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番外

 の山

2006/8/5(土)  苗場山 標高2,145.3m 湯沢町
苗場山に登りたい、と思ったのには理由がある。
「高層湿原」この言葉に妙に惹かれたのである。つまり、標高2000メートルを越える高地に湿原が広がるというのである。
苗場山は見た目にも山頂が平らで、まるで台形をした感じの山だ。その平らな部分に池塘が点在し、まるで楽園のようだ、と登山の本に書いてあった。そうか、楽園か。ならばぜひにも行きたいものである。
そんなわけで、計画をたてたのが7月の初め。しかし、長梅雨の影響でなかなか登れずにいて、ついに8月になってしまった。
梅雨も明けて、快晴の土曜日。家を午前5時に出発して、高速道路を利用して苗場山に向かった。
関越自動車道湯沢ICをおりて、国道17号を群馬方面に走り、八木沢で林道に入る。林道では途中にゲートがあるが、今回は人がいずにフリーパスだった。
いつもであれば、登山届けを提出する登山者だけが通れるゲートらしい。
7時00分 駐車場到着。
駐車場はほぼ満車状態。我々が仕度をしている間も続々と登山者の自動車が到着していた。
トイレはペーパーもある水洗トイレ。
7時15分 登山開始。 登山口にはこれから登るコースの地図があり、気構えをつけられる。
自動車で少し上の和田小屋まで行けるので、林道を歩くかと思いきや、ショートカットの道があった。 すでにここでヨツバヒヨドリなどが咲いていた。
7〜8分でショートカットの道を出ると林道である。隣にスキー場のリフトがある。 右側からは沢の音がして、ブナの大木があたりまえのように林立している。
7時35分 和田小屋。 宿泊もできる苗場山登山の基地のような場所。仮設っぽい露天風呂もあった。
ラーメンなども食べられるらしい。
和田小屋のすぐ近くから、いよいよ本当の登山道。
入り口には平標山で見たのと同じ「熊出没注意」の看板。
とはいえ、まだスキー場のど真ん中を歩くのみ。
スキー場の真ん中から外側の林の中に登山道は入っていく。
最初は階段状だ。

わりと早い段階から
マイヅルソウやゴゼンタチバナは
咲いていた。
が、どちらも小さい。
ところが、だんだんと道はガラガラした大きな石が積み重なっただけのような、段差もマチマチな歩きづらい道になる。
なんとなく水のない川の底を歩いているような感じだ。

ミヤマカラマツがあちこちにある。
時折「苗場山登山道」と大きく書かれているのは、スキーで迷い込む場合があるからだろうか。
いつもであれば湿気の多い道らしいが、真夏であったせいか、この日はそれほどジメジメしていなかった。

ヤマハハコの姿も。
オオシラビソなどの林を突然ぬける。
ツマトリソウが見られると、
「芝」と呼ばれる湿地が近い。
すると、木道が出現し、開けた場所になる。
8時38分 下の芝
木道をいくつか並べたような広いスペースがあるので、小休止10分。

「芝」には必ず
イワイチョウの姿があった。
すぐに道は大石がゴロゴロした川底状になり、またブナとかシラビソの林に入る。
乾いた場所に、
ミツバオウレン。
9時25分 中の芝
木道が出現し、イワイチョウなどが見られると「芝」が近いと分かる。
この中の芝ではキスゲがたくさん咲いていて、休憩する人も多かった。
我々はとまらずに先に進む。

中の芝には、
あちこちにキスゲがあって楽しい。
中の芝から振り返ると、山々が綺麗に重なって見えた。
「芝」とワタスゲはセット。
9時48分 上の芝
ここにも休憩スペースがあるが、そのまま先に進む。

「芝」とイワイチョウもセット。
9時54分 何かの碑があった。すぐに山の神の碑も出てきた。
たぶん、アキノキリンソウ。
9時55分 小松原湿原に向かう道の分岐点。
たった一箇所だけ
イワナシの咲いている場所があった。
新潟では珍しいので、
写真を撮る人がたくさんいた。
10時00分 神楽ケ峰
登山道から少しだけそれて登ると三角点がある。眼下にカッサダムの人工的な青い色が望める。
ここからは登りではなく、下りになる。ものすごくもったいない気がする。はしごがかけられている「股ずり岩」などもある、けっこう急な下りである。
10時27分 雷清水
こんな高い場所でどうして、と思うくらいの水場。とても冷たい水が湧き出ている。
水汲み待ちで10分休憩。

