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2011年10月23日のヒコサの滝はこちらから
2017年6月11日のヒコサの滝はこちらから



ヒコサの滝
なぜヒコサというのか、いわれは
何も記されていなかった。
硬い岩盤をえぐって谷を作った沢が
そのまま落ちている。
沢を登らない限りは、この
滝見台からの眺めで諦めるしかない。


落ち口。
上流の沢を見ると、
小石や岩などがまったくない、
そうとう固そうな岩盤だと
いうことが分かる。


滝つぼ。
岩にあたって、水はきゅっと
すぼめられる。
このあと、沢は手前に向かって流れ、
大きく左にカーブする。


滝見台からは、だいたいこんなふうに
木々の間からしか滝が見えません。
足元は、夏草に覆われた崖。

滝の写真が少ないので、
妙高の7月の蝶


ヒメシジミと思われる

こいつは、とにかく、
どっさりといた。
シロツメクサの株に
一目30頭はいた。
上の写真ですでに4頭。



コムラサキ。
近くに食性のヤナギがなかったので、
すわ、オオムラサキかと思ったが、
コムラサキだった。


で、そのコムラサキの集団。
オスが紫色に見える。
なにに群がっているかというと、
動物の糞である。
花の蜜だけじゃないんだってさ、
蝶が好むのは。


とてもあでやかな、
アサギマダラ。
ピントが合ってない〜。
で、ジタバタしているうちに


ことほど左様に、
大自然を動き回るものの撮影は
難しいです。
2003/7/27  ヒコサの滝   妙高高原町 (落差35メートル)
この週末は土曜日に妙高山の登山道の途中にある称名滝、光明滝を見るために登山をする予定であった。が、朝から本降りの雨。登山は中止せざるを得なかった。
ところが、翌日の日曜日は朝からカラっとした晴天。どこかに行きたい虫が騒ぎはじめる。
久しぶりのあまりにもいいお天気の日曜である。近くの滝ではつまらない。では、どこに行こう。行きたい所はたっぷりあるが、どこの滝もちょっとハードな登山がついてくる。
その中でもそれほど登らずに見ることができて、規模が大きい滝が行く予定だった妙高にあった。
ヒコサの滝。この滝の情報は、以前に新井市の道の駅で入手している。手元にあるライトマップルでは、滝を見ることができる道があるのかどうかよく分からないのだが、道の駅で入手した笹ヶ峰高原のパンフレットには滝への道があると書いてあった。近くまで自動車で行けて、登山すること30分で滝に行けるらしい。
国道18号から県道39号に入ってややすると、日本百名滝の一つ『苗名滝』のそばを通る。遊歩道ができて、楽に滝に行くことができるらしいが、今日は少々予定がたてこんでいるので、あいさつしないで通り過ぎた。
苗名滝から先は道はかなり細くなる。なんとなく高原リゾートのような感じの建物が時々あるが、基本的にはつづら折の林道である。充分注意しての走行が必要だ。スキー場のそばを通ったり、白樺の林を通ったりしながら進むと、国民休暇村に出る。一瞬ここが終点かと思うが、ヒコサの滝を見にいく場合はさらに先まで進む。
入り口に今は、長野県がわが舗装工事のため通行止めだと書いてあるが、ヒコサの滝は新潟県なので心配せずに進んでいい。道は途中で未舗装になる。
この未舗装になったあたりで、ばかでかい捕虫網を持った人を2人ほど見た。蝶か、もしくは甲虫を狙っているのか。つうことは、めずらしい蝶がいるのかしらん。
しばらく未舗装の道を進むと『杉野沢橋』に出る。この橋のすぐ手前にヒコサの滝の滝見台への道がある。看板が出ているので、まず見落とさない。
自動車は橋のたもとに2台ほど、看板の近くに3台ほどとめるスペースがある。もし自動車がいっぱいでも、橋の反対側にも多少のスペースがあるらしい。
  
ヒコサの滝遊歩道入り口。遊歩道と言っても、登山道と変わりなし。
さて、自動車をとめ、装備を固めて歩きはじめた。
最初は水芭蕉のオバケなどが茂っている湿地だ。が、やがていきなり急勾配の登りになる。胸突き八丁とまではいかないが、つづら折になってむりやり高度を上げている。もうだめ、もう限界、と、思ったところで尾根らしいところに出た。あとは、なだらかな道が続いている。思ったより長くその道が続き、途中1度悲鳴をあげ(長くて足のない生き物が木の上にいらっしゃった)滝見台についた。
  
