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2024/2/24(土)   宝登山 (497m)   埼玉県長瀞町
毎年雪割草の時期に新潟にいらして、村岡城址などを一緒に散策しているabeちゃんパパさんご夫妻。
今年は、我々のほうからご夫妻のフィールドに遊びに行こう、ということになった。
ご夫妻は秩父在住で、ちょうど宝登山のロウバイが見ごろだという。
ロウバイという木はあまり新潟では見ないので、ぜひ見てみたい、と2月の三連休半ばに埼玉県に向かった。
自宅を6時少し過ぎに出発。
しぐれてぐずついている新潟から関越トンネルを抜けると、すっかり晴れ上がった関東に入った。
高速道路もガラガラで順調。
藤岡インターで下りて、県道13号前橋長瀞線をひたすら南下。
もう少しで長瀞かな、という峠道で、ちょっと身も凍る風景を見た。
なんだかあたりがけぶっているなぁ、春霞かな、と思っていたのだが。
ふと杉林の上のほうを見ると、なんと黄色い煙が杉からもくもくと浮き出ていた。
花粉だ。
昨日このあたりでは雨が降りとても寒かった。
その後の好天。
杉が大喜びで花粉を飛ばしているのである。
密度を持った黄色い花粉の塊が空中にあちこちに放出されている様を初めて見た。
こりゃ、花粉症の人は今日は地獄だぞ。
約束の9時半に少し遅れて宝登山の駐車場に到着。
すでに待っていてくれたご夫妻と合流し、さあ、宝登山に登ろう。

9時半の段階で駐車場は7割ほど埋まっていた。
綺麗なトイレもある。
トイレ前の砂利道を登って行く。
右の斜面の上にはロープウェイの山麓駅が見える。
大人片道700円5分で山頂駅まで連れて行ってくれる。
我々は徒歩なので、そのまま道を進む。
関東ふれあいの道、だそうだ。
ずっと自動車も通れる(関係車両は通ると思う)道が続いている。
歩いていても息もきれない。
杉林の中を歩くので、花粉がすごいらしく、大きなくしゃみの音が聞こえる。
途中、車道ともいえる登山道をショートカットする踏み跡を大きくしたような道があった。
我々は登山道をゆっくりと進む。
つづらに折れた登山道をおしゃべりしながらゆっくり登っていく。
あずまやが見えた。10時11分。
右手が開けて、大きなソーラー発電の施設が見えた。
10時24分 小動物公園の入り口が見えた。
うさぎやサルやシカなどがいるそうで、大人500円である。
我々は立ち寄らずに山頂を目指す。
小動物園からちょっと進むと、右手に階段が現れ、ここからは神社の神域であるとされている。
とりあえず、神社に向かう。
10時28分
宝登山神社奥宮である。
思っていたより小さい。
手前には、売店があり、甘酒などが売っている。
ここの狛犬は、犬ではなくて狼なんだそうだ。
そういえば、細身でシュッとしている。
神社をあとにして、山頂に向かう。
神社に向かって左手に見えるロウバイの黄色い花を通り過ぎて山頂。
たくさんの人が山頂の表示で記念撮影していた。
10時35分。
山頂からの景色は、花粉で霞んでいた。
あの三角が武甲山なんですかねぇ。霞んでいるなぁ。
さあ、ロウバイを見に行こう。
ろう細工のような花なのでロウバイという説があるそうだけど、色といいなんといい、本当に儚い感じの花である。
ここには3種類のロウバイがあると教えていただいた。
左は和ロウバイというのだそうで、真ん中が赤いのが特徴。
園内でも数えるほどしかなかった。
コープウェイの山頂駅のそばには梅も綺麗に花開いていた。
山頂駅に向かう途中にも若いロウバイがたくさんある場所があり、杉の木の切り株などが並んでいる。
杉を切ってロウバイを植えたのだそうだ。
10時58分 ロープウェイで下山して時短する案もあったが、すでに並んでいるので、歩いて下山したほうが早いということになった。
山頂駅のそばに園芸種らしいマンサクがあると教えてもらったのだが、このマンサクがなんつうか、凶悪な面構えのマンサクだった。
錦糸卵をまとったシュウマイみたいな花である。
さらに山頂駅のそばには福寿草も咲いていた。
歩いて下山するということで、駅を通り越し、展望テラスのあるレストハウス横から登山道を下る。
11時02分
明るくて歩きやすい道だ。
すぐに車道ともいえる登山道に出たが、時間短縮のためにショートカットの太目の踏み跡道を選択。
この道がけっこう急で、しかも、昨日の雨のせいで滑りやすくなっている。
行きとは違って、スリリングな歩行になる。
11時30分 駐車場到着。
  お昼はパパさんオススメのお店に連れて行ってもらえることに。
宝登山の駐車場を出て、道路を跨ぐ宝登山神社の白い鳥居の下をくぐって行く。
 
