![]() おたきさま これは、滝前まで下りて撮影。 落差5メートルと村上新聞の記事にあったが、 もう少し落差はありそうな気がした。 岩盤が滝によって後退した様子が とてもよく分かる特徴的な奥行である。 説明看板には二段の滝であり、 見えているのは下の段だと書かれていた。 ![]() 国道沿いの鳥居から見ると、 滝はこれくらいの感じに見える。 ![]() 鳥居をくぐって、手すりから滝を見下ろす。 手前に川が横切っていて、 滝前まで行けそうな 橋らしきものも見える。 なんだか、箱庭のようにきれいな空間だ。 ![]() 国道から見下ろす滝をアップにしてみた。 国道から滝を見ながら 右に左に行ってみたが、 上の段の滝が見える場所は なかった。 ![]() 滝前に下りて見て、 大きさ比較図。 ダンナは滝つぼ付近まで近寄っている。 ![]() 落ち口。 ![]() 滝つぼ。 Uの字型に削られて後退している。 ![]() とにかく、水がきれいで、 柔らかそうな岩盤とは対比的だった。 ![]() 左側に小さな祠が写っているが、 これが多伎神社。 看板には昔は社があったのだと 説明されていた。 |
2018/11/23 おたきさま(5M) 村上市 なぜかここ数年で地域住民だけが守りつないでいる滝が表に出る機会が増えているようだ。十日町の中手の黒滝はテレビ番組で紹介されたし、昨年発見した村上市の不動滝は2014年に新潟県の名水に選ばれたおかげで見つけることができた。 このおたきさまも我々は不勉強で全く知らなかったのだが、2016年の村上新聞に百川峠クリーン作戦をきっかけに国道沿いの滝が見える場所を整備したという記事が載った。それをサイトの掲示板でぎへいさんが教えてくださって、知ることができた。 情報によれば、おたきさまは国道からすぐに見ることができるらしい。勤労感謝の日、雨がちな一日だったのだが、大雨というわけでもないし、予定も特に入っていなかったので行ってみることにした。 この週は私もダンナもかなりハードな労働をこなし、疲れ切っていたので、だらだらと起床。家を出たのは正午少し前くらいで、そもそもスタートからしてとろかった。 日本海東北自動車道を北上して、途中でどっこん水を汲むために荒川胎内ICで寄り道。さらに北上して神林岩船港ICで下りて、まず情報収集のために道の駅神林に立ち寄る。おたきさまは旧神林村にあるのだ。 結局道の駅にはおたきさまの情報はなかったので、ナビに桃川の代表地点を入れて出発。 すると、道の駅のすぐそばの道からショートカットで国道290号に出るように案内された。 国道290号に出て関川村方面に少し進むと、桃川の集落になる。その家並みが途切れて、道が山に入ってややすると、右側に路肩を広くしたようなスペースが現れた。 あ、いかにも手作りの小さな鳥居と看板があるぞ。ここに違いない。 本当にわかりやすい場所に「おたきさま」と書かれた説明看板が設置されていた。 ![]() ![]() わりと広めの駐車スペース。我が家の自動車の向こう側に右写真のような説明看板と鳥居がある。 滝は? これまたすぐに見下ろせた。 鳥居の位置から見下ろす感じで滝が落ちている。 ![]() 鳥居、ちっちゃいです。ほぼダンナと同じ高さ。手すりの向こう側に滝が見えている。 滝自体は滝が削ったらしい谷に落ちているのだが、滝前は広くなっていて見通しがいい。 ただ、国道は滝の落ちる沢までは10メートル近い高さがあり、鳥居の近くは断崖だった。 ストンと落ちる滝は実に見事に滝っぽく、国道から楽に見下ろせる滝なのによくもまあ我々は知らずに今までいたものだと思ってしまった。 しかし、滝のそばまで行けないものか。 見ると滝の近くには小さな祠があるし、滝の手前には堰堤らしきものもあるし。 行けないわけがない状態だ。 まずやみくもに坂の上のほうに向かって歩いてみた。うーむ、駐車スペースぎりぎりまで行っても下れそうな場所はない。さらに先の電信柱あたりまで行っても、なんだか滝が落ちている筋とは違う感じの地形になった。 では、坂の下のほう。つまり、来た方向、村上市がわに進んでみる。 あ、みーつけた。 不法投棄を禁止する看板の横に踏み跡を発見した。 こりゃ、完全に滝前まで行く道だ。 もちろん、進む。 まず、踏み跡は杉林の中を下って行き、予想に反して滝から遠のく方向に向かっていた。違ったかなと思ったあたりで、手前の沢に到着。 