番外

 の山

2007/3/17  角田山(稲島コース) 標高481.7m 新潟市
角田山には2006年にも、さらには2007年3月3日にも登っている。しかし、そのどちらも角田浜から登り、灯台コースで下山するという内容だった。
今回は、それらのコースの3分の2の時間で登れるという稲島コースにチャレンジしてみた。
このコースを選んだ理由は、たった一つ、登山にかかる時間が短いということだけ。
実は、翌週あたりに角田山に来られる一行と集合時間に間に合わない用事が重なりそうで、もし遅れた場合は最短コースで山頂で合流できるか否か、ということを確かめたいと思ったのだ。
ものの本によると、他のどのコースも登山に要する時間は90分。対して、この稲島コースは60分である。30分短縮できる。わき目もふらずに登って行けば、山頂での合流も可能かもしれない。
思い立ったのが当日なものだから、家を出たのはなんと午前10時過ぎ。
予報を裏切って、晴れ間が覗く天候だった。
11:10 思っていた以上に稲島コースの駐車場は大きく、30台以上とめられるスペースが2つあった。トイレつき。
登山道の整備があったのか、市の自動車が何台かあったが、我々と行き違いに出ていった。
林道としても利用できるほどの道の登山道を登り始める。

11:13 歩いてほどなく、巨大な杉が目に入る。杉の次に薬師堂の建物に気がつくほどだ。
樹齢1000年以上の木だそうである。

薬師堂を過ぎても、まだまだ自動車も通れるほどの道幅の坂だ。
それでも坂が急で息が切れる。
この時点ですでに2人の男性に追い越されている。サクサクと進むその人たちは、あっという間に見えなくなった。
11:25 椿谷という椿の自然林がある場所を通り越して、やや広いスペースのある場所に着く。
どうやらここまで自動車が入って、林業関係の仕事をするらしい。
気温が低いと思って厚着をしていたので、ここで上着を脱ぐ。
赤い矢印が登山道。
まだ道幅は広い。が、右の写真のように、さらに急になる。

11:35 ゴロゴロとした石がころがる急斜面といった道を登ると、右手に休憩所らしい建物が見えた。屋根とベンチがあり、かなりの人数休めそうだった。
その休憩所から上がまた急で、さらに石がゴロゴロしていて歩きづらい。実はこのコース最大の難所かもしれない。 しかし、左手に小さくて清冽な沢が流れていて、気持ちはいい場所である。
浮石に注意してゆっくり登ろう。
11:36 地蔵観音の分岐。道はまっすぐ沢沿いに続いているように見えるのだが、この先通れませんの看板があるので、右に曲がって登って行く。
この場所の沢には管が通されていて、コップなどがあり、沢水が飲めるようになっていた。
山頂まで1.05キロ。

お地蔵さまから上は、左右の写真のとおり、階段状の登山道である。これがまあ、歩幅に合わないわ、土が流れて横木がハードル状になっているわでいらぬ体力を消耗する。
11:52 山頂まで0.65キロの少し手前に不動明王がある。この像の前に蛇口があり、水が出る仕組みになっているのだが、栓をひねっても水は出なかった。
登山道の左手に沢があり、そこから水が汲めるかもしれない。

12:00 山頂まで0.55キロ。ここから先がわずかだが尾根道になっていて、海からの強い風が吹き付ける。ものすごく寒い。雪の量もなんとなく多くなっている。
12:05 お堂前の広場に到着。山頂まで0.45キロ。

ここで見えた日本海がとても綺麗だった。
この時点で佐渡も見えていたのだが、昼食休憩後、すっかり雲で隠れていた。
12:45 山頂手前のお堂のある広場で昼食後山頂にむけて出発。
昼食の間はぽかぽかと陽が出ていて、眼下の越後平野が素晴らしいながめだった。
が、雪まじりの天候のためいつもならたくさん人のいるこの場所もほんの2、3組がいるのみだった。

12:53 バイオトイレなどがある木道をぬけて、山頂に到着。昼食休憩の時間を除くと、慣れていない我々でも本当に60分で山頂まで来れると分かった。
山頂も人は少なく、小屋では火が焚かれているのか、煙突から煙が出ていた。
13:04 山頂をぬけ、今年のカタクリの開花状況を見に、灯台コースを途中まで下りて行ってみることにする。
ところが、山頂から海側のコースのほうが雪が多い。
13:30 登山道は雪こそないが、雪を含んだ泥の状態になっていて、歩行が困難だ。泥だらけの道よりも、むしろ雪の上のほうが滑らない状態だった。
カタクリの咲いていたあたりまでは、急な階段の場所もあり、かなり難儀した。
結局カタクリはまだ芽が出たばかりの状態で、気が早いものがようやく紫のつぼみを開きかかっていたくらいだ。
14:10 両側カタクリの道から引き返して、角田山山頂まで戻る。ここまで、ほとんど雪割草を見なかったが、三望平園地でたった一株だけ雪割草を発見。
ちょうど通りかかった人が、駐車場あたりにも咲いていたが、この株ほどのものは無かったと言っていた。
14:16 途中の木道でチョロチョロするもの発見。野鼠だ。ぴょんぴょん跳びながら雪の中に消えて行った。
14:50 下山途中、大粒のあられが降り出した。今まで土が見えていたのに、あっという間に白くなっていく。
椿谷で滝を見つけたので谷まで下りて行き、少しだけ寄り道。滝の様子はここから
15:10 駐車場到着。
さっきの雪がウソみたいに晴れている。
とりあえず、ご苦労様でした。
駐車場に着くと、まだこれから登ろうとしている人がいた。雪の降っている最中の登山道でも何組もの人とすれ違った。
このコースも意外に人気のコースなのだ。

最短で登頂できるということは、ぐんぐん高度を上げるコースということで、想像以上に登りはハードだった。だが、雪が残り、地面が泥状になっているこの日でも、稲島コースはほとんどぬかるみはなかった。
また、階段がついているので、自分の歩幅に合わないという難点があるが、下りの場合はとても安心感があり、歩きやすい。我々は下りに少し時間がかかったが、ガイドブックなどによると登り60分下り40分のコースというのも頷ける。現に下りは何人もの人が追い越して行った。
ただ、杉の林の中をひたすら登る道なので、花が無い。雪割草は全くなかったし、イチゲもよほど注意していないとみつけられなかった。椿谷の椿もこの日ではすでに遅く、ほとんど咲いていなかった。花を期待するのであれば、このコースはちょっと物足りないかもしれない。
予想以上に登りがキツくて、かなり疲れたが、コースによって表情が違うのが確認できて有意義だった。

角田山稲島登山口 
  最寄ICは、北陸自動車道巻潟東IC。国道460号で間手橋という交差点まで進み(巻の市街は込み入るので注意)右折して県道2号に入る。新潟方面に少し進み、竹野町という交差点で県道562号へと左折する。この交差点には角田山稲島登山口、と案内が出ているのでその通りに進めばよい。この後も順次案内が出ているので、そのまま進み、角田山の登山コースの案内看板のそばを通り抜け道が細くなっても進んで行くと大きな駐車場に出る。


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