにも安達太良山と名前があるので、集合写真などを撮影している人が多数いる。
我々はまず「乳首」の上の山頂を目指す。
その安達太良山と書いてある看板のすぐ後ろから「乳首」にアタックした。
女性二人組のすぐ後ろから登ったが、登るルートらしいルートがはっきりしていなくて、かなり困っている様子だった。
よもや岩をよじ登とは思っていなかったらしい。
お先にどうぞと譲られて、仕方なく岩をよじ登る。
よじ登るけど、それほど危険じゃないんですよ。
11時59分 山頂。
もっとごった返しているかと思いきや、それほどの人もなく、しっかりと山頂表示を撮影することができた。
山頂の岩山から見下ろした山頂広場。
広いのでよく分からなだろうが,あちこちにかなり人がいる。
ぐるっと見渡してみる。
うーむ、やっぱり曇りがちで眺望はイマイチだ。
会津盆地がわから雲が湧いて押し寄せて来る感じである。
下りは別のルートを選択。
というより、暗黙で一方通行のようになっているらしい。
こちらは行くルートがはっきりしていて、アルミハシゴなどが設置されている。
岩には何の実かな。春にはかわいらしい花なんだろう植物があった。
12時03分 乳首を下り、山頂広場で昼食。
山頂は風が強く、岩の影で食べることに。
ところが、お湯を沸かしているその最中にみるみる雲が広がり、まさかと思っているうちにバラバラと雨が降り出した。
私のリュックに傘が入っていたので、とりあえず食べ物と火は傘で濡れるのを防ぐことができた。
雨具を着て、雨に打たれながら昼食をとるしかなくなってしまった。
もうちょっと早ければ雨の前だったし、もうちょっと遅ければお湯を沸かすのをやめて、別の場所でごはんにしたのに。
最悪なタイミングだ。
12時40分 下山開始。
あんなにたくさん人がいたのに、山頂の広場にはほとんど人がいなくなっていた。
雨から退散したらしい。
早いなぁ。
  広い山頂広場に何やら鳥の姿が。
ホシガラスだ。
風と雨が強いのに、ホシガラスが撮りたくてちょっとストップ。
おかげで撮れましたよ。かわいいでしょ。
下山の道は赤い実探し。
右上はゴゼンタチバナ。
右はマイヅルソウ。
 
少し下ると雨は小降りになった。
でも、道が雨に濡れて滑りやすくなっている。
13時22分 山頂まで約40分の表示。
右はまだ花があったぞ、ツルリンドウ。
で、実もつけていたぞ、ツルリンドウ。
13時51分 ロープウェイ分岐。
帰りは薬師岳に立ち寄らずにそのまま山頂駅へ。
13時56分 ロープウェイに乗る。
帰りも並ばずにすぐに乗れた。
泥の靴を洗う場所があって、そこで靴を洗っている人がむしろ並んでいたけど、我々はドロドロのまま乗り込んだ。
ごめんね。
14時06分 山麓駅到着。
ゴンドラの窓からは綺麗な山の紅葉が見えたのだが、やっぱり曇りや雨ではちっとも冴えない。
14時13分 駐車スペース到着。
まだまだたくさんの自動車が駐車してましたよ。

十数年前に登ったと時の記憶は実はあまりなく、幼稚園児たちが登っているのに驚愕したことくらいしか覚えていない。
ロープウェイを利用すれば1時間半で登れるお手軽百名山ではあるが、しかし、泥とハードル状の横木には困った。
あと、雨。よくも一番悪いタイミングで降ってきてくれたなぁ。
湯を沸かしている間、対面の山に湧いた雲がみるみる近づいて来るのがよく分かったのだ。
あの辺、雨だね、なんて言っていたら、あっという間に自分の上にやって来た。これだから、山の天気は恐ろしい。
風も強く、雨具やダウンベストを持っていて本当によかった。
でも、ホシガラスに遊んでもらったし、赤い実も色々探せたし、雨の新潟では味わえないなかなか楽しい一日になった。

安達太良山(あだたら山ロープウェイ利用)
  
実は、以前は磐越道猪苗代磐梯高原ICから国道115号で道の駅つちゆまで行き、そこから東北サファリパークの近くを通ってロープウェイの出るあだたら高原スキー場に行っていた。
 今回は磐越道を郡山まで行き、そこから東北道で北上。二本松ICから国道459号で岳温泉経由であだたら高原スキー場に行くルートを選択。
  新潟からだと、どっちも同じくらいなんじゃないか、と思う。関東方面からならもちろん東北道の二本松を利用したほうがよい。
  あだたら山ロープウェイは大人片道1200円往復2000円。道の駅や高速道路のパーキングでお得なクーポン付きの冊子などがあるので、探してみるのも手である。
我々はそれで200円引きで乗りました。
  あだたら山ロープウェイのサイトはこちら
  登山道は最初整備された木道なので、楽だと侮っていると、やがて石と泥とハードル状の横木の道になる。
  ゆっくり登れば就学前の園児でも登れる安全な登山道ではあります。


新潟の滝もくじ  ときどき週末温泉族になる  んがお工房の日本百名滝めぐり