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2013年10月7日の不動滝はこちら
ちなみに、下レポの「菱ケ岳自然観察教育林」という
茶色い看板は無くなっているので、注意してください。



不動滝
ほぼ垂直の断崖絶壁からストンと落ちる。
2段になっている滝だが、
印象は、潔い直瀑。
緑を切り裂く姿がすばらしい。




大きさ比較写真。
ただし、滝までの距離は、
30メートル以上ある。




一段目のアップ。
一段目は二段目よりも
優しい印象がある。




滝つぼ。
緑の向こうに垣間見えるだけだが、
浅いようだった。




不動滝に行く急な坂の途中にある
小さな滝。
見える部分は5メートルくらいだが、
かなり下まで沢として
続いていた。



滝への道の脇には、
わけのわからない植物が
ひっそりと咲いていた。








2003/9/7  不動滝   安塚町 (落差30メートル?)
昨年、11月にもかかわらず、積雪のため行き着くことができなかった安塚の不動滝。今日はそのリベンジである。あの時は、道もわからずにいらない所を歩いたりしたものだ。
そこで今回はちゃんと安塚町のHPをきっちり見て、さらに道の駅で近くの地図まで手に入れて万全の体制で臨んだ。
はずだった。
はずだったのに、また、いらぬ時間をくってしまった。
と、いうのも、この不動滝、国道403号の突端にある。国道403号は途中で名も無き道になり、手元の地図(ライトマップル)では、長野県に至る前に道ですらなくなっている。
道の駅で入手した地図ではさすがにちゃんと長野まで通じていることになっているが、たぶん林道みたいな感じなのだろう。国道の終わりになったら、きっと表示が出ているに違いない。それまでずんずん進めばよろしい。
よろしいはずだった。
はずだったのに、ふと気がつくと、カーブミラーについている文字が『長野県』になっていた。
いつのまにか国道は終わってしまって、さらにいつのまにか県境まで越えてしまっていたのだ。
さすがに青くなった。ちゃんとした道を進んでいたと思っていたのに、実は全然違う道を来ていたとしたら、現在位置すらわからないではないか。木々の間から遠くに町並みが見える。あれは長野県の町なのだろう。とりあえずそこまで降りて行ったら現在位置が分かるか?が、その町並みにたどり着くにはうねうねした道をかなり進む必要がありそうである。
仕方なく戻ることにした。
注意してもどると、道がやや広くなり、どうやら新潟県に戻ったらしい。よかった。当たり前のことなんだけど。
それから、さらに注意して進むと、下の写真のような案内板があった。
  
『菱ケ岳自然観察教育林、高田営林署』とある。唯一の目印だ。
たいていこういう案内板の地図は、林業関係とか治水関係の一般人にはわけのわからない地図なのだが、それでも藁にもすがる思いで見てみた。
ビンゴ。
なんと、現在位置のすぐそばに不動滝があるという。よくよく見ると林に分け入る道もある。よーし、行こう。
その道はまずストンと1メートルほど降りる。その降りたところに下の写真のような看板があった。
  
地面に転がっている案内板。定位置にない場合も考えられる。
こら、こういう看板は、舗装された道の目立つ所に出すもんだろう。
その看板のとおり不動滝上、と書かれたほうに足を進める。
げ、ロープがある。ものすごく急な下り坂だ。
ダンナと顔を見合わせて、すぐに自動車に戻った。足回りを登山靴に固め、さらに軍手を装備。いや、軍手は用意がなかった。仕方がなく、ダンナの自動車にあった皮手袋とゴム手袋で代用する。これでもあって本当によかった。
やや本格的な準備をし終えて、再度チャレンジ。ロープをつたいつつ下る場所が2ケ所ほどあり、到着した。
したのはいいが、これが滝上。本当に滝上。滝の落ち口のすぐ上。
  
