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七つ釜
遊歩道を下りきらない位置で撮影。
紅葉にはまだちょっと早かった。


かつて一番滝だった、
現在は砂防ダムになっている場所。
今回はちょっと水が少ない。


二番滝とともに。
柱状節理の頭がポコポコとしていて、
なかなか面白い。


二番滝の滝つぼで
二番滝を撮影するダンナ。
大きさとしてはこんな感じです。


三番滝。
遊歩道からやや外れて、
川のそばまで行って撮影。


こちらは遊歩道から撮影。
意外にも滝の落ち口が
三つ編みみたいになっていて、
変化に富んだ流れだ。




一番滝より上流にある滝。
正確には渓流の一部だと思うが、
二番滝や三番滝を滝とカウントするなら
かなり立派に滝だと思う。


すぐそばの岩の上から見た
大きさ比較写真。


で、上の写真のダンナが撮った写真。



こちらは、同じ河原から撮影。
落差はせいぜい3メートル。
上段も含めれば5メートルくらい。





七つ釜の下流の対岸に見える滝。
右端に写ってます。
上のほうに二条、下の方に1条あるのが
わかるかしらん。
左側には七つ釜の柱状節理が見える。
たぶん、この下あたりが
右欄の地図と合わせると、
長淵になるんじゃなかろうか。



上部の二条の部分。
道からでは、全体がよく見えない。



下部の一条の部分。
対岸でも意外としっかりと見える。
2008/10/5  七つ釜周辺の滝

元気が無い。かれこれ3ヶ月残業が続き、土曜の休みも出勤しなくてはならなくなっている。思い切り肉体労働なので、労働時間が肉体疲労に直結してしまう。とても登山や沢を攻めるつもりになれなかった。
と、いうことで、この日はお手軽に滝を見た気分になれる七つ釜に久しぶりに行ってみることにした。
レポによると、以前に来たのは2002年なので、なんと6年ぶりになる。
お手軽滝は色々あるが、なぜ七つ釜を選んだかには理由がある。
実はつい最近、地元の新聞のオマケについている小冊子に七つ釜の写真が載っていたのだ。あれ、七つ釜ってこんなに滝っぽかったっけ?この写真はどこから撮ったアングルなんだっけ?
しかも、どうも遊歩道の入り口にあるキャンプ場が公園っぽくなったらしい。なにやら蛇のモニュメントもあるらしい。どんなふうに変わったのか、一度確かめに行かなくちゃ。
そんなこんなで、ちょっと気温の高い曇り空の日曜日、のたのたと起きてのたのたと準備して、お昼もかなり回ったあたりで七つ釜に到着した。
遊歩道入り口のキャンプ場のベンチにはすでに先客がいて、昼食を広げる雰囲気ではなかった。どうしようかと迷ったが、もう少し先にある展望駐車場まで自動車を進める。
ここから一段下った場所に展望広場という場所があり、巨大なマンホールみたいな施設を利用した丸いテーブルとそれを囲んだベンチがある。昼食をとるにはちょうどいい。まったくひと気はないし。
晴れてはいないが、ぬくぬくと暖かく、下のほうから聞こえる水音が心地よかった。
さて、空腹も満たされたことだし、滝を見ようではないか、滝を。
とりあえず、展望広場というので、ここから下が見えるはずなのだが、がんばって覗き込んでみても、秋の草の向こう側には、一番滝の代わりの堰堤の頭しか見えない。いったいどこが展望なのやら。
  
展望広場から見える一番滝の堰堤はこんなもん。
と思いながら、上流の方に目を向けると、ムムっ、滝とおぼしき流れがあるぞ。
  
展望広場からススキごしに見えた上流。
ススキの向こうに見えるのは滝の落ち口なんじゃなかろうか。ならば行くしかないでしょう。
展望広場の上流側には、どうも道らしいものがあったらしく、チェーンで入れないようにしている。が、踏み跡はある。踏み跡をたどれば、滝に行きつけるようだった。
  
