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7時15分 駐車場到着。平標山の駐車場は、以前来た時には無料だったのだが、平成20年から有料になってしまった。乗用車500円也。帰りに徴収される。
雨は落ちていないのだが道路は濡れていて、すぐそばの山もまるで雲の中のようだ。
7時20分 ほぼ同時に到着したオヤジ3人組の後を追うようにして出発。
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トイレ脇の登山道への道を少し歩くと、車道に出る。正面に案内があるので林道を歩く平元新道の方へ行ってしまうことはない。
左写真で、赤い矢印が松手山経由の登山道。我々はそっちへ。青が河内沢沿いに林を歩いて平元新道へ行く道。黄色がそのまま舗装道路で別荘地を通って平元新道へ行く道。
7時24分 テニスコート脇の登山道入り口から登山開始。
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いきなり階段状の急登だ。ジメジメした林の中の登りで、風も無く、気温は高くないのに汗が吹き出る。すぐ前を歩いていたオヤジたちの話し声がどんどん遠くなる。
階段が切れたと思うと、大きな岩の間を泥で埋めたような登山道になる。それから視界が開けた場所になる、を交互に繰り返す。
ただし、視界が開けた場所らしい所は、真っ白な霧の中で、いったいどこを歩いているのか、高度を増しているのか、さっぱり分からない。
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階段、岩と泥、平坦、と繰り返す。救いなのは、時折平坦な場所があるので、息をつけることだ。
だが、あいかわらず霧は濃い。雨粒にならないのが不思議なくらい、濃密な霧だ。 |
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8時15分 うお、霧の向こうに何やらうすぼんやりと影が。あれが第一の目標、巨大鉄塔か。もうすぐそばだと思いきや、またしても右写真のような急登。泥と岩で滑るったらありゃしない。 |
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8時25分 やっと鉄塔到着。オヤジ3人組が休んでいる。
我々も鉄塔の脚の土台に座って小休止。エネルギーゼリーがしみる。
霧が途切れて、国道17号線らしい道路が見える。10分ほど休んで出発。またしてもオヤジたちを追う。
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ここから先も似たような登山道である。だが、階段やじめじめした場所はほとんどなくなる。1箇所ちょっとじめじめした場所にショウキランを発見。 |
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松手山山頂に向かう尾根道らしい。らしいって、つまり、視界が真っ白なのでよく分からないのだ。幸い道をはずれるほど濃い霧ではない。
道端にはアズマシャクナゲが可憐に咲いている。
前方のピークになにやら標識らしいものが立っているのが見えた。松手山山頂か? |
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9時13分 松手山山頂到着。
あれ、ガイドブックには鉄塔から松手山山頂まで1時間ってあったのに。(山と渓谷社新分県登山ガイド16「新潟県の山」です。明らかに誤りと思われます)
ずっと先まで尾根沿いの道が見てとれるが、さらに先のほうは霧の中だ。どこまで続いているんだろう。 |
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しばらくなだらかな尾根道を歩く。
9時39分 「高山植物や昆虫を自然の姿で残そう」という立て看板のある平らな場所に出た。ハクサンチドリが手前に咲いていた。
この看板にせめて「ナントカ平」という名まえとか、何合目という標識があれば、目安になるんだけどなぁ。 |
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笹だらけの道をゆるやかに登って行く。
9時54分 ガレ場に木のはしご状の階段が出現。うわっ、辛そう。 |
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階段の先が霧にけぶっている。ジグザグにとりつけられた階段にスピードが緩んだオヤジたちの後姿が見える。
あのピークあたりが山頂かなぁ。
甘い。
階段の脇にヨツバシオガマやオノエランの姿が見え始めた。 |
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階段が終わると、笹だらけの道になる。
笹の向こうにコバイケイソウなどが大きな姿を見せている。
低い木が両側にある場所はだいたいがベニサラサドウダンの真っ赤な花かガクウラジオヨウラクのベル状の花が迎えてくれる。
平らになったかと思うと、またしても階段状の登りになる。 |
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10時18分 大山祇と書かれた石碑のある平らな場所に出た。
ここにはハクサンイチゲが咲いていたらしいが、もうほとんど残っていない。ときおりポコンと株で白い花を見せてくれている。
たぶん、ここが一の肩なんじゃないのかなぁ。 |
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花の主役は、すでに夏の花になっているようだ。