きっちりと護岸された沢の右岸、国道の直下を滝方向に向かって方向を変えて進んで行く形になっていた。よし、滝に向かっているぞ。 道はちゃんと整備されている感じだ。きっと地元の方々が面倒をみてくださっているのだろう。 手前の沢は上流で大きめの堰堤になっていて、その手前で木の板の橋を渡って滝前の広場に行けるようになっていた。雨が降ったあとで、板の橋はちょっと怖かったが、しっかりと固定されている。 滝前まで出て、振り返ると、ずっと上のほうに国道沿いの鳥居のある場所のてすりが見えた。あら、だれかが滝を見ているわ。物好きの我々を見下ろして、どうやって行ったのかと思っているだろうなぁ。 ![]() ![]() これ、滝前に行く道の入口。不法投棄禁止の看板が目印。まず滝から離れる方向に下る。 ![]() ![]() 沢にたどりつく。道は沢沿いに上流、滝の方向に向かう。 ![]() ![]() 堰堤が見える。階段を下って、右下に見える板の橋を渡る。 ![]() ![]() 板の橋を渡る図。向こうにもう滝が見える。滝前はこんな感じです。 ![]() 振り返って国道を見上げた図。中央上の水平ラインが国道。 滝前に来ると、滝から流れてくる水がものすごく綺麗で澄んでいることが分かる。国道から見た感じでは、泥っぽいやわらかい岩盤を削っている滝に見えたので、この水の澄んだ感じは意外だった。 それにしても、滝が削ったとしか思えない岩盤のひっこみ具合がすごい。何年かけて今の位置まで後退したのかわからないが、滝を中心にぐぐっと岩盤がひっこんでいる。これ、地質や浸食のいい勉強になるんじゃないのかなぁ。 ところで、国道に設置されていた看板にこの滝は男滝と女滝の二段になっている滝で、今見えているのは下の段であると書かれていた。上の段は少し上流にあるとか。 なんとか少しでも見える場所がないかと滝前をうろうろしたが、まったく見えなかった。 滝を背に帰りぎわ、例の板の橋を渡るためにはしご状の階段を下るのだが、その近くに踏み跡らしきものを発見。滝の右岸方向に山を登っている感じだ。 あ、これ、間違いなく滝の上流に行っているな。と、直観した。 が、なにせ国道からすぐ見える滝と言うことで、まったく装備しないで来ている。今回もまた、簡単なトレッキングシューズとコートというまったくナメきったいでたちだ。しかも、雨っぽいお天気で斜面はどろどろのうえにロープはまったくなく、樹木を手掛かりにした藪漕ぎになりそうだ。即決で諦めた。 ああ、前回の中手の黒滝に引き続きの失敗だ。これからはどんなに簡単な滝でも完全装備で挑もう。 この日は暖かい秋が続いていた2018年の最初のしぐれた寒い日で、帰りに温泉に入ろうということに。最初は月岡温泉方向に行くつもりだったので、ナビに入れたら、あら、国道を来た方向ではない反対側に進めという。進んで行ったら国道113号につきあたり、ここなら道の駅関川の日帰り温泉ゆーむが近いのでそっちに変更。ついでにずっとお店がなくて空腹を抱えていたのだが、道すがらにあった御蕎麦屋さん(そば屋岩蔵)に入って関川村産の新そばを食べることができた。(すごくこしがあって、きれいな蕎麦でした。無料でたまごやきや野沢菜漬けが食べられるのもGood) 全く予定がないわりにはいい感じにすごせた休日だった。 |
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交通 おたきさま 最寄ICは日本海東北自動車道、神林岩船港IC。インターを下りて、案内の示す通り、道の駅神林方向へと右折する。 国道7号線の交差点の左斜め向こうが道の駅なのだが、この信号は道の駅を左に見ながら直進。そうすると、国道290号にショートカットで出られる。 国道290号を右折してややすると、桃川の集落になり、集落の家並みが途切れて少し山を登ると右側に本文中の写真のようなけっこう広い駐車スペースが現れる。手作りっぽい鳥居と説明看板が目印だ。 左側に池が見え、桃川峠になってしまったら行き過ぎ。 滝は鳥居からすぐ見える。 滝前は本文中を参考にしてほしい。 ただし、遊歩道的な案内も目印もなかったので、地元の人のための道と思われる。荒らさないように、迷惑にならないように使ってほしい。 |
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