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2024/7/21(日)   大沼池 (1694m)   長野県
この週は土曜日がお休みではなくて、日曜日だけが使える週末だった。
でも、せっかく花のシーズンだし。
新潟県はまだ梅雨明けしていなくて、じめじめしたお天気なのだが、隣県の長野や群馬はすでに梅雨があけていて、絶好の登山日和である。
日曜日だけのふらっと歩けるいい場所はないか。
先週購入した新しい登山靴を馴らすことができる場所がいいな。
そんなこんなで決めたのが長野県志賀高原の四十八池だった。
それじゃちょっと高低差も距離もあまりないので、大沼池まで足を延ばしてみようか。と、私が提案。
いや、まったく無謀でしたよ。
この提案をしたのは、数年前に四十八池に行った際に、湿原の木道ですれ違った小さな子供をつれたお母さんが、山には登らずに沼のほうまで行ってソフトクリーム食べようよ、と登りたがる子供を説得していたのを聞いたことがあるからなのだ。
つまり、子連れで志賀山登山よりは楽で、しかも沼のほとりにはソフトクリームを売っている売店まである。
楽々コースと思い込んでいた。
うむ、知らないで決めたらいけませんよ。
四十八池から大沼まではとても過酷な道のりだった。

9時50分 前山リフト乗り場到着。
トイレのそばの道沿いの駐車スペースがいっぱいだったが、なんとか端っこに駐車した。
が、リフト用の駐車場はガラガラ。なんだこっちにとめればよかった。
リフトは片道500円。
往復はなく、下る時は払わずに乗って下りた際にここで払ってください、とのこと。
足元にキスゲがたくさん咲いている。
10時02分 前山。標高1796メートル。
とてもしずかだ。
わずかにワタスゲの穂がゆれていた。
10時10分 渋池。
多少雨が降っていたのか、足元が濡れている。
渋池ではたくさんのモウセンゴケが花を咲かせていた。
モウセンゴケの花ってレアだと思っていたのに、ここでは一面白く見えるほど咲いている。
池の浮島も緑と苔の赤と花の白になっている。
道は整備されているが、雨が流れた後なのか、石がゴロゴロしている。
時々熊よけのベルが新しく設置されていた。
10時32分 志賀山登山道への分岐。
森の中の遊歩道は地味だが、よく見るとおもしろい。
ギンリョウソウやコケににょっきりはえたキノコ。
モミジカラマツの姿も時々ある。
やはり大雨で増水したのか、橋が通行注意になっていた。
ただし、この橋よりずっと怖い橋も多かったけど。
四十八池のトイレに到着。
10時53分 トイレ休憩。
  10時58分 四十八池湿原。
湿原には意外にたくさん人がいた。
ワタスゲやキンコウカなどがたくさん咲いている。
ヒメシャクナゲを探したが、すでに終わっているらしく、残骸しかなかった。
 
11時14分 鳥居。大沼池方向へ。
ここから先は来たことがないルートである。

まずほぼ水平に歩いて行く。
それからゆるゆると登って行く。
時々熊よけが設置されている。
倒木などがあり、それをくぐって歩く。
  11時30分 ベンチ。遠くに大沼池が見える。
意外に登るなあと思っていたが、このあたりがこのルートの最高地点かもしれない。
しかし、あんなに下のほうに小さく見えるのか大沼。
けっこう距離あるじゃないの。ええーー、あそこまで行くのぉ〜?
 
11時44分 25分の18 大沼池への下り階段の所。
と、案内標識に書いてあった。
この25分の、というのは、どこからどこまでを25分割したのかよくわからないが、次の番号までの時間も書いてあるので目安にはなる。
しかし、下り階段って、下るのね。
当たり前だわね。ずっと下に見えたものね、大沼。
下る下る下る。
途中でチラッと大沼が見えた。
近づいているのが救いである。
さらにモミジカラマツやヤグルマソウが群生している沢などを渡る。
11時59分 ちょっと開けた場所。保安林の看板がある。
ここで小休止。
  12時07分 25分の19 大沼池に流れる川。
キソチドリなのかな、けっこうたくさん姿が見られる。
 
