|
「県営農地環境整備事業北五百川地区ほ場整備第二次工事」がまだ続いているので、1合目の駐車場までは自動車は入れない。
けっこう早めに到着したつもりなのに、北五百川集落のはずれの駐車場はすでに満車状態。
どこの路肩に駐車しようかとウロウロしていたら、ちょうど1台出てくれたので、そこにすべりこんだ。
午前8時ちょうど、駐車場出発。
工事はかなり進んでいて、大半の田んぼは稲が育っていた。
|
|
|
8時12分 一合目駐車場到着。工事用のトイレがあって、登山者も利用可能だったので、使わせてもらう。
祓川沿いを歩くと、ギボウシが咲いていた。 |
|
|
8時27分 二合目、祓川。川を渡る鉄の橋はいっそう錆びて穴が開きそうで怖い。
川沿いにはミヤマカラマツが咲いている。 |
|
|
8時29分 猿飛滝。驚くほど水量が少ない。今回は滝下まで行かない。
ここから先、元堂を通り過ぎ、薄暗い林の中を登って行く。あちこちにツルアリドオシの花が丁寧に2つずつ咲いている。
そういえば、ツルアリドオシの咲いている山にロクな思い出がないが、そうか、こいつが咲いている時期が蒸し暑い時期なのだ。
常に脱水状態の記憶がつきまとう花である。今回も、すでにここで汗でびっしょりだ。 |
|
|
8時39分 大ぶなの木。久しぶりの青空と日光にブナの緑がまぶしい。
8時50分 三合目、八汐尾根。
しかし、ツルアリドオシしか花がない。
|
|
|
9時08分 四合目、粟石跡。
ここから振り返ると、下田方面から遠く弥彦山まで見えるはずだが、今日は霞んでいて、八木ケ鼻さえよく見えない。
ここまでの間に3人ほど追い越して行った。
ものすごく若くて綺麗な女性がスタスタと粟石上の岩場を登って行って、ちょっとびっくり。汗ひとつかいていなかったぞ。 |
|
|
9時20分 薬師の水場。今日は水はスポーツドリンクを2本用意しているのでパス。
そこから上の登りがまたキツイ。毎回ここはキツイと思う。だいぶ後ろから登って来る人がいるので追い越してもらおうと思ったが、この人もなかなか登って来ない。やっぱりキツいんだ。
だが、ブナの林から春セミの涼しげな声がして、多少の気休めになる。
9時34分 五合目、粟薬師。 冷やしたゼリーをとっていると、後ろから男性が追いついてきた。セミが鳴いているね、と言って、あまり休まずに先に進んで行った。このあと、この男性とは追いつ追われつのデットヒートになる。
私は10分ほど休んで出発。
10時07分 ヘロヘロになりつつ6合目、天狗の水到着。
先の男性が休んでいて、なかなか先に足が進まないね、と言う。ここでも彼が先に出発。私は3分ほど小休止。
|
|
|
六合目と七合目の間にある滝見場のような場所から遠望で滝を見ることができるのだが、なんとほとんど水が落ちていなかった。
前に見たのは、6月のはじめのことなので、雪がとけきると水量も減るということか。(この滝のレポはこちら)
このあたりで、コメツツジが咲いていた。
|
|
|
七合目手前で登山道の脇にチラチラとヒメサユリが見られるようになった。
おお、咲いているんだ、ヒメサユリ。袴腰山では5月の下旬だったっていうのに。
花といえば、6月はじめだと五合目を過ぎたらずっとイワカガミが咲いていたというのに、すでに終わっているようだ。葉っぱしか見ることができない。
かわりに、ウラジロヨウラクなどが満開だ。 |
|
|
10時40分 七合目。ここでもあの男性が座り込んでいる。ちょっとだけ視界が開ける場所だ。ヒメサユリが咲いていましたね、などと会話。
私はここでリュックを下ろして、凍らせておいたゼリーを食べる。その間に男性は「じゃ、行きますよ」と出発する。
七合目を過ぎた登山道に、これはモウセンゴケ?という植物がたくさんあった。かなりちっちゃかったんだけど。あの大きさでは、蚊も食べられないぞ。 |
|
|
八合目まで向かう道沿いにはかなりたくさんのヒメサユリが咲いていた。
こんなに咲いているとは思わなかったので大感激である。
途中であの男性が休んでいて、この先はどんな感じなのだろう、と言う。
もう少しで八合目で、九合目から先がキツイんです、と答える。
かなりキツい様子で、登ろうかどうか迷っている感じだった。
このあたりで、高校生らしい男の子と先生らしい男性の2人が下山してくるのにすれ違う。続いて同じ登山着の高校生3人が下山して来る。あれ?学校の行事かしらん。 |
|
|
11時19分 八合目。ここでも高校生らしい男の子と先生らしい女性と男性が座って話していた。男性のトランシーバーから○○高校出発、などと聞こえる。思わず「学校行事ですか?」と訪ねると、「いや、学校っていうか、北信越大会なんです」と答えが返ってきた。