これは帰りに撮影したのだが、こーんな急斜面を登る。

  
滝見台。6畳くらいの広場。登山道はクマザサばっかりで地味でした。
あららら、とてもすごい滝なのに、見下ろす感じになっていて、滝に触れることもできない。もちろん水しぶきなんてありゃしない。たしかに、登りがきつくて、ずっと高い所のままだったので、こりゃあ滝から離れているな、とは思ったが、ちょっとつまらない展開だ。
しかし、滝そのものはすごい。乙見湖に注ぐ真川の本流がそのまま岩盤から35メートル滑り落ちている。最後にきゅっと水が一箇所に絞られているのもいい。いつまでも見ていたい気分になる。
だけど、遠いのよ。いや、距離はないのだが、こちらのほうが滝より高い位置なので、どうにもじれったい。しかも、木々にはばまれて、滝を見る角度が1つしかないのだ。
  
滝の下流。小さな滝もあるように見える。が、両側絶壁なので、ヒコサの滝の滝つぼに行くのは不可能と思われる。
さらには、ここでお昼を食べようとコンビニおにぎりを持参してきたのに、すでにご夫婦らしい(我々と同じ年代か)カップルが手作りお弁当を広げていた。手作りには負ける。
さっさと写真を撮影し、そのまま来た道を戻ることにした。戻り道にもう一度悲鳴。さっきと違うとぐろを巻く生き物がまたしても目線の高さの木の上にいらっしゃった。ちなみに一度目の悲鳴の原因もしっかり昼寝中だった。
途中、蝶や花を撮影しながら『杉野沢橋』まで戻り、その上流の河原でおにぎりを食べることにした。橋の下では、愛犬とたわむれるカップルがいる。愛犬に川に投げ込んだボールを取ってこさせて遊んでいる。ああ、高原リゾート。
ここでラッキーだったのは、この河原に出なければ見ることができなかっただろう蝶を見れたこと。コムラサキなんて蝶は私は初めて見た。
おにぎりを食べていると、空中にフワフワと綿毛が舞っている。風に吹かれて、雪かとおもうくらいたくさんの綿毛が飛んでいく。何の綿毛なのかわからないが、実にのどかな気分になる。
このあと新井市の滝(新井市の滝その2は、ここから)を見に行く予定だったので、それほどのんびりもしないで河原をあとにしたが、そのうち働かなくてもよくなったら犬でもつれて高原リゾートしたいなぁ、と思わせられるランチタイムだった。

妙高高原の7月の草花
笹ヶ峰のビジターセンターで調べて名前のわかったものだけ名前を書きます。
   
  エンレイソウ(まんなかは、実)  ニョロニョロのようなギンリョウソウ
 
 これは、何の実だろう。ダンナがつぶしてみたら、赤黒い種が出てきた。
   
  サイハイラン          子供の背丈ほどもある緑の百合のような花。
 
  タチフウロ

 
  こいつは、蝶ではないので、こちらの欄で。
  蛾だそうです。イカリモンガ。擬態してますな。
交通
笹ヶ峰高原を目指せばよい。上信越自動車道妙高高原ICから国道18号に出る。国道18号は長野方面に進む。ややあって右折すると県道39号、杉の原スキー場、苗名滝、笹ヶ峰と出てくるので、ここを右折。ここで注意が必要なのだが、ICを降りてまちがって上越方面に進んでも同じ番号の県道が出てきてしまうのだ。つまり、国道18号線からは、県道39号は何度も出現してくる。妙高高原ICを過ぎてからの県道39号に入るようにする。赤倉ではなくて、笹ヶ峰を目指すのだ。あとは、道なりに進めばよい。杉ノ原スキー場のあたりが少々込み入っているが、苗名滝をすぎればほぼ1本道である。苗名滝から先は本文を参照してほしい。
できれば、道の駅あらいに立ち寄って(たしか、高速道路からも利用できたはずである)笹ヶ峰高原のパンフレットを入手すると安心できる。国民休暇村にあるビジターセンターにはパンフレットはなかったようだ。