この鎖を跨いで踏み跡をたどる。
今回はお手軽に水を楽しむだけのつもりだったので、装備はまったく無い。手袋も無いし、靴はスニーカーだ。踏み跡らしかった跡は、どんどんと秋の草に覆われて、しまいには背丈以上もあるススキを掻き分け進むことになってしまった。
ただ、やっぱりもともとは何かしらの道だったらしく、草はひどいものの、とんでもなく足場が不安定というわけではない。
途中、大きな樋丈になった滝が見下ろせる場所があり、その落ち口に向かっても踏み跡がついていた。釣り人がつけたものなんだろうか。
  
これもけっこう立派な滝だ。
我々はそちらには行かずに、展望広場から見えた滝に向かって進んで行った。
やがて、道らしい場所は終了し、河原にポンと出た。そこが滝だった。
あら、まあ、遠くから見えた滝の落ち口らしいのは、それが全部だったみたいだ。もっと落差があるかと思いきや、多く見積もって3メートルくらいである。滝というよりは、渓流の段差といった感じだった。
しかし、水の綺麗なこと。
大きな岩が堰きとめて溜まっている水は底まで見通せて、青い。
  
何かが棲んでいそうな青い水。
この水の青さに惹かれてさらに上流に行きたくなった。大きな岩は登ろうと思えば登れそうである。だが、この日は疲労が濃くて、しかも装備が無い。
上流がどうなっているのか、ものすごく気になったが、沢は右側に大きくカーブしていて、さっぱり見通せなかった。
仕方がないので、手近な岩によじ登ってみたら、落差3メートルの滝は2段になって落ちているのがわかった。
とりあえず、上流探索はこのあたりで打ち切ろう。それ以上行けるコンディションではなかった。

と、いうことで、本日のメインである七つ釜のほうに行くことにした。
以前からあった七つ釜の案内看板のほかに、七つ釜公園の案内も立てられていた。できればこの公園の案内看板に実際の一番滝は崩落して堰堤になっていることの説明も書いておいて欲しかったのだが。
  
ちょっと大きくしてみました。昔の七つ釜の地図。
看板横にある遊歩道の入口から下って行く。
あれ、七つ釜ってば、こんなに下る遊歩道だったっけか、と6年前のことをすっかり忘れてしまっていた。
下る途中に、立ち木と一緒にあの柱状節理の六角形の柱が崩れて遊歩道に落ちていたりした。これに当たってしまったら、大怪我である。
  
行く手を阻む、倒木と落石。

  弁天道。草ぼうぼう。
比較的整備された遊歩道を下り、突き当たると、弁天堂に出る。6年前にはこの建物の裏から河原に下りて、いくつかの淵を見たのだが、今回は草がひどすぎて下りられる状態ではなかった。ので、あっさりとやめて、さっさと堰堤のほうに向かった。
この先はほぼ自然のまんまで階段などは設置されていない。
途中、少し遊歩道からはずれると、三番滝がよく見える場所に出る。そこで写真を撮影して、また戻り、二番滝のすぐ横の河原まで行った。
河原と言っても岩盤がそのままむき出しになっている場所なので、草が生えたり小石がゴロゴロしているわけではない。
以前は堰堤になった一番滝のすぐそばまで行ったのだが、やはりここでも草がひどくて近づく気にはなれなかった。
公園が整備されたとはいえ、肝心の七つ釜そのものにはほとんど全く手を入れていないのが6年前のままだ。いや、むしろほったらかしすぎて荒廃しているようでさえある。
せめて、何かで紹介されたとしたら、その月くらいは雑草を刈ったり落下した石をどけたりしたほうがいいんじゃなかろうか。なんだか、せっかくの景観に配慮した堰堤がもったいない気がした。

