雷岩の滝(仮) 氷瀑というよりは、 岩壁に水が貼り付いて凍った、 という感じのものである。 だが、カチコチに凍った氷にはない もろい美しさがある。 大きさ比較。 赤丸の中に先客の男性が立っている。 谷全体の様子。 白い部分が氷である。 奥にも凍った部分があり、 実際に見るとスケールが大きく感じる。 風のためか、 氷はあちこち勝手な方向を向いている。 滝よりも上流がわ。 といっても、水の流れは無い。 滝からの水が下流に向かって流れるが、 滝が落ちる谷には水は無いのだ。 オマケ。 この日の浜滝。 浜滝の脇にも氷があった。 |
2008/1/26 雷岩の滝(仮) (落差8m?) 新潟市 この滝は、実はシーサイドラインの滝として新潟の滝102で紹介している。 2006年に訪れて、ここに氷滝になる水流があるのだと気がつき、それ以来何度か季節を違えて気をつけてその場所を見続けたところ、どうやらか細い流れではあるが通年落ちている滝であることが分かった。いや、落ちている、というよりは、染み出している、といった感じではあるのだが。 今回、改めて訪問してみて、あまりに見事な凍りっぷりに単独で取り上げたほうがいいだろう、ということになった。 マスコミに爆弾低気圧と名づけられた低気圧が日本列島を覆った翌々日、かなり寒いから凍っているかもしれない、と、ふらっと見に行ってみた。 我が家から買い物ついでに見に行ける範囲にあるのである、この雷岩の滝は。実を言えば、合併のおかげで同じ市内になってしまった滝なのだ。 まさか、同じ市内に凍る滝があるとは。しかも、海岸沿いで。滝好きとしては、嬉しい限りなのである。 さて、越後七浦シーサイドライン(国道402号線)を寺泊方面から新潟方面に向かって走った。 おりから雪の天気予報が出ていて、時折あられ状の細かい雪がバラバラと落ちる天候なのだが、どういうワケか、その雪も時々ぱたっとやんで青空が見える。 シーサイドラインを北上している時は、上手い具合に青空が見えるときだった。 途中にある、新潟屈指のお手軽美瀑、浜滝にご挨拶して、その両側がわずかに凍っているのをみつけて、こりゃあきっと雷岩の滝もいい具合に凍っているぞ、と期待を増した。 トンネルをいくつかぬけて、いよいよ角田岬の手前の谷に到着する。 おおーーー、谷が真っ白だぞ。 そこに至るまでの道は、全く雪などなく、いきなり出現した冬景色といった感じだ。 谷がわの道にそれると、一台自動車が止まっていた。ここに止めているとしたら、釣りか、それともあの氷のオブジェが目当てか。 強くて冷たい海からの風にきゃーきゃー言いながら近づいて行くと、どうやら自動車の持ち主らしい男性が先客で氷瀑と化した雷岩の滝を撮影していた。 ちょうど我々が到着したのと交代した形で男性は撮影を終えて谷を下って行った。 さて、雷岩の滝。 今年は、ほとんどの岩を氷が覆っていた。 水が流れ落ちるわずかな部分だけ岩盤が見えている。 そのチョロチョロと流れる水も、強い風に煽られて、空中に散って、そのまま冷やされて氷になるようだった。 分かるかな〜。風に煽られて、上に向かってしぶきが飛んでいる。これが風で冷やされて、岩盤に付着して氷となるのだろう。 ただ、さすがにそれほど寒くならない新潟の海岸沿いである。氷は薄い。とてももろい氷の下で水が流れているのが見てとれた。 とても薄い氷。簡単にはがれそうだ。 触れるとすぐに落ちてしまいそうなほどもろい。 どんどんと登って、氷の前まで行ってみると、あわわわわ、こりゃあ面白い。一面ニョロニョロだらけになっている。 枯れた葦に氷が付着してニョロニョロ状態になったものが生えているのだ。 2006年の時も笑えたが、今年もやっぱり笑える。 にょろにょろにょろ。 にょろにょろにょろ。 いいお天気みたいだけど、時々吹雪くような日だったのよ。 日本海側の冬には珍しく青空も出現し、白い淡い氷の壁を浮き立たせてくれた。 振り返ると、すぐそばの日本海はけっこう激しく波立っている。 遠く、佐渡も見えるこの場所で、氷の造形美が見られるとは。 自然は、本当に不思議な魔法を使う芸術家である。 滝から振り返った日本海。国道402号を隔てている。 |
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交通 国道402号線、越後七浦シーサイドライン沿いにある。新潟方面から行くと、角田浜を通り越し、角田岬の灯台の下をぬけてすぐに海とは反対側に開ける谷にある。 ガードレールが切れている場所から谷に向かって入ることができる。滝前までは徒歩5分とかからない。凍っている時は軍手等があったほうがいいと思う。 角田山の登山口に近いためにシーズンにはこのあたりにも駐車している自動車が多い。 |
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