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2012年10月20日の不動滝はこちら
2013年4月29日の小ゼンはこちら



金剛滝(小ゼン)
ゼン、とは滝という意味。
小さい滝というけど、なかなかの迫力。


大きさ比較写真。
だいたい滝から10メートルも
離れていない。


不動滝(大ゼン)
とにかく、迫力があった。
雨後の滝はとんでもない。
真ん中の岩で普段なら左右2本に
別れていて、左が雄滝、右が雌滝となる。



大きさ比較写真。
ここは5メートルと離れていない。
飛沫、浴びまくり。



御神水の裏側から見た大ゼン。
手前にかかる木はほとんど楓。
秋は見事だろう。
2002/7/14 不動滝(大ゼン20m、小ゼン15m) 湯沢町
台風が近づいているということで、前日は強風の上、雨も降っていた。こりゃ、どこにも行けないなぁ、と思って就寝。しかし、翌朝は薄曇り。風もない。前日の雨もあるので、比較的楽に行ける滝を捜して、ここ、と思ったのが湯沢町の滝たちである。湯沢までは国道8号、17号を利用して2時間半くらいである。が、自動車を降りてから歩く時間が少なければ、ちょうどいいドライブコースである。と、これは、たしか先々週に県北に行った時にも同じ事を考えていて、とんでもなく歩いてしまったのだったっけ。
しかし、今回は大丈夫。本にも1キロほどと書いてあった。
滝沢公園という公園の奥に滝はある。なかなかに細い道で、事前によく調べておかなければ、公園にたどり着けなかったかもしれない。
滝沢公園は、砂防ダムが正面にデンとある、花いっぱいのきれいな公園。この砂防ダムの向こう側に不動滝があるわけである。

   
 
左:滝沢公園。正面のグレーの壁が砂防ダム。 右:アジサイがきれいでした。
少し登ると、小ゼンへ行く道に出る。公園からほんの5分程度の登りである。滝に近づくだけで、夏の蒸し暑い空気がひんやりとしてくる。ほどなく見えたのは、細身の流身の段瀑。緑の中に凛として立っている、といった感じの美しい滝である。
昨日の雨で少し水かさが増しているのか、滝壺のすぐそばまでは行けなかったが、5メートル程近くまで行くことができる。
小ゼンからさらに遊歩道は階段になって上に続いている。立て札によると、あと4分で大ゼン。しかし、4分で山の深さが増してくるのが実感として分かる。

   
 左:大ゼンに向う階段。 右:各滝のわきの岩盤には小滝が流れていました。
小ゼンの上流で小さな橋が沢をまたいでいて、そこを渡ると不動様が祀られている。
不動様の向こう側に、轟音とともに落ちてくる大ゼンがある。
いや、すごい。
雨後の増水のためか、とにかくものすごい水しぶきである。大ゼンのほうは、ほぼ滝壺のきわまで行けるが、そこまで行ったらビショビショの状態。本来であれは、左右2本に別れて、雄滝、雌滝になっているはずなのに、今日はどっちもいっしょくたになってしまっている。しばらく飛沫を浴びて増水の滝を楽しんだ。

 
落ち口アップ。ぶわーっと飛沫が降って来る。

さっき渡った小さな橋のたもとに御神水、というのがあって、手をひたしてみると、ものすごく冷たかった。真夏には、最高のごちそうである。

    
 左:不動様。右:御神水。とても冷たい。

登ってくる途中で若いカップルの女性がヒールの高い靴で来ていたが、そんな装備でも大丈夫なくらい楽に行ける滝である。しかも、滝のまわりはほとんどが楓。秋には見事に紅葉するだろう。
もし何かの機会があって秋に湯沢温泉に来たとしたら、駅からもそんなに離れていないので、散歩がてらぜひ行ってみてほしい。損はしないと思う。


 大ゼンへの階段から振り返った湯沢の風景。
 
交通
越後湯沢駅前から説明すると、駅の西口、スキー場やホテルのたくさんある方向から出て、とにかく東映ホテルをめざすとよい。細い道の入り口に滝沢公園入り口という杭が立っている。東映ホテルを通り過ぎて、社員寮らしい建物の向こうに滝沢公園がある。社員寮らしい建物の向こう側に5台ほど駐車できる砂利のスペースがあるので、自動車はそこにとめるのがいいだろう。そのまま真っすぐ砂防ダムのすぐ下まで自動車で行けるが、駐車スペースは2台ほどしかない。公園から大ゼンまでは整備された道で10分もかからない。湯沢駅から公園までも、10分かからないと思う。