  思ったよりも遠い距離を自動車で走り、着いたのは、小鹿野町。
ここで、秩父名物わらじかつ丼の元祖のお店に案内してもらった。
わー、ここがそうですか〜。
知らなきゃ絶対に飲食店だとも思えないようなたたずまいのお店。
来たことなければ、何がなんだかわからないわらじカツどん一本勝負の「安田屋」さん。
我々は二枚900円のかつ丼をいただきました。
冬季はサービスの味噌汁付き。これで900円よ。カツ、2枚よ。
とっても美味でした。
駐車場はないので、町営駐車場に入れてね。
 
 
   
その後、ご夫妻の散歩道などでセツブンソウを撮影。
右の写真のセツブンソウは、雨に濡れて花びらが透けている。
 
  さらに、道の駅龍勢会館にたちより、建物裏にある福寿草を撮影。
裏側が赤い感じの花は、秩父紅というそうで、ほんの少ししかなかった。
 
 
  最後は、ご夫妻の毎日の散歩道だという秩父ミューズパークに連れていっていただき、ここにもあるセツブンソウの群生を見た。
なんだか、ホントーに小さいセツブンソウがたくさん群生していて、小さきもののパワーを感じた。
ここには、園芸種らしいまっ黄色のセツブンソウもあった。
 
  福寿草などはあちこちに植えられていたのだが、中には野生化したらしく、全然柵の中でない場所に咲いていたり、こんな場所に咲いているの?といった場所でもみつけられた。
小さくて目立たない花、ウグイスカグラもあった。
 
  鮮やかなレモン色の福寿草や花びらのたくさんある福寿草など、こんないい場所で毎日散歩できるなんて、羨ましいと思ったりして。
年取ったら、花のたくさん咲く遊歩道のある場所に引っ越したいもんです。
午後3時も回ったので、ミューズパークのメープルベースというカフェでコーヒーをいただき、解散した。
いや〜、たっぷり遊んだ一日でした。
 

実は、私、秩父に何をしに行くのかまったく分かっていないまま、ダンナにくっついて行った。
花見るらしいけど、何を見るんだ?
山に行くらしいけど、どの山なんだ?
すすす、すいません。こういう人間です。
しかも、宝登山が長瀞の近くというのもこのレポを作っていて初めて知ったし、ずっと秩父市内だと思っていたけど、長瀞町と小鹿野町にまたがって行動していたのだとも知った。
すすす、すみません。勉強不足です。
しかし、現地のabeちゃんパパさんご夫妻のおかげで、早春の花たちを見て回って、さらには県外の人間にはまず立ち寄るのは難しいかも、というわらじカツどんの元祖のお店にまで連れて行ってもらって、本当に意義のある一日だった。
それにつけても、新潟から秩父はけっこう距離があるのに、毎年雪割草を見に遊びに来ていただいて、本当にありがとうございます。
今度また、私たちも秩父を深堀してみようか、とも思う。
どうか来年はキリッと冷えた冬になって、氷柱などを見に行けたらな、と思う。


宝登山
  
我々は新潟からなので、関越自動車道藤岡ICを下りて、県道13号(前橋長瀞線)を利用して長瀞町入りした。
ナビはおそらく関越自動車道花園ICから国道140号のバイパスを案内すると思う。こちらは高速道路の区間が長いので多少時間の短縮ができるが、その分料金もかかる。
長瀞町に入ってしまえば、随所随所に宝登山と道案内があるので、まず迷わない。
登山をするのも、ロープウェイに乗るのも駐車場必要で、1台500円。
山頂までは林道のような登山道をゆるゆる登って1時間弱。ショートカットルートを使えばもう少し早く到着するだろう。
スニーカー程度でもまったく問題ない。山まるごとレジャースポットといった感じである。
犬の散歩もたくさんあって、多種多様の犬と犬ファッションを楽しめる。


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