七つの滝 別名七段の滝。 ちゃんと段を数えたわけではないが、 それくらいの段数はありそうである。 一番上の段から一番下までは、 楽に50メートルくらいはありそうだ。 写真は一部分である。 かなり上まで登って、 下を振り返ってみた。 滝の中ほどで 足などを洗えるようにしてある。 これは、下の段の人工の部分。 とはいえ、水がきれいなので 美しく感じる。 苦労して登ったわりには、 あまりよく写らなかった最上段。 落ち口の水は、 すぐ左の岩で分けられているので、 本来の水量の半分以下しか 見えていない。 よくわからない写真ですみません。 岩が水を分けている様子。 むしろ、見えづらいほうの水のほうが 量は多かった。 |
2005/8/28 七つの滝 またしても、だりこっぺの部屋の金さんから見せてもらった「日本滝名鑑4000」という本に載っていた滝を取材に行くことにした。 このところ疲れているので、あまり体力を使わない滝がよい。 それにはうってつけの滝が津南町にあった。 七つの滝。 この滝は国道405号線沿いにある見玉不動尊にある。不動尊に滝はつきもの、といった感じで、今までの滝からして、きっと人工物か、さもなくばチョロチョロっとした簡単な滝なんだろうなぁと思っていた。 違った。 これってば、もしかしたら、県内でもトップクラスのいい滝なんじゃないか、と思うくらいの滝だった。 私的にはオススメマークをつけたいのだが、惜しいかな、下の部分が人工だし、小滝が連続するいわば渓流で、全体を見通せる場所はない。滝自体のオススメ度は低いのである。 では、なぜオススメしたいのか。 全体の雰囲気がいいのだ。 不動尊がかなりの古刹で、いかめしい山門をくぐって、階段を登る。 そのすぐ脇に滝が沿うように落ちている。 二王門。右側にチラリと滝が見える。これをくぐって階段を登る。 階段の右側に段々になって滝が落ちている。 もう山門のあたりから空気が違うのである。ひんやりとして、涼しい。もちろん滝のなせる技なのだろうが、それを不動様の霊気と感じられないこともない。 一番下の人工物になっている部分も、水を取るためのもので、滝そのものの雰囲気を壊してはいないのだ。 同じ不動尊信仰であり、人工物がある滝でも、角神不動滝とは大違いである。 意外だったのが、この見玉不動尊がけっこうメジャーな観光地だったということ。なんとお土産屋が何件かある。 この国道405号は、長野県境にある秋山郷へ通じる道で、秋には渋滞するほどの観光道路なのだ。古刹が観光名所になっていてもおかしくはない。 そのおかしくない観光名所の素晴らしい滝を我々が知らなかったということのほうがおかしい。 本当にどうして新潟の滝でこの滝が紹介されているものに出会わなかったのだろう。不思議でしょうがない。 最も、紅葉にはまだ早すぎるので、観光客はまばらな季節である。ただ、都合の悪いことにこの日はちょうど秋まつりの日だった。近くの神社の神輿が鳥居の下に出されている。いつもよりも少しだけ参拝者が多いようだ。 本日は秋まつりの日。 都合の悪いこと、というのは、実は、この滝の一番へ通じる道が無いのである。 下から、かなり上から滝が落ちているのは見てとれるのだが、そこまで行けない。よくよく見回してみると、なんとか道ではない場所に手をかけ足をかけて行けば行けないことはない距離なのだが、いかんせん境内だ。ものすごく怪しいことになってしまう。 それでも人がいない隙を見て、道のない、半分崖のような斜面をよじ登って、滝の最上段が見える位置まで行った。 おお、なんということ。 かなり水量が多く噴出している落ち口と見て取れたが、よじ登れる場所から見ると大きな岩が滝のまん前にそびえていて、滝の水を受け止め、二つに分けているのがわかった。 岩をまわりこんでまた水は一緒になって段瀑となって落ちていくようだ。 その様子を写真に撮りたいのだが、どうしても上手く撮影できる場所がなかった。惜しい。 この不思議な岩の造形をなんで参拝者に見せようとしないのかな、この不動尊は。もったいないったらありゃしない。 ちょっとだけ階段を刻んで、ちょっとだけ木を切ってもらうと、よく見えるんだが。 上に登っている間に参拝者がまた来てしまったので、しばらく杉の裏に隠れて(笑)やりすごした。怒られたらイヤじゃないですか。 参拝者が去ってからこそこそとおりる。 あとあと撮れた写真を見たが、登った苦労ほどいい写真は撮れなかった。この目で岩が前にあることを確認できただけでよしとしよう。 見玉不動尊の境内には、「延命水」と「巌命水」という二つの水のみ場がある。よくよくたどると、どちらも七つの滝の水そのものを管で引いているだけだった。 が、この滝の水はとても冷たくて清冽である。飲んでみたら、雑味のない、固い感じの水だった。 延命水。滝のすぐ脇である。 巌命水。本堂のすぐ前にある。ちなみに、滝の最上段に行くのには、この写真の右がわから登れそうな場所を選んで登った。 思いがけず、いい滝を見ることができた。 これからは、不動尊とあれば覗いてみなくてはならないだろう、と思ってしまった。きっと隠された名瀑があるに違いない。と、信じて。 |
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交通 国道117号を利用して、津川町に入る。市街で国道405号へと左折。あとは、例え道がものすごく細く心細くなっても、国道405号だと信じて進む。 と、比較的わかりやすい形で「見玉不動尊」が左手にある。道が狭くなってから現れるお土産やさんのそばなので、まず見落とさないと思う。 滝は不動尊の仁王門をくぐれば、すぐ脇にある。 一応信仰の地なので、あまり汚さないように行動しましょう(説得力ありませんが) |
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