番外

 の山

2011/5/3  八石山(女八石) (513.8m)   
2011年のゴールデンウィークは、平日にお休みを取れれば10連休になるくらいの大型連休だったらしい。しかし、我が家は見事にカレンダーの赤い日だけがお休みだったために、飛び石ばかりで連続するお休みは5月3日から5日までの3日だけ。なんとなく、いつものGWよりもむしろ小型の連休のような気分だった。
そんなわけで、とりたてて予定もたてず、近場の山にでも登ろうか、ということにした。
とはいえ、今年は積雪が多いうえに春先が寒かったせいでとけない。ある程度の標高の山はまだまだ雪がたくさんあって、永年初心者の我々には無理である。結果、近くて雪の無い低い山ばかり行くことになった。
その第1弾は、八石山である。
八石山の男八石には昨年11月に登ったことがあるのだが、そこから見えた女八石にはまだ登っていないのだ。カタクリが咲くというし、ぜひ行ってみたいと思っていた。

八石に登るからには、善根の不動滝に挨拶なしでは済まされない滝好きである。まずはまだ滝前に雪が残っている善根の不動滝まで行ってみた。
滝までの遊歩道にはニリンソウがたくさん咲いていた。
意外にも連休のためなのか、滝に来る人もいたりして。釣りや山菜採りの人も駐車しているようだった。
まだ萌え始めたばかりの新緑が滝の風でゆれていた。
善根不動滝から善根神社まで戻って、そのそばの細い農道に入って行く。対向車が来たらアウトの細い道だ。
つきあたりが八石山の登山道の入り口で、手前右側にちょっとした駐車スペースも設けられている。
登山口のそばにも3台くらいなら駐車できそうだ。
仕度をして出発しようと登山口に来たら、久之木ルートは今年の雪害により通行不能です、との立て看板があった。
え、そりゃマズい。我々はこのルートからしか考えていない。
ま、行ける場所まで行ってみて、無理みたいなら湯の沢の大滝あたりでおにぎり食べて帰りましょう、ということにして、そのまま登り始めた。
10時48分 かなりのスロースタートである。
11時ちょうど。杉林をぬけて、最初の開けた場所。カタクリが咲いているが、もう時期も終わりくらい。
そこから5分も歩かずに、右写真のように道が土砂で埋まってしまっている場所に出た。
右手は深い谷。
だが、しっかり踏み跡があって、特に危険なく通れるようだったので、踏み跡をたどって通過。
11時14分 不動様。右手の谷底から屏風滝の水音が聞こえる。
谷は一部雪で埋もれているらしい。
不動様から5分ほどで、今度は雪が登山道を埋めていた。
ただ、こちらも踏み跡があって、特に怖いこともなく通過。
対岸の沢が雪解けの水を集めて立派な滝になっている。
谷が細くなり、源流が近くなってくると、足元にカタクリが目立ち始めた。
このあたりで、下山してくる一行に出会う。
お年寄りを背負っている男性と女性と男性。お年寄りが転んでしまって足を痛めたという。
この先、土砂で埋もれている道をどうやって下山するのか心配になったが、大人の手が3人いればなんとかなるだろうと見送る。
(後ほど、同じ山に来ていたYouさんのお話で、無事に下山されたことが確認できました)
11時43分 御堂平。
この先、登山道が雪で覆われていて、ちょっと分かりづらくなっていた。
が、分かりづらくなっていたので首をあちこちめぐらせると、ちょっと奥まった場所にカタクリの群生があった。
大喜びで道からそれて撮影。ついでに雪解け直後のフキノトウも収穫。
だいたいこっちだろう、という方向に進んで、登山道に復帰した。
12時ちょうど。中八石(男八石)と下八石(女八石)の分岐。
我々は女八石に行くので左側に進む。
ちょっと登ると、山頂までの稜線歩きになる。
もうちょっと早ければカタクリだらけの道になっただろう気持ちのいい道だ。
右手に雪の残る斜面と雪解け水を集めた滝を見下ろせる。山桜も咲いていて、とても綺麗だ。
だが、けっこうな登りも待っている。
いいかげん疲れたな、と思う頃、前方からにぎやかな声が聞こえてきた。
なにやら建物も見える。
12時25分。山頂到着。
やまぼうし、と書かれた立派な山小屋やらトイレやら、30人近いと思われる登山者たちがめいめいシートを広げて昼食をとっている。
え、こんなに賑やかな山だったの?とかなりびっくりする。
そりゃまあ、閉鎖中のルートから来れば、人と会わないのは当たり前だけど。
山頂広場はあまりにも人が多かったので、少し戻って、越後三山が見通せるはずのベンチのある広場に行って昼食にした。ただ、ベンチは壊れていて、斜めだったけど。
見通しは、実は黄砂のためにとても悪くて、眺望どころではなかった。
帰りは来た道をそのまま戻る。
13時05分。下山開始。
13時25分。中八石との分岐。
13時35分。御堂平。
14時ちょうど。不動さま。
14時20分。登山口。

午後になって雪がゆるくなって、雪で埋もれた道が怖いことになっているかも、と思ったが、まったく怖くなかった。
ただし、全く安全な登山道というわけではなくなっているので、藪こぎや斜面慣れしていない人は通行不能の看板に従ったほうが絶対にいい。
それにしても、八石山のイメージが男八石と女八石ではこうも違うものか、と思わせられた。男八石には山小屋も何も無くて、寂しいばかりなのに、こっちはとっても賑やかだ。男八石のほうが標高も高いから、主峰なんだろうになぁ。

八石山(久之木ルート登山口)
最寄ICは、北陸自動車道柏崎IC。インターを下りたら、旧小国町方面(国道8号線方面ではない方)に進む。少し進むと国道291号と国道252号にY字で分かれるので、ここは、右がわ、国道252号へと進む。しばらく走ると、左側にローソンがある。ローソンを過ぎてすぐの細い道を左折。橋を渡った先が久之木の集落で、そこまで行けば辻々に善根不動滝の案内がある。とても小さな文字の案内なので、見落とさないように。
集落をぬけたあたりで左側に善根神社がある。その手前にとても細い農道がある。(善根神社に向かって立った場合、神社の左がわ)この農道の終点まで入って行くと登山口だ。ただし、農道はすれ違い困難なとても細い道なので注意が必要だ。
登山者用の駐車スペースもあるが、トイレはないので、ローソン、もしくは先まで進んで善根不動滝のトイレを利用するとよい。


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