2006/10/15  秋のヒコサの滝
1日しか休日のない週末、ネットで紅葉の見ごろの地域を検索したところ、妙高の火打山と出た。
さすがに1日限りでは火打山に登る体力も気力もない。だが、火打山の登山口のすぐそばにヒコサの滝があることを思い出した。ヒコサの滝なら、ちょっと登るし、紅葉もいいんじゃなかろうか。
単純に紅葉狩りの気分でヒコサの滝へドライブした。
行きがけにチラっと百選の滝である苗名滝にご挨拶。虹のかかる滝を見ることができて大感激した。(この日の苗名滝のレポはこちら
さて、秋の笹ヶ峰は、かなりの観光客がいた。国民休暇村より先は道が細くなり、また未舗装になる。にもかかわらず自動車がけっこう走っているし、なんとヤブの中にチラホラと人が入り込んでいる。どうも秋の収穫をしているらしい。ドライバーも年配の女性が多かったりするので、必要以上に怖い。それにしても、いったい何が採れるんだろう。
    
笹ヶ峰高原のあたり。青空と紅葉がきれい。
ヒコサの滝遊歩道の入り口にはすでに自動車がいっぱいになるだけ止まっていたので、橋を渡り、その先のミレニアムの森と書かれた看板のある場所に駐車。少し戻って遊歩道に入った。
が、遊歩道が前に来た時と感じが変わっていた。道幅が広くなり、どう見ても重機が入って整備した感じである。10分近くもそんな道を歩いて、ついに河原にぶつかってしまった。あれれ、滝への道はどこ?
河原は護岸工事がされたらしく、コンクリートに岩が埋め込まれた状態になっていた。この工事のために遊歩道を広くしたのかしらん。
少し戻るとちゃんと遊歩道が枝道のようになって分かれていた。この分岐に道案内がないと迷うじゃないの。どう見ても河原にぶちあたる方が広くて平らなんだから、そっちに進むのが当然と思うだろうに。
  
自動車も通れるくらいの遊歩道。ただし、車止めはあったので、自動車は入れない。
さて、ようやく遊歩道らしい遊歩道に入り、いよいよ登りになった。
前に来た時はヘロヘロになった登りも、あれ、こんなもんだったっけという間隔で登ることができた。
尾根に出たあとの平らな道も距離はそれほど感じられない。
結局自動車から25分ほどで滝見台に着いた。
着いてびっくり。
それほど広くないスペースにびっしりと人がいる。え、何、これは。
どうも遊歩道の入り口に止まっていた「鬼こ○し山岳会」と札がかかっていたバスに乗って来た人たちらしかった。ざっと見、30人はいる。シートを広げて宴会状態だ。
こらこら、山岳会なら、こんな30分かからないような場所でお昼食べるな。
そんな中高年の集まりの騒ぎを背中に滝を撮影。
うーむ、そうか、ヒコサの滝はつるつるの岩盤からすべり落ちる滝なので、紅葉とのツーショットは難しいのか。
しかも、手前に木があって、全体はあいかわらずよく見えないし。
さらに、宴会うるさいし(笑)
思っていたよりも秋の滝といった風情ではなかった。
  ヒコサの滝(秋)
  
といっても、紅葉らしい紅葉のある岩盤ではないので、季節がさっぱりわからない。
    
  
落ち口と滝つぼ付近。せめて手前の葉っぱが紅葉していれば秋らしかったのになぁ。
さっさと戻って気がついた。遊歩道の入り口は、我々が通った重機が作った道と川との間に別に設けられていた。前に歩いた遊歩道が川沿いのあたりにちゃんと残っていたのである。でも、これじゃあだれだって広い道の方を進むでしょう〜。そのほうが歩きやすいし。
自動車に戻って、昼食の入ったリュックを持って河原に出た。
前の時と同じように河原でコンビニおにぎりとカップラーメンの昼食。
遠くの山々が美しく紅葉していた。
  