え、北信越大会? 「じゃあ、大勢登っているんですか?」男性は丁寧にファイルを開いて調べてくれた。「えーと、生徒90数名。引率30数名。130人が山頂にいますね」
どひゃ〜。
言っておくが、粟ケ岳の山頂はそれほど広くない。130人なんて言ったら、立ち食いそばみたいに食事しなくちゃならない。
「いや、もうそろそろ下山しはじめると連絡がありましたから」
と、慰めに似た言葉が戻ってきた。
「と、いうことは、すれ違うんですよね」
「大丈夫、道は譲りますよ」
「いや、譲られても困ります。待ってます」
「まあ、そうですね。ただし」
男性は、一拍おいて、こうのたもうた。
「130名全員が、こんにちわ、と言いますよ」
きゃー、怖い〜っ。
あの男性も追いついて来たが、今度は私が先に出発。 |
|
|
|
11時22分 午の背。ここで高校生とすれ違わないでよかった。9合目の手前で、ついにその時が来て、大きく2つの高校生の団体が下山して来た。
その都度、登山道の脇によけて、彼らが通り過ぎるのをじっと待つ。
ホントに若者は元気よく「こんにちわ」といちいち言ってくれるので、私も「こんにちわ」といちいち返す。
右の写真は振り返って午の背あたりにいる高校生たちの列を撮影。
分かりづらいですねぇ。
|
|
9合目手前で女性が1人下山してきたので、山頂の様子を聞いた。2つの団体さんの通過を待ったが、とても130名全員とは思えなかったからだ。
女性は、女の子の部隊が遅く到着したので、まだ山頂にいるが、それほど混雑していない、と教えてくれた。
11時42分 9合目到着。谷間にまだ雪があるのが見える。
この先が辛いのは前回登った時の記憶がはっきりしている。この先ですれ違いはイヤだが、きっと山頂につくまで高校生たちは出発しないだろう。
と、思って登り始めたが、結局山頂の少し手前で「一般の人、登ってきますー」と先発の先生の声が降って来た。
部隊に停止を指示しそうだったので、
「いや、待ってます。どんどん行ってください」と声を出した。
このキツい登り、高校生たちに見送られて登りきれるものか。
|
|
|
女子高生の登山部たち、40名ほどとすれ違った。この部隊が一番多かった。中に、粟石跡あたりでぐんぐん登って行った若い女性もいた。大会関係者だったんだ。彼女はほとんど休みなしじゃなかったんだろうか。
その後、初老の夫婦とすれ違った。あと3分くらいで山頂ですよ。と励ましてくれるが、その3分、ウソだろ〜。
3歩登って立ち止まり、2歩登って一休みしつつ体を引き上げて行く。
12時02分 山頂到着。
どんなことになっているのかと思った山頂だが、高校生は一人もいなかった。
男性が3人くらいだ。
予想に反して、静かな山頂だった。 |
|
|
山頂には日陰がまったくなく、どこで昼食にするか困ったが、わずかなブッシュの日陰にいた男性が下山したためにスペースが空いた。すぐにそこに滑り込み、まずは一息。
ここまで来るのに、下山用の水にも手をつけていたので、やや節約気味に飲んでいた。ああ、炭酸水分がうまい。
それを飲みきる前に、あの男性が登りついてきた。
「いや〜、足が攣っちゃって」
あららら、それは大変でしたね。ご苦労さまでした。 |
|
|
結局40分少々休憩。
展望のよい山のはずなのだが、どうにも霞みがかった空気で、眺めはよくない。
休憩している間、加茂がわから数組登って来た。君達は、高校生とすれ違わずによかったわね〜。
12時45分 下山開始。
13時ちょうど 9合目。
13時15分 8合目。
13時38分 7合目。
七合目下の泥っぽい階段で、ちょっと転びそうになってしまった。 |
|
|
13時59分 6合目。
14時16分 5合目 粟薬師。ここの日陰で、男性が大の字になって眠っていた。見事な大の字。登山道のすぐそばだったので、しずかに通り過ぎた。
この下に薬師の水場があるので、節約して飲んでいた水を一気に飲む。
14時26分 薬師の水。胃腸が弱いので生水は飲まない主義なのだが、この際そんなことは言っていられない。がぶ飲みした上に、ペットボトルにも詰め込む。
14時37分 4合目 粟石跡。 |
14時50分 3合目。このあたりでも転びそうになった。足にきている。
猿飛滝のあたりで、ガサガサっという音と、きゃーっという声が聞こえたので、山菜取りの人が子供でも連れてきているのかしらん、と思ったら、ずっと遠くの登山道をかなりデカい猿が横切って行った。
うわっ、あれに襲われたらひとたまりもないなぁ。遠くでよかった。
15時09分 2合目。ここまで来れば、もう坂道は無い。戻りついたも同じである。
15時24分 一合目。
15時38分 駐車場到着。ご苦労様でした。
|