オノエランがあちこちに無数に咲いている。ミヤマカラマツも白い花を揺らしている。 |
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それにしても、かなり登っている気がする。
「炎天下で展望がいいのと、全く展望がなくて暑くないのとどっちがいい?」と私。
「炎天下よりこっちがいいのかも」とダンナ。
究極の選択のような気がする。
山頂のすぐ手前でコケモモらしい白い花発見。 |
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10時44分 山頂到着。
女性が「ゴミの持ち帰りにご協力ください」と書かれた手作りの栞をくれた。
我々は、仙ノ倉山まで行くつもりだったので、山頂では休まずに通過。
げ、仙ノ倉山までの階段、先が真っ白じゃないの。
ここから仙ノ倉山までがお花畑なのだが、期待していたほど花は咲いていなかった。霧が雨粒になってきて、私は雨具を着た。着ないと寒い。
雨に打たれて、花もしおれぎみ。
ハクサンイチゲはちらほらとしか咲いていないし、ミヤマキンバイは咲いているのをみつけるのが大変。ほんの数株さいていたハクサンコザクラは雨の中ですっかり下をむいていた。 |
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結局、雨っぽくなってきたのと、寒いのとで、10分ほど下った段階で仙ノ倉山へ行くのを断念した。やはり、雨降りは精神的に辛い。
山頂に戻り、昼食。
山頂でも、すぐそばの山頂の道標さえけぶって見えるほどの濃霧だ。幸い雨ではなかった。
11時47分 下山開始。
うわっ、山の家に向かう階段の先、真っ白。 |
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奈落の底に下りて行くような感じで真っ白い中をはしご状の階段を下って行く。
終わりかけのサナギイチゴやゴゼンタチバナがいくらかの慰めだ。 |
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もうぼちぼち山の家が見えてもいい頃なんだが。
奇跡的にも階段の周りだけ霧が無い。
いや、ホント。雨になっていないだけ有難い。
途中、ワタスゲやイワイチョウなどがある場所もあったが、霧の中にけぶっていた。 |
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おっ、遠くに山の家、発見。よかった、ちゃんと奈落でなくて、登山道を歩いていた。
山の家の近くの低い木のなかに入ると、アズマシャクナゲが咲いていてほっとする。 |
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12時25分 山の家到着。トイレ休憩。
山の家は、2005年の秋に新築されて、前よりかなり大きくなった印象だ。水場もある。
トイレは一応水洗でペーパーもある。100円の協力金が必要だ。
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山の家の2棟ある真ん中の通路から裏に回ると今来た平標山の手前のピークとそれに連なる山並みが見える。
沢の源頭が階段状の滝になって、気持ちのいい水音をさせている。
この景色を見渡せる場所には鐘があって、カン、と鳴らしている人もいた。
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12時36分 山の家出発。
ここからいきなり高山らしい植物は姿を消す。
ヨツバムグラの小さな花やシモツケの白い花など地味なものばかり目立つ。
こんなにずっと階段だったっけか?というくらい、階段を下って行く。 |
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12時52分 唯一の案内標識。ホント、この山は途中に道標が無い。
さらにずっと階段を下って、ようやく階段らしいものが見えなくなり細い針葉樹の林に入ると、登山口は近い。 |
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水場を通りすぎ、やっと登山口。
13時28分。
前に来た時には無かったと思うが、可愛らしい道祖神があった。 |
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ここから先が長い林道歩きである。林道なので、よそ見していても歩けるのだけが嬉しい。ここに至って、ようやく陽がさしてきた。うーむ、午後から晴れるというのは、ウソではなかった。
我々は蝶などを撮影しながら歩くので遅いペースだ。2組ほどに追い抜かれた。
14時12分 ゲート。ここから先は舗装道路。
14時17分 あれ、道路から右にはずれるのが駐車場への道と案内がある。前にこんな案内あったっけ?
どうやら、別荘地の林道を通らせずに、林の中の登山道を通らせたいらしい。 |
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林道とほぼ平行する感じの道である。舗装道路を歩くよりは登山ぽいが、よそ見しては歩けない。涸れ沢などを渡る場所も数箇所あった。
これが1.2キロとあったが、けっこう長く感じられた。
国道を通る自動車の音が大きく聞こえるようになったら駐車場はすぐそこだ。
14時40分 駐車場到着。ご苦労様でした。
右写真は、家に戻ってから撮影した山頂でいただいた栞。落ち葉を挟んだ手作りです。オマケは我が家の末娘、豆子。 |
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