黄色い花はたくさんあったが、
名まえが分からない。
雷清水の周りには色々な花が咲いていた。その花ごしにこれから登る苗場山が見える。
黄色いけど、微妙に違う植物なのよ。
え、本当にあれ登るの?とわが目を疑う。
しかも、登るまでにまだ下る必要がある。
赤いラインが登山道。
気が遠くなる。
雷清水からの下りは急なうえに小石があってずるっと滑りやすい。

雷清水の近くには
オタカラコウが群生していた。

ハクサンシャジン。
ところが、下りきった場所にお花畑がある。これがものすごかった。
10時40分 お花畑
まずハクサンシャジンの薄紫の風鈴のような花がどわーーーっと迎えてくれた。

ウラギンヒョウモン(蝶)。

イブキトラノオにとまるコヒョウモン(蝶)。
道はほぼ水平になり、両側に色とりどりの花が咲く、文字通りのお花畑になった。
シモツケソウ。

アサギマダラ(蝶)。
花があれば蝶もいる。
登山道から少しはずれた場所に小さな休憩向けのスペースがあったので、そちらに行って、休憩兼撮影に30分ほどかける。

ハクサンフウロ。

アカタテハ(蝶)。
お花畑からは、徐々に登り、ついには崖のような登山道に突き当たる。だが、そこに至るまでに、花に騙されて進んでしまう。
ウスユキソウ。

おそらく、タカネナデシコ。
このページに紹介していない花もある。
ミヤマウツボグサ、アカモノ、イワカガミ、オニシオガマ、ヤマホタルブクロ、ひとつもきれいじゃないぼこっとしたアザミ(こらこら)、イワオトギリ、等々、いや、すごい種類だ。

たぶんトモエシオガマ。
でも、色が違う〜。
お花畑から次のポイント雲尾坂までは20分ほどの登りだが、登山道の脇にさまざまな花があり、登っている感じがしない。
ミヤマホツツジ。
これにはちゃんとネームプレートが
ついていた。
11時30分 雲尾坂の先の急階段にのけぞる。インパクトは強かったが、登ってみたらたいしたことなかった。
ちっちゃいコゴメグサ。
その先も階段こそないが、急な登りの連続になる。このあと、潅木の林の中に入り、やや日陰になるのがせめてもの救い。
11時50分 いきなり登りが終了して、目の前に平らな草原が開ける。
山頂の湿原である。

タテヤマリンドウは
ちっちゃいながら、
木道の脇にたくさんあった。
本当に2000メートルの高地なのか、と思うくらいのまっ平らな空間だ。
ぽこぽことある池塘が空を映していて綺麗だ。

池塘に揺れるワタスゲ。
池塘に苗場山という名まえの由来になったというミヤマホタルイが生えている。(右の写真)
12時00分 苗場山山頂。
苗場山の山頂は、山の家である「遊仙閣」の裏手にある。ひっそりと目立たない。山頂があまりに平らなので、山頂らしくないのだ。
山頂には「遊仙閣」と「自然体験交流センター」という2つの山小屋があり、飲み物なども販売している。
トイレも100円で綺麗な水洗トイレ、ペーパーつきがある。
山頂手前の木道を広くしたような休憩スペースにて昼食休憩。
13時15分出発。
一度下って、また神楽ケ峰に登ると思うとしんどくなる。
赤い矢印あたりがお花畑。
山小屋付近には麓の中学生の登山学習らしい一団がいて、ものすごく賑わっていた。
山小屋の周りにはテーブルや日陰などもあったのだが、混雑していたので、炎天下の休憩スペースで休んだ。

お花畑でベニヒカゲという蝶と
遊んでもらった。

トリカブト。
13時35分 雲尾坂
13時50分 お花畑
お花畑で20分ほど蝶に遊んでもらう。
14時20分 雷清水
雷清水で振り返ると、苗場山の山頂部分にだけ、白い雲がかかっていた。
午後はガスがかかるというのは本当だった。

ベニバナイチゴ。
それにしても、登り返しがめちゃくちゃキツい。
14時50分 神楽ケ峰
見下ろすとカッサダムにもガスがかかっている。

たぶんチゴユリの実。
15時05分 股ズリ岩を経て、小松原湿原へ向かう分岐
戻る時に初めて看板をみつけて、このハシゴが股ズリ岩だと知った。
ハシゴのほうがかえって危険で、脇の岩をじかに登るほうが楽である。

