番外

 近県の山

2012/8/4(土)  東吾妻山 標高1974.7m  福島県
7月の半ばからずっと夏風邪が尾を引いている。とにかく咳がひどくてろくな呼吸ができない。もちろん、登山などもってのほかだ。
にもかかわらず、夏山シーズンが去っていくのが惜しくてならない。
さらには、ずっと35度近い猛暑が続いて、新潟県の蒸し暑い樹林帯を4時間以上歩いてやっと標高1500メートルくらいにたどりつくような山は登りたくない状況でもあった。
と、いうことで、そんなに苦労しなくても高い山に行くことができる場所を探して、昨年に引き続き東吾妻山に登ることにした。なにせ、昨年は山頂でとんでもない雨にあって山頂からの眺望がさっぱりわからない。リベンジする理由のある山なのである。(2011年8月の東吾妻山はこちら
通常であれば1570円かかる磐梯吾妻スカイラインは、今年も復興対策のため無料。浄土平の駐車場も無料開放中だ。自動車で標高1600メートルまで来ることができるなんて、なんて素敵なことでしょう。福島や長野は本当にうらやましいなぁ。
東吾妻山はリピの山ではあるが、帰りに鎌沼経由で違うコースで戻っているので、もう一度レポします。
        (写真が多いためにサイズを小さくしています。花の写真は、ダンナのサイトからご覧いただけます。)
10時ちょうどくらいに浄土平の駐車場に到着。
思ったより自動車の数は多くない。
一切経山の噴煙は昨年より少ないみたいだ。
トイレに行って、仕度をして、湿原の中に伸びる木道から登山道に入ることにする。
10時13分駐車場出発。
10時22分。一切経山直登コースの入り口は相変わらずガッチリと閉鎖されている。
10時25分 鎌沼経由の一切経山に向かうコースとの分岐。我々はまっすぐ姥ケ原方向に行く。
ちょっとの間木々の下を歩くが、それにつけても、暑いなぁ。本当に標高、高いのかしらん。
階段が出でくる。
木がなくなるので、直射日光をモロに浴びて、ものすごく暑い。
振り返ると、一切経山の噴煙がよく見えた。
標高を上げていくと、
吾妻小富士を見下ろすようになる。
向こう側に雲の海が広がり、幻想的だ。
11時03分 姥ケ原到着。
先行していた子供ばかりの団体が休憩中だ。
彼らが東吾妻山に登るとしたら、追い越すのに苦労しそうなので、我々は休憩しないで先に進む。
結局子供たちは鎌沼方面に行ったらしい。
賑やかな声か遠ざかる。
姥ケ原の木道はとても静かになった。
あちこちにチングルマの穂がある。
これが花の時期だったらとても綺麗だろう。
途中にあるベンチで小休止。
本当に気持ちのいい場所だ。
11時17分 東吾妻山への分岐。
ちなみに、右の小さな花は、なんとモウセンゴケの花。
姥ケ原から東吾妻山への登りは樹林帯になる。
しかも、あまり整備されていなくて、段差がものすごい。ただ救いは日陰になることくらいだ。
ここまで来ると、浄土平では実になりかけていたゴゼンタチバナが現役で花だった。
ほかにモミジカラマツがたくさん咲いている。
11時54分 ようやく樹林帯をぬける。
うわ、太陽キツイ〜。
ガレた道を登る。登る。暑くて汗だらだら。
ひいひい言いながらとにかく進む。
11時59分 山頂到着。
広い山頂には4〜5組が休憩中。
山頂周辺にはメイゲツソウくらいしかお花がなくて、
ちょっと残念。
しかし、眺望はすごいぞ。
左に目をやると、猪苗代湖から磐梯山。
秋元湖、小野川湖、檜原湖。
西吾妻山からその奥の宮城の山々まで見える。
今来た方向には鎌沼や噴煙をあげる一切経山が見える。
こんなふうに見えたのか。
去年は真っ白な霧の中だったからねぇ。
12時45分 下山開始。
13時25分 姥ケ原への分岐。我々はここから酸ケ平(鎌沼)方向へ進むことにした。
ハイマツが途切れて時々石庭みたいな場所に出る。
ツリガネニンジンやハクサンシャクナゲが咲いているのをみつけることができた。
下に釜沼が見え、そこに木の階段が伸びているのだが、すっかり傷んでものすごく怖い。
このあたり、ちょっと遅かったがハクサンシャクナゲがたくさん咲いている。
鎌沼をぐるっと回る道である。
ずっと木道で、酸ケ平近くに唯一沼の降りられる場所があったくらい。
ミヤマリンドウとシラネニンジンは本当にたくさん咲いていた。
黄色くなっている小さいコバイケイソウの葉っぱみたいなのは、いったいなんていう植物なのか。
沼の周りを黄色くしていた。
左:一切経山がわ。 右:東吾妻山がわ。
沼の水はそんなにきれいじゃありません。
13時55分 酸ケ平のトイレに行く道と浄土平の駐車場へ行く道の分岐。
左写真、山と山のくぼみあたりが一切経山からトイレへと急降下する道で、よくもまああんな斜面を垂直に下ったと思う。
ここからは2008年に一切経山を登った下山時に利用したのでよくわかる。(2008年一切経山のレポはこちら
だが、下るにつれ暑くなって、かなり消耗してしまった。
14時34分 駐車場到着。
ご苦労様でした。

見事なまでに晴れた一日で、念入りに日焼け止めを塗っていても、手の甲が真っ黒になってしまった。風邪っぴきで家でおとなしくしているはずの私なので、ちょっとマズかったりして。
それくらいの体調の人間でも無理をしなければ山頂まで行けて、高山植物を見られる場所である、ということである。
普段自動車で回っている猪苗代湖、檜原湖の位置関係がとてもよくわかり、少し前に登った磐梯山を見下ろすことができて、感無量だ。
そのうち、ちょっとだけお金をかけて、山頂から見えた西吾妻山にも登ってみようかなぁ。

東吾妻山 
最寄ICは磐越自動車道猪苗代磐梯高原IC。国道115号に出てひたすら北上。母成グリーンラインの入り口を右に通り過ぎ、磐梯吾妻レークラインへの道県道70号を左に通り過ぎ、とにかく進むと、立体交差でちょっとややこしいが、県道30号に下りる道になる。磐梯吾妻スカイラインの案内があるので、それに従って進むようにする。
県道30号に入り、横向温泉を通り過ぎて標高をどんどん上げて行くと、磐梯吾妻スカイラインの入り口が左側に見える。
しばらく磐梯吾妻スカイラインを走ると、右側に吾妻小富士、左側に浄土平の大きな駐車場が見える。
通常は磐梯吾妻スカイラインは普通車は1570円。浄土平の駐車場を利用する場合は420円が必要だ。
東吾妻山は、ビジターセンターの裏手、一切経山への登山道と同じ道を歩き、一切経山への分岐で曲がらずに真っ直ぐに進む。鎌沼をぐるっと回って酸ケ平を経て行くコースと鎌沼を見ずにじかに姥ケ原に行くコースがある。
我々は登りはじかに姥ケ原から東吾妻山に向かい、下山時は姥ケ原の分岐には進まずに東吾妻山からまっすぐ鎌沼に向かうコースをとった。


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