さて、今日来た目的のもう一つ、七つ釜公園にあるというヘビのモニュメントを見に行こう。
下って来た遊歩道をだらだらと戻り、公園に。
公園と言っても、6年前とどれほど違いがあるわけではない。敷地もそのままなんじゃなかろうか。遊歩道の入り口がある広場がキャンプできるようになっていて、その一角にモニュメントはあった。
  
公園の案内図。
なんかモコっとしたタイルの山が見えた。それにつらなって、細長いタイルの廊下みたいなのが見えた。これがヘビか。あれ、でもこれってば、尻尾?
ということで、頭を探すために、タイルの廊下のような胴体をたどってみた。
これが長い。しまいに公園からちょっと出る感じで坂を登り、小山のような場所まで行って、やっと頭が出てきた。
  
  
  ヘビの胴体部分。これはしっぱに向かって撮影。
    
  カラフルなタイルもあった。が、何、これ?
  ヘビの頭。舌がビロ〜ンと出ているんだけど、草の中。
このモニュメント、越後妻有アートトリエンナーレ「大地の芸術祭」の参加作品で、アン・グラハムという人の「スネーク・パス」という作品である。(紹介はこちらから)
それにしても、こいつの扱いもぞんざいで、雑草生え放題で、どこからどこまでがタイルなのか分からなかったし、ヘビの頭も草に埋もれて、写真では何がなんだかさっぱりだった。
せっかく七つ釜に伝わるヘビ伝説と現代アートのコラボなのに、なんだかとてももったいない気がした。

内心楽しみにしていたヘビが草に埋もれそうで拍子抜けしてしまった。
天候もいっこうに晴れる様子もないので、家に戻ることにした。
その途中、七つ釜公園から旧釣堀に向かって行く坂の途中に川の対岸が見える場所がある。
6年前にもそこから滝を発見しているのだが、今回もしっかり見つけた。しかも、あの時は下のほうしか気がつかなかったのだが、今回は上のほうにも水流があることに気がついた。二条の水の流れが台地の上から流れ落ちている。地図で確認したのだが、あの台地の上のほうには集落があるらしい。どうやら畑か田んぼの用水が流れ落ちているらしいのだ。
もう少し滝に近づいてみたかったが、釣堀まで下ってしまうと滝は見えなくなってしまった。
多少濡れるのを厭わなければ、釣堀から河原に出て、少し遡上すれば滝の落ちる場所は特定できそうだが、今回はやめておいた。なにせ、疲れている。冒険できるほどの元気はなかった。
それでも、まあ、秋の一日を屋外で過ごして、少しは気持ちが晴れた。今日はこれでよし、として、七つ釜と妻有をあとにした。
交通
七ツ釜 我々は国道117号線十日町方面から入る道を利用したが、説明は関越自動車道よりのものを。関越道塩沢石打インターで降り、とりあえず国道17号をめざす。17号に出たら左折。すぐに右折すると国道353号という表示が出る。国道353号に入り、十二峠トンネル、清津峡トンネルなどを通り、ずんずん進む。途中、清津峡という案内がある。ここも柱状節理の素晴らしい渓谷であり、観光地である。観光地化された渓谷を見るにはここは最適。かなり国道117号線に近づいたあたりで、左折すると七ツ釜という案内板が出てくる。ガソリンスタンドがそばにあるのでよくわかると思う。その道に入り、倉俣大橋を渡り、県道284号線をどんなに道が細くなってもひるまずに進む。だいたい道は1本なので迷わないが、とにかくところどころで細くなるので注意。七ツ釜フィッシングパークを過ぎて、坂を登ったどん詰まりに左側に猫の額ほどのキャンプ場、右に七ツ釜に降りる道のある広場がある。解りづらいが、さらに奥に大きな駐車場に行く道もあり、ちゃんと看板も出ている。駐車場から徒歩で少し下って展望広場に行くことができる。ここからは砂防ダムの上流が望める。


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