番外
2011/7/16 平ケ岳 (2141m) 我々夫婦は、山頂を目指すだけではなかなか山を登ろうとは思わない。なにかしら、珍しい花があったり、見てみたい滝があったりしてはじめてその山に登ろうと思う。どちらかというと、山頂はそのついでだったりする。もっとも、山頂を目指さないと終点もUターンする場所もお昼を食べる場所も特定できないので、山頂はもちろん目指すのだが。 しかし、今回ばかりは山頂を踏むためだけに出発した。 平ケ岳。 ご存知のとおり平ケ岳は、ものすごく歩く時間が長い。手持ちの山地図で休憩ナシで山頂まで6時間20分。ちょいと日帰り、というワケにはいかない山である。 新潟の山の本に載っている百名山の7つのうちの6つは昨年までに登った。なんだか残り1つも登ってしまわないとマズいんじゃないだろうか、という気になってしまった。(ちなみに、飯豊山は除きます。あれは新潟がわから登るコースあっても、新潟の山じゃないですぅ) そんなワケで昨年、実は平ケ岳に登ろうとした。そのために、越後駒ケ岳、妙高山を訓練と称して登り、行けるんじゃないか、という自信をつけた。しかし、いざ登ろうとしたお盆休み、とんでもない雨になってしまって、ついに登る日を逃してしまったのである。 で、今年だ。 今年は実は雪が多い年で、ロクに標高の高い山に登ることができなかった。自信もへったくれもあった状態ではないのだが、7月の三連休、今年は梅雨明けが早くてまったく雨の心配がない。最も日照時間が長くて、三連休だから疲労を癒す時間もたっぷりあるというこの機会を逃したら、絶対に平ケ岳に登れるチャンスは無いだろう。 ま、根性さえあればなんとかなるだろう、という甘い気持ちで平ケ岳にチャレンジすることにしてしまった。 なんとかなったけど、ギリギリでした〜。もう絶対に平ケ岳にはチャレンジしません〜。 (写真の数が多いために、小さくなっています。申し訳ありません。花の写真は、ダンナのページにもUPされています)
帰りついた時には、出発時の午前4時半と同じくらいの薄暗さになっていた。きっと駐車スペースには自動車もまばらだと思っていたら、なんと明日登る人たちがすでにスタンバッていて、ほぼ満車。テントを張って休んでいる人もいた。恐るべし、平ケ岳。 ちなみに、帰りに絶望的にさせた台倉尾根は、下りはとても怖い。赤茶けた砂のような滑りやすい痩せ尾根で、勢いをつけて下ってしまったら滑落しかねない。どうやって登ったっけというくらいの場所もあるので、下り下手な我々はとんでもない時間がかかってしまった。これが暗くなってしまったら、絶対に帰りつけない。日が長い日を選んで、本当によかった。 帰り道はだいたいが体力的に同じくらいの人たち、読みの甘い下山出発の遅い人たちが同じペースで下るので、なんとなーく仲間意識みたいなのができてしまった。菅笠の男性は我々の少しあとをついてきて、追い越してもらおうとするとゆっくりですから、と断る。しまいにけっこう距離があいて心配したのだが、林道に出てから彼のチリンチリンという熊鈴の音が聞こえて安心することができた。我々と休憩場所の違いで何度も前後が入れ替わったご夫婦は最後には我々よりかなり先に下山したようだ。下り坂苦手が最後の最後で距離をあけられた感じだ。 それにしても、下山時は暑かった。いや、登りも暑かったんだけど、台倉尾根では下りの怖さや疲労よりも暑いのでイラついた。 とにかく、平ケ岳、根性だけで登った気がする。帰り道はよくがんばった自分、と、ずっとホメながら下っていた。それくらい、とんでもない山でした。 しかし、事前にどれほどの山か、何が必要か、いろいろサーチして準備してくれたダンナのおかげ、というのも大きい。帰りはヘロヘロだっただろうに、爆睡する私を横にぐねぐね曲がった奥只見湖の道を運転して無事家にたどり着いてくれたし、晩御飯まで作ってくれたし。本当にありがとうございました。 平ケ岳(鷹ノ巣登山口) 最寄ICは、関越自動車道小出IC。インターを出ると尾瀬へという案内があるので、その通りに進めばよい。案内に従ってまず右折、その次に突き当たったら左折、さらに右折すると国道352号になる。この道をしばらく走り、奥只見シルバーラインの表示が出てきたら、そちらに向かって左折する。奥只見シルバーラインはほとんどがトンネルの道だ。いくつかの長いトンネルを通って、さらにトンネルの途中で右に曲がると銀山平である、という表示が出てくるので、右折。橋を渡って、突き当たったら左折。ここから先は奥只見湖沿いに道路がついていて、とにかくぐねぐねと曲がる細い道になるので、注意が必要だ。 いいかげんイヤになるくらいぐねぐねと曲がった道を走り、ようやく直線かな、という道に入ると福島県境、民宿などが出てくると平ケ岳登山口は近い。シーズンにはたくさんの自動車がとまっているので、まず見落とすことはない。 スピードと運転技術によるが、小出インターから鷹ノ巣登山口まで自動車で1時間半はみておいたほうがよい。 駐車スペースには綺麗なバイオトイレがあるが、男女個室が1個ずつなので、もし心配な場合は数キロ手前に鷹ノ巣公衆トイレがある。立ち寄って確認はしていないが、仮設ではないトイレなので、いくつか個室があると思う。 登山道は、ほとんど危険な場所はないが、下台倉山までは急登のやせ尾根である。下台倉山までですでに1つ山を制覇したくらいの体力を消耗する。そこから池ノ岳直下まではほぼ水平で、木道が多い。池ノ岳への登りは泥っぽいえぐれた登りで、疲れた体には堪える。姫ノ池から先はほぼ木道で湿原の気持ちのいい場所だ。しかし、意外と長く歩くので気を緩めてはいけない。 下山時、下山が苦手な場合は、下台倉からの尾根の下りはとても時間がかかる。我々は登りと同じだけの時間がかかったので、もし時間配分を考える場合は、下りだからと言って短めに見積もらないほうがいいと思う。 |
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