これは滝見台に行くまでの道で撮影した山々。色とりどりでした。

2011年10月23日  秋のヒコサの滝、再び
週末になると天気が悪くなるという、あまりありがたくない巡りになった2011年の秋。
そういえば、今年は新潟の百選の滝を一つも見ていないというのを思い出して、やや小雨交じりではあったものの苗名滝に行くことにした。(この日の苗名滝はこちら
せっかく妙高に行くのに、苗名滝だけでは少々もったいない。
それでは、以前に掲示板に情報があったヒコサの滝の駐車スペースにある地図に載っているという畑の滝を探してみようか、ということになった。
雨の高速道路をおりて、幸いにも雨の落ちていない苗名滝を観光客に混じって見物し、笹ヶ峰高原をぬけてヒコサの滝の駐車スペースに着いたのは午前11時すぎ。雲行きが読めないので、雨の降っていない間にヒコサの滝を見てしまうことにした。
2006年の時よりも、多少秋が深まっている様子で、意外にもヒコサの滝の遊歩道は紅葉する木が多いことを発見。もし晴れていたら、見事に輝いていたであろう遊歩道を登って行く。
川の対岸に見える山々もカラマツが綺麗に黄色くなっていて、秋を噛み締めることができた。
  
 

   

いよいよヒコサの滝の展望台に来て、滝を見下ろしてみると、けっこう落葉が進んでいて、滝の見通しがよかった。

  
ヒコサの滝(2011秋)

      
太陽が出ていれば、もうちょっと色鮮やかになったかな〜と思うのだけど。2006年よりはずっと秋らしいヒコサの滝に出会えた。
帰りに、ヒコサの滝の沢の流れを下流方面に覗き込んでみたら、意外に近い場所に登り口の堰堤が見えて、途中に以前我々が遡行して断念した滝らしいものも見ることができた。あれをクリアすれば100メートルほど遡行して、クッと左に曲がってしばらく進むとヒコサの滝。行けそうで行けない滝前である。
ちなみに、駐車スペースの地図にのっていた畑の滝だが、ヒコサの滝とは違う沢筋で、焼山の登山ルートが横切る金山谷にかかる滝らしい。焼山の登山ルートが危険な道であるのと、登山ルートから谷を見上げて見てとることができなそうな位置にあることを後日確認した。ヒコサの滝みたいに展望遊歩道ができてくれれば、見られるんだけどなぁ。どんな規模の滝なんだろうなぁ。

2017年6月11日  初夏のヒコサの滝
ここ数年、ヒコサの滝のごく近くにある赤尾岳に早春の花を求めて登るのが続いている。
だというのに、なぜかヒコサの滝には立ち寄っていなかった。妙高に行った時には、ついつい百選の苗名滝とか惣滝とかに行ってしまうのだ。
今年はヒコサの滝に行ってみることにした。
最初にヒコサの滝に行ったのは7月だから、妙高にしてみれば春の6月初めのヒコサの滝は初めてということになる。
遊歩道の入口、堰堤の前ですでに残雪があり、そちらに気をとられてちゃんとした遊歩道のほうに入りそびれてしまった。
堰堤の左岸の斜面を登り、遊歩道に合流する。
遊歩道は、途中で少し崩れて箇所があり、もしかしたらあまり手入れされなくなってしまっているのかもしれない。
滝見台のすぐ手前も大きく崩落していて、ロープが張られて落ちないようにされている。

    
よく晴れた日で青空がまぶしい。

    
遊歩道はこんなふうに崩れている場所もあった。

    
左は滝見台そばの崩落個所。右はそこから見下ろしたヒコサの滝の下流。まだ雪がある。
さて、滝だが。
これがほとんど見えなかった。
春とはいえ、もう樹木の葉っぱがわっさわっさ茂っている6月である。足元には雪なのに、頭上は真夏だ。
わっさわっさの木の葉っぱの向こう側にわずかに見えるヒコサの滝。

  ヒコサの滝(2017初夏)

    
1か所しか見える場所がない。右写真みたいに隙間から覗く感じなのだ。

どうにかよく見える場所はないかとうろうろしてみたが、そんな場所はなかった。
あの滝見台手前の崩落がもうちょっと滝見台がわだったら、滝の前を覆っている木々がみんな落っこちて、見通しがよくなっただろうになぁ。
滝は雪解け水を集めて、ものすごい水量になっていた。見たことがないヒコサの滝。もっとちゃんと見たかったなぁ。
それにしても、2003年には7月に来ていて、今回よりマシな見え方をしている。
ということは、14年たって、目前の樹木が成長したということか。
国立公園の真っただ中なので、どうしようもないかもしれないが、なんとか見えるようにしてくれないかなぁ。
ちょっとストレスを抱えてしまった春のヒコサの滝だった。

    
遊歩道にはニリンソウやエンゴサクがたくさん咲いていた。



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