ロープをつたっておりて行く。

  
不動滝の落ち口。垂直に落ちているので、さっぱり行方が見えない。
ちっとも滝を見た気がしない。これはつまらない。こんなのは滝を見たことにはならない。
滝の全貌を見ることはできないのか?
とにかくキューピットバレイまで戻って、そこで作戦を立て直そう。たしか、ゴンドラ方面からも行けそうにHPに書いてあった気がする。
またロープをつたって戻る。戻ってみると、看板の残骸から少し離れた所にもうひとつの残骸が転がっていることに気がついた。『不動滝10分→』矢印の方向からすると火炎石の右側にも道があるらしい。よぉぉぉく見ると確かに道があり、またしてもものすごく急な下り坂にロープが垂れ下がっている。
だんなぁ、こっちに道があったー!
自動車に戻っていたダンナを呼び寄せて、またしてもチャレンジ。
これが、とんでもありませんでした。ぜ〜んぶロープの補助がなければ下れない急な坂が10分続きました〜。ただし、危険ではない。転がってもお尻を強打するくらいで滑落する場所ではない。しかも、ロープはあらかじめきちんと設置してある。準備するのは軍手だけでいい。
下りきったところは、ブナの原生林の森だった。そして、振り返ると、見事なばかりの不動滝。二段の段瀑ではあるが、素直な直瀑という印象がある。周囲の緑に負けることなく、水量豊かに落ちている。
近くにある木々が紅葉やブナだから、紅葉の時期はさぞ見事だろうと思う。
資料には30メートルとあるが、見た感じからもう少し落差はありそうな気がした。
滝つぼまでは行けないが、すぐそばの滝の下流までは降りることができる。滝つぼは遠くから見ただけだが、浅い感じだった。沢は、ブナの原生林の中に吸い込まれて行っている。
  
滝そばのブナの巨木たち。
ロープがなければとてもたどり着けない場所にあるため、難所のような気もするが、あとで時間を見てみたら、本当に10分足らずで着いていた。登りもだいたいそのくらい。よほどムチャなことをしない限り、子供でもプチアドベンチャー気分で行ける秘境ムードたっぷりの滝だと言える。
この不動滝の入り口から長野方面にかけての道沿いにはブナの原生林があり、ものすごい巨木が林立している。私たちが行った時は霧がかかっていて、幻想的だった。また、私たちが駐車した駐車スペースからも『火炎石』は見ることができる。せめて案内板が目立つ所にあればいいのに、と思った。苦労せずに見れるのに、知らなければ通り過ぎてしまうだけである。ちょっともったいない。
  
火炎石。見えづらいが、赤い色をしている。
交通
国道403号の突端、長野県境の新潟県寄りにある。我々の行ったルートを説明する。
北陸自動車道柿崎ICを降り、国道8号線に出る。柏崎方面に右折してすぐの旭町という交差点で右折。県道25号に入る。あとは県道61号で吉川町、浦川原村と通り、国道253号に出る。このT字で左折。しばらく走って虫川という交差点で右折する。ちなみにこの虫川には大杉がある。(レポートはここへ)右折すると県道43号に入る。このままあとは直進する。いつのまにか道は国道403号になっている。いたるところにゆきだるまのある安塚町を突っ切る形になる。晴れていれば正面に菱ケ岳を見ながらずんずんと進むと、ゆきだるま高原、キューピットバレイに出る。ここをすぎるといきなり道が細くなるが心配しないで進もう。スキー場の中と思える道を進む。細いうえに曲がりくねっているので慎重に進むように。途中グリーンパークへ行く道案内があるが、グリーンパークのほうには行かない。キューピットバレイからかなり進むことになる。とにかく県境まで行くのだ。
  
国道403号の脇にも小さな滝がある。
かなり進んで、注意しつつ進むと右側に本文中の『菱ケ岳自然観察教育林、高田営林署』と書いた茶色い看板がある駐車スペースが出現する。自動車3,4台がとまれるくらいの砂利のスペースである。ここが入り口。目印はこの看板しかない。駐車スペースのほぼ真ん中くらいの木立の間に滝へ進む道に下りる場所がある。おりると道は3つある。一つはまっすぐに急な登りの『火炎石』への道。ちなみに『火炎石』へは1分も登らない。もう一つは左がわに行く道。急な下りでロープが見える。これは、滝の落ち口へ行く道で、滝の上流が見ることができる。もう一つは『火炎石』への道のすぐ右のちょっと登る道。ちょっと登るとあとはもう急な下りだけで、これこそが『不動滝』の全貌が見える道である。
ずっと補助のロープがついている。軍手は必需品である。
『菱ケ岳自然観察教育林、高田営林署』と書いた看板を見落としたか、と不安になった場合は、近くのカーブミラーについている文字を見てみよう。長野県になっていたら行きすぎである。新潟県なら先に進んでもよいだろう。


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