不動滝(大ゼン)
きっちり二条に分かれている。
水量が多い迫力のある滝も魅力的だが、
この姿も美しい。



高台から撮影した滝つぼ。
そんなに深くない。



大ゼンは、この御神水からの眺めが
一番綺麗だと思う。



金剛滝(小ゼン)
上部の水流が三つ編みみたいに見える。
おさげの滝だ。
なんで金剛なんて無粋な名前になったのか。



上流には細かい段差が続く。
2012/10/20 不動滝(大ゼン20m、小ゼン15m) 湯沢町
上のレポの10年後、紅葉がいいかもしれない、ということで、湯沢大ゼン、小ゼンに行ってみた。
10月の後半ということで、紅葉には少し早いかもしれないが、滝の周りは紅葉が早いものである。
が、予想に反して、モミジはま緑だった。
それでも雨後の不動滝と違って、優雅に落ちる滝を見ることができた。
滝沢公園の駐車場が閉鎖されていたので、そのまままっすぐに砂防ダムまで自動車で進む。閉鎖されているのは、砂防ダム付近の道が工事中のためだった。どうやら道幅を広くしているらしく、不動滝まで自動車で行きやすくなるかもしれない。
  
  工事現場。坂道の反対側から見ると、立派な看板がたてられていた。
実は、滝沢公園に着く前に、ついでと称して秋の登山をしていた。ちょうど遊歩道から新幹線駅方向を振り返ると向かい側にそそり立っている飯士山だ。それで足がヘロヘロになっているものだから、なんのことはない遊歩道でもかなり堪える。
  
遊歩道から見える飯士山。
まずは大ゼン、不動の滝に向かう。
ご神水の裏から見える不動滝は綺麗に2条に分かれていた。これが通常の姿である。
滝前に行って、よく見てみると、左岸方向に高台に登れる踏み跡があった。そこに登ると滝が真正面になる。
ただし、常に滝のしぶきで濡れていて、滑りやすいので要注意だ。
  右恥中雄あたりにダンナがいるのがわかりますか。これくらいの高台まで行ける。
そこまで登ってみると、滝の周りにはダイモンジソウが無数に咲いていた。
滝前まで戻ってみると、ノコンギクが滝の風に吹かれて揺れている。
紅葉でなくても、花の滝でもあったのか、不動滝。
  
  滝水を浴びる花々。
遊歩道を戻り、小ゼン、金剛滝に向かう。金剛滝までの道はほぼ踏み跡みたいなものだが、距離は長くない。ここでも両側がノコンギクだらけ。
  
遊歩道もノコンギクに彩られる。

 これ以上地下次ぐには沢を渡る必要がある。
水に濡れるのを厭わなければ滝のすぐ近くまで行けただろうが、沢を渡ることまでしないで踏み跡の終点までで滝を眺めた。
この滝は水量が少ないほうがきれいな滝だということが分かった。
秋の日にはちょっとさみしい感じの滝ではあるが、よくよく見てみると、なんだか三つ編みの髪のような感じに見えるのだ。
岩盤に当たった水流が左右から中央に向かって落ちて、それが繰り返されている。
とても趣き深い滝だ。
もう夕方近かったが、数組の人たちがこの遊歩道を歩いて両滝を見に来ていた。
湯沢に来た際には、ぜひ立ち寄ってほしい滝たちだ。



  

小ゼン
GWでもこの雪。
しかも、流木のオマケつき。
左岸に季節限定の小滝ができていた。



遊歩道から見える小ゼン。
こんなにデカい滝だったっけ
と思うほどの水量。


 
砂防ダムの上にちゃんとミズバショウがありました。
2013年4月29日  桜を見に行ったついでに春先の大ゼン、小ゼンの様子を知りたくて立ち寄った。
国道17号から上越新幹線の高架や東映ホテルを通り越して向こう側が見通せる一瞬があり、2条の水流が落ちているのが見えた気がした。積雪もそれほど無いようだったので、行けそうだった。
うららかな春の日の下、滝沢公園で昼食にして、すっかり春気分で歩き出す。
が、砂防ダムの手前ですでに雪が出現。
  
  
ダムを超えると、おお、さらに雪。さすがに湯沢である。
  

どうやって行くんだ、と迷いながら、雪の上を歩いたり、河原のほうに下りたりして進むと、遠くに小ゼンが見えた。
わはははは、大爆発状態だ。
あの清楚な三つ編みを連想させる滝はどこにもない。
しかも、近づけない。
滝の前にデンと雪の塊があり、その上に流木なんかが乗っかったりしている。つまり、雪崩の雪が集まった感じなのだ。これは危険だ。
では、大ゼンはどうだろう。
小ゼンからさらに遊歩道が上に向かって伸びているのだが、雪がたっぷりありすぎて、その場所さえわからない。
確かこのあたりのはずなんだけど、という場所にはただひたすら雪があるのみ。
我々がいる間にも数人の人が砂防ダムの雪を乗り越えてやって来たのだが、さすがにその先は諦めていた。
我々も諦めた。
春先の雪は素人には危険だ。
仕方がないので戻って、ダムのあたりの花を撮影したりして。
    
再び国道から見えないかと探ってみたが、たった一瞬の場所が特定できなかった。
きっと大ゼンも大爆発していたんだろうなぁ。
春の滝は牙をむいているなぁ。



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