このあたりでヤマクワガタやクルマバツクバネソウを見る。
こんな場所でクルマバツクバネソウと会えるなんて、なんだか嬉しくなった。
12時13分 鳥居への分岐。
鳥居って、なんだ?
なにせ、予備知識がない。とりあえず行ってみる。
ちょっと下ると、祠が見えた。
12時16分 石の祠。
祠の先にも道が続いている。
そうだった、鳥居へ行く道だったはずだ。
あ、鳥居が見えたぞ。げげ、水の中に立っているぞ。
12時17分 鳥居。
さすがにあの鳥居はくぐれないなぁ。
さて、道に戻ろう。
12時21分 鳥居への分岐。
分岐からまっすぐ大沼方向に。
あらまあ、これから咲くだろうたくさんのウバユリがある。
12時25分 エメラルド大沼。
おお、あれがソフトクリームを売っている場所か。
あらららら。閉店している。
ソフトクリームぅぅぅぅ。
仕方ない、諦めて湖畔で昼食休憩。
湖畔には別ルートから来たらしい、とても軽装の人たちがめいめい寛いでいた。
なんだか落ち着くとてもいい場所である。
ベンチもあちこちにあるし。
キバナノヤマオダマキやエゾシオガマが咲いている。
昼食後、そういえばここからなら鳥居が見えるだろう、と水辺まで行ってみた。
12時55分 25分の20 大沼池。
大沼池が25分の20で終点ではないと確認。
あと、鳥居って・・・
あったあった。この場所からは左写真の赤い矢印の先の杭みたいなものとしか見えない。
アップにしてみたら、右の写真。
真横じゃないのよ。
正面から見るにはさらに右方向に進む必要があるが、その元気はなかった。
なにせ、これからあの長い階段を登らなくてはならない。
大沼のあたりにはベニバナイチヤクソウやイチヤクソウがたくさん咲いていた。
12時56分 トイレ休憩。
エメラルトド大沼の裏あたりにきれいなトイレがあるのはありがたい。
13時ちょうど 来た道を戻る。
13時06分 鳥居への分岐。
13時09分 25分の19。
13時15分 保安林看板。
13時35分 25分の18。
13時46分 ベンチ。
ほぼほぼ絶望でしかなかった登り階段だったが、意外にも下りと同じくらいのタイムで登り切る。
予想よりは大変じゃありませんでした。
13時53分 25分の17。
14時02分 四十八池鳥居。
14時10分 四十八池あずまや。
14時29分 志賀山登山道分岐。
14時46分 渋池。
14時53分 前山リフト。
15時01分 駐車スペース。
前山リフトの乗り口には植えられたものだろうヤナギラン。

ホントに相変わらず調べもしないで現地でやっちまった、と思う我々である。
日曜に歩く距離でも高低差でもなかった。
乗る前に入手すべき資料をリフトを下りてたあとに手にして、大沼までの下り階段が700段あることを知った。
これ、事前に知っていれば絶対に四十八池でやめておいたわよ。
いや、でも、コースとしてはとても気持ちのいいコースで、湿原の花と林間の花と湖畔の花が楽しめる。
時間と体力の余裕のある時に来るといいんじゃなかろうか。
ソフトクリームがなかったのが残念だけど。レストハウス、もう開かないんだろうなぁ。

入笠山

  最寄りICは、長野自動車道信州中野IC。有料トンネルを経て国道292号に出て、そのまままっすぐ志賀高原に向かう。
  丸池、田ノ原湿原、木戸池を通り越し、ほたる温泉の大噴泉を通り過ぎるとすぐにホテルなどが並ぶ場所があり、その辺りに硯川公衆トイレがある。
  前山リフトはそのトイレのすぐそばの坂道を登った所にある。片道500円。
  ちなみに、四十八池まで遊歩道で歩く分にはスニーカー程度でかまわないが、大沼池まで行くつもりなら足回りはしっかりしていたほうが無難だ。
  四十八池まではほぼ平坦。そこから大沼池までは最初少し登って、あとは700段の階段で下る。
  ということは、帰りには登るので、それなりの覚悟で行ったほうがいいだろう。
  ちなみに、県道の大沼池入り口からの徒歩のコースだと1時間15分ほどで大沼池に着くらしい。
  体力に合わせてコースを組むといいだろう。


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