なんだろ、これ。
15時10分 上の芝
15時25分 中の芝
登りの時は満員状態だった中の芝には誰もいない。ここでコーヒーを沸かして小休止。ガスがここにもやって来た。
15時45分出発。

キソチドリ。
16時15分 下の芝
16時35分 六合目
17時05分 和田小屋
下りは、予想していたとおり楽ではなかった。水のない急な沢を浮石を避けながら下って行く感じである。
息はきれないが、気づかれする。
17時25分 駐車場
満車状態だった駐車場もがらんとしていた。お疲れさまでした。

実は、初百名山、初2000メートル越えである。
しかし、そのわりに前回登った鋸山(764.9m)よりも登りについては楽だった。というのも、数日間雨が降らずに湿度が低かったのである。どの登山の本を見ても苗場山の登山道は湿気が多いと書かれているが、思ったほど湿ってはいなかったのである。
それに、ネットで調べてみたら、苗場山の登山道はとにかく虫が多いという情報もあった。口に飛び込んでくるほどの虫の量らしい。それに恐れをなして、出る前に虫除けを塗りたくり、防護ネットのついた帽子まで用意したというのに、今まで登ったどんな山より虫が少なかった。季節と天候の関係かもしれないが、本当にラッキーだった。
その代わりに山頂での紫外線はものすごかった。
さえぎるものが無い場所で、バカな話だが、銀色のレジャーシートを広げて昼食にしてしまったのだ。これじゃあ紫外線を上から下から浴び放題である。ものの見事に日焼けした。
それでも、長袖のUVカットのシャツを着ていたので、大半は大丈夫だったのだが、なんと、手の甲だけが無防備で真っ黒になってしまった。
下山後、国道に出てすぐの「街道の湯」という日帰り温泉施設(レポはこちら)で入浴したら、どこかの山に登ったらしい中高年の女性グループにお仲間ね、という微笑みを受けてしまった。どうしてか不思議だったが、鏡を見て納得。鼻の頭がまっかっかになっていた。顔には日焼け止めを塗っていたのだが、汗で落ちてしまったらしいのだ。
今後山に行く際には、日焼け止めは携帯しなくてはならない、と痛感した。
下りが苦手な私としては、あいかわらず下りが辛かった。大きな石が積み重なった川底のような道なので、浮石が怖い。和田小屋から登山口に入る場所に登り4時間下り2時間半と書かれていたが、大嘘つき〜、と言わざるを得ない。下りが苦手な人は登りと同じだけの時間はみておいたほうがよい。
ついでながら、お花畑では花好き蝶好きはかなり時間をとられるので、登山の時の時間配分は考慮が必要である。
また、山頂に気楽に泊まれる自然体験交流センターなどがあるために、意外な時間に下ってくる人、登って来る人がある。こんな時間だもの、登って来やしないよね、と乱暴な下り方はしないほうが懸命である。

苗場山 祓川コース登山口
  最寄ICは、関越自動車道湯沢IC。ICを出て、群馬方面に国道17号線を進む。ヘアピンカーブをいくつか過ぎ、芝原トンネルをくぐる。次に八木沢トンネルがあるのだが、祓川コースの登山口にはこの八木沢トンネルの手前にある道で右折する。ちゃんと看板が出ているのだが、スピードを出していると見落としがちである。芝原トンネルを出たら右側を気をつけて走ろう。最初、民宿などが並ぶ集落を通るがやがて道は狭い林道になる。要所要所で道案内が出ているので迷わない。
途中にゲートがあるが、我々が行った時は無人だった。山菜取りの人は入山できないために、人がいて登山届けを提出させられるゲートらしいのだが。このゲート付近で我々は行きも帰りもアナグマらしい小動物にのたのたと道を横切られた。野生動物には注意して進もう。
ゲートからも意外に距離を乗るが、分岐する場所では必ず案内があるので心配ない。
やがて、左側に町営の駐車場が見えてくる。30台以上とめられるが、我々が行った日は午前7時で満車状態。しかし、林道脇にもとめられるので、かなりの数の駐車が可能だ。
駐車場には水洗トイレあり。


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