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滝寺不動尊の滝
どう撮影しても、無粋な管が画面に入る。
滝の右側には岩盤をそのまま彫ったらしい
不動様の像があった。



大きさ比較。
おお、それでも3メートルくらいは
ありそうじゃないか。
私の右側に工事中の土がもってある。




信仰の滝らしく、ろうそくを供える場所が
もうけられていて、
しかも、それが古くて、
なかなか雰囲気が厳かだ。
2004/9/4  滝寺不動尊の滝  上越市
実はこの日、前日の天気予報ではまずまずのお天気になるはずだった。ならば、連休の一日目なので、遠くの滝に行こうと計画をたてた。目指すは糸魚川市。笹倉温泉の先にあるはずのつばくろの滝を探しに行くために、早朝に家を出発した。
せっかく上越方面に行くので、前々から気になっていたお寺に寄ってみることに。
実際に行ってみたらお寺ではなく神社だったのだが、古い新潟県のさんぽ道を案内している冊子に紹介されたいた「滝寺不動尊」というのに修験の滝があると書かれていたので、それを見てみたいと思っていたのだ。
完全に思い込みだったのだが、記述を読む限りでは住宅街にあるお寺で、滝も人工のものじゃないかという印象だった。だからついでに簡単に行けると思っていた。
実際は上越市の観光地案内の道しるべに助けられてなんとか到着することができるくらいの集落から離れた場所にあった。しかも、滝はどうやら人工ではないようだ。
ひと気の全くない神社は、とにかくやぶ蚊が多かった。ぶんぶんいう蚊に悩まされながら、金属製の鳥居をくぐって少し歩くと古いたたずまいの不動尊がある。
  
なんでキンキラの金属の鳥居なのかなぁ。
滝は不動尊より先に目に入る。どちらかというと、お堂よりも滝のほうがご神体といった感じだ。
滝前にはろうそくなどがたてられる場所があって、信仰深いものが感じられる。
ただ、惜しいことに、何の管なのか、滝そのものに管がはっていて、信仰しようにも管を拝んでいる感じになってしまうんじゃないか、と思った。この管、別の所にまわすなりなんなりできないのだろうか。
ちょうど滝前の場所を工事か何かしているらしく、掘り起こしていた。その関係ならいいのだが。もしそうでないなら、氏子の皆さん、管、なんとかしてください。
滝自体は小さいが、滝のある場所全体がなんとも言えない幽玄な空気に包まれている。
やぶ蚊がいなければ、もう少し滝の細部を撮影したかったのだが。
ついでに、滝の右手にお堂があって、その上に石の階段がうっすらと見えた。滝の上部が見えるかしらんと登ってみたが、滝の上には出られたようだが木々が茂っていて下はわからなかった。石段の上には小さな祠があった。

上越に来たついでにこちらの方で得られる湧水も汲んで行くことにした。
場所は五智国分寺。上越市の史跡で、親鸞聖人ゆかりのお寺である。この裏にこんこんと湧き出る水がある。
最初国分寺の中にあるものと思ってかなり探したが無い。それで敷地の外に出て寺の裏側にまわってみたら、ひっそりと養爺(ようや)清水はあった。
親鸞聖人か使ったという由緒正しい水らしいが、だれも汲む人はいない。しかも、水の出はチョロチョロ。
でも、手ですくってみたらとても冷たい。飲んでみたらものすごく甘い。これは上質の水だろう。
どうせ誰も順番待ちもしていないので、チョロチョロの水をゆっくり時間をかけて汲んだ。家に戻ってコーヒーにしたら、やっぱり美味でした。
    
  
左:国分寺山門。仁王さまがすごい。右:養爺清水。目立たない。
    
  
親鸞聖人が生活信仰の全てにこの水を使ったそうだ。出方はチョロチョロ。
ところで、この日の本当の目的は上越市ではない。つい寄り道してしまったが本当の目的を果たすべく、国道8号線を西に向かった。
向かった所で雨がぽつり。
こりゃあ困った。ぽつりくらいなら滝を探して歩くのはいいが、しまいには土砂降りになってきた。進行方向は真っ白にけむっていて、どう楽観的に見ても雨は晴れそうもない。これでは歩くに歩けない。
ま、チョロ滝だがマイナーを1本見ることができたし、良質の湧水も汲めたし、今日のところは勘弁してやろう。と、いうことで、糸魚川市に入ってファミレスで食事をして、さっさと家に戻った。
何年も滝めぐりをしているが、目的地のそばまで来て雨に降られて戻ったのは珍しい。こういう日もあるかと諦めることにした。
交通
滝寺不動尊  国道8号線を柏崎市から上越市方面に向かう。上越市に入り、関川大橋を渡り、県道63号に入る。北陸自動車道の下をくぐり、少し進むと『飯』という交差点になるが、この交差点名は県道63号がわからは見えないので注意。案内標識に右折すると県道200号という案内が出ている交差点である。ここを右折。かなりぐねぐね曲がった道だが、道なりに進むと『滝寺』というバス停がある。その先に写真のような案内があるので、その手前の道へと左折。この先は細い林道のような道になるので注意が必要だが、やはり写真のような道しるべがあるので、それに従って進んで行こう。上信越自動車道の下をくぐり、少しすると滝寺不動尊に出る。駐車スペースは無いので、できるだけ自動車を寄せて路駐になる。鳥居をくぐってほんの少し歩けば不動尊。滝はすぐである。
  
これが県道200号から左折するポイント。緑色の正善寺工房という看板が目立つ。

  
細い道に入るとこんな案内が随所にある。
養爺清水 五智国分寺を目指す。8号線から案内が出ているのですぐにわかる。国分寺前の駐車場に自動車を入れるのが一番説明がしやすい。国分寺に入って、本堂に向かって立つと右側に親鸞聖人の像がある。その前に立ち、こんどは像の右手を見ると、境内の外にでる階段がある。そこから境内の外に出てしまう。道なりに進み、赤信号の点滅信号がある角を左折。やや歩くと左手に上記写真のような水汲み場がある。水が出ている場所が低いので、ポリタンクで汲むのは難しいだろう。
水を持ち運ぶのが大変と思ったら、国分寺の駐車場の真向かいの細い道に自動車を進めると国分寺の脇をぐるっと沿って点滅赤信号の場所に出ることができる。が、水汲み場のそばには駐車スペースがなく、やや広くなった場所に路駐することになる。車で探す場合はちょっと分かりづらく道も細いので、ゆっくり走って探そう。


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