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蛇逃の滝
シミではないです。
滝です。
落差20メートルの大滝と
長岡市の観光サイトで紹介されていたが、
絶対に20Mは無い。
ただ、滝下が崩れた瓦礫で埋もれた
可能性はある。


大きさ比較。
丸の中にYouさんか゜立っている。
滝からはやや離れているが、
ほぼ滝直下。


滝に向かって右側に
もう一本シミがある。
大雨の時には二条になるのかも。


赤い矢印の先に
猫又大明神がいらっしゃる。
分かりますか〜?


これがアップ。
台座の人工的な直線が無ければ、
完全に岩盤に同化している。





2010/5/1   蛇逃の滝(じゃんげのたき)(落差7M?)   長岡市

この滝の存在は、以前長岡市の観光サイトでみつけて知っていた。その案内によると、落差20メートルにも及ぶ大滝だという。(長岡市の蛇逃の滝のページはこちら
ぜひとも見てみたいものだと思っていた。
で、今回、せっかく長岡市に行くのだからと、この滝も併せてYouさんに案内してもらうことにしたのだ。
長岡市の奥座敷、蓬平温泉を出発して、どこかお昼のおにぎりを食べられる場所をと探しながら、結局旧三島町に入って、蛇逃の滝に向かう林道の入り口に着いてしまった。
仕方がのないので、県道の広い場所に自動車を止めて、そこで昼食。
それにしても、長岡市とはいえ、蓬平から旧三島町の鳥越集落は遠かった。ホントに同じ市なんだ〜と思うくらい自動車に乗った。
昼食を終えて、県道に自動車を置いたまま歩き出す。
ここから蛇逃の滝までは林道、というか細い農道を歩くのだが、ちょうど田植えの季節のため、細い農道に農機具を乗せたトラックが通っているとも限らない。滝を見に行くだけの我々は遠慮しなくてはなるまい。
それに、明るい農道には草花や蝶がいて、飽きることがない。
案の定、田植えの真っ最中で、田植え機が動いている。
Y字になった道を左にとって、遠くに見える八石山方面の気象ドームを見ながら進む。
  
林道、というか農道の入り口。

  
5分ほどでY字になる。

  
さらに10分ほど農道を行く。
やがて、林道は堰堤に近づき、終点になった。
ここから先は踏み跡をたどることになる。
堰堤を乗り越え、小川になった川を遡る。長靴を履いていれば、充分にじゃぶじゃぶとできる深さなので、歩きやすい岸を選んで進んで行く。
  
林道入り口から25分ほどで堰堤。これを乗り越える。

  
堰堤の先の小川を遡る。
5分も歩かずに、先を歩いていたYouさんが到着です、と言った。
え、滝らしい音もしなければ、気配もない。
今まで遡ってきた川の右岸の奥がわに、なんか湿った感じの岩盤があった。
げ、これか〜。
一気に気落ちする。
これは、滝?
見事にしみったれた水量がポタポタと落ちているだけの、湿った岩盤である。
それに、どう見積もっても20メートルは無いだろう〜。
川のそばに朽ち果てた「蛇逃の滝」という文字の看板が落ちていた。うーむ、間違いないんだ。
  
朽ちて落ちた蛇逃の滝の看板。
少し奥まっているので、踏み跡も無いが、とりあえず近づいてみる。
あたりには可愛いニリンソウが咲いていて、それだけが救いだ。
近づいてみると、雨後には二条になるんだろうなぁ、といったシミの跡があった。雪解け時期の今でこの状態なので、雨後と言ってもかなり激しい台風なみの雨の時に限る。そんな時には、この場所まで来るのは危険きわまりないだろう。
Youさんが、そこに猫又大明神がある、と教えてくれたが、よーーーーく見てもわからない。ほら、そこ、そこだ、と何度も言われて、ようやく石碑の存在がわかった。
岩盤の苔むした感じにすっかり同化してしまって、石碑があるのかないのか、言われてもわからない状態だ。
地震の際にか、その後からか、多少滝の周辺が崩れて、石碑の位置もやや違っている様子だった。
しかも、苔むし方が尋常ではなく、なにが石に彫られているのかさえもさっぱりわからない。
この石碑についての言い伝えは長岡市のサイトに書いてあるのだが、こんな状態じゃ、また黒猫がこのあたりに住まうぞ(笑)
ちなみに、あとでよく長岡市のサイトにある蛇逃の滝の写真と今回我々が撮影した写真を見比べてみたのだが、岩盤の亀裂が増えている。
やはり、崩れやすい状態になっているようだ。
長岡市のサイトに書いてあるように、滝にはできるだけ近づかないほうが懸命と言えるだろう。見に行くに値する滝ではないし。
もし、どうしても見たいというのであれば、自己責任で、安全に留意しつつ向かって欲しい。

結局GW初日の滝めぐりは、収穫があったような、無いような、微妙な感じで終わってしまった。
しかし、まだまだ新潟には里に近い場所に沢山の滝があることが分かった。それはそれで、大きな収穫と言えるだろう。
ここでYouさんと分かれて、我々はちょっと家とは反対方向に向かい、十日町市の桜を見てから帰った。いいお天気で、春満開の桜を見ることができた。(桜の紹介はこちら
交通
途中の堰堤までは、農道なので危険は無いが、その先は崩れる可能性の高い場所なので、できるだけ近づかないほうが無難である。
北陸自動車道長岡ICから国道8号線に出て、柏崎方面に向かう。本宮ICで県道48号に下りて、旧西山町方面へ。雪国植物園のある方向だ。
高速道路をくぐって、雪国植物園に至る手前に県道444号が右に分けるのでそちらに。やや走ると鳥越の集落になるので、そこで左折する形で県道444号をはずれないように走る。方向的には出雲崎町方面に行く感じだ。
ひと峠越したあたりに後谷橋という橋があるので、その橋を渡った直後に左側に林道がある。農道、と言ってもよい。そちらに入って行く。
我々は、ちょうど田植えの時期だったので、県道に自動車をとめて、そこから歩いた。
右手に山、左手に田んぼといった道を5分強歩いて行くと、Y字になるので、そこは左。そこから5分で小さな橋を渡り、さらに10分ほど田んぼと休耕田を左に見ながら歩いて行くと突き当たりに堰堤がある。砂防指定地奥山川という看板が立っている。
この堰堤を越えて川沿いに遡り、5分ほど歩く。と、川の右岸がわの岩盤に蛇逃の滝は落ちている。進行方向に向かった場合左手になる。川からは雑木で見えづらい場合もある。
農繁期でなければ、堰堤までは自動車でいけると思う。
しかし、長岡市の観光サイトの案内でも滝の訪問は遠慮するようにと書かれているし、我々もオススメしない。


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