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サナギ滝(?)
相変わらず“?”マークがついていて、
すみません。
右欄で説明したとおり、
オツルミズ沢はどこまでが滝なのか
さっぱりわからないのです。
これは、キャンプ場のはじっこから撮影。


目で見た感じはこんな風景。
中央の山と左端の山の切れ込み直下に
滝が見えている。




カグラ滝
この滝だけははっきりと名まえがわかる。
それほどキッパリと独立した滝として
目に飛び込んで来る。
この写真はちょっと角度が垂直に近く
撮影されてしまったが、
下の写真くらいの角度で落ちている。



これが最初に見えるカグラ滝の図。
かなり遠い位置だがはっきり分かる。
しかも、山の大きさと比較しても
大きいと実感する。




魚止ノ滝(?)
こちらも相変わらず疑問符付き。
地図上ではオツルミズ沢の出合いよりも
上流なのだが、
写真の滝はちょうど出合いの正面にある。
だが、新潟日報社の確認の返答に照らしあわすと、
この滝以外にないんじゃないかしら。
水の勢いといい、きゅっと狭まった角度といい、
魚止ノ滝の名まえにふさわしい。



オツル滝
前回は名まえのある滝として紹介は
していないが、今回はオツル滝とする。
というのも、昭文社の山と高原地図に
はっきりとオツル滝として書かれているからである。
ようするに、オツルミズ沢が水無川に落ちる
一番最後の流れなのだが、
滝に向かって立つと、
右側にきゅっと曲がっていて、
その全貌は見えない。



大きさ比較。
すぐ手前を林道が横切っている。



その林道を土管でくぐって、
上の写真のような綺麗な斜度で
水無川に注ぎ込む。

2007/6/16  水無川渓谷の滝たち 南魚沼市
最初に水無川渓谷の滝たちを見に訪れたのは2002年5月である。(レポは、新潟の滝12へ)
それ以降、すばらしい滝があるのになかなか訪れることができなかつた。と、いうのも、2004年の秋にあった中越大震災の後、水無川渓谷の入り口である越後三山森林公園までの道が崩壊して閉鎖されていたのだ。
実は2005年の春に一度行こうとして、諦めた経緯がある。諦めたわりに2年もほったらかしにして、ようやく今年、行くつもりになった。
本音を言えば、腰の状態のあまりよくないダンナが歩ける場所は林道のような段差がそれほどないなだらかな道で、水無川沿いの滝を見るには林道を歩けばいいだけなので、うってつけの場所だったのである。
さて、午前中も遅い時間に家を出発して、ちょうどお昼あたりに森林公園に着いた。
途中の道のりは、いったいどこが崩壊して道が閉ざされたのかしらん、と思うくらい以前のままで、工事をしているといえば対岸のサイクリングロードのほうだったりした。そちらがわは、まだ重機などが入っていて、当面通れそうもなかったが。
森林公園といえば、2002年の時よりもかなり綺麗に整備されていた。
50台以上は確実に駐車できそうな駐車場に山小屋を兼ねたトイレもある。湧き水を利用した水場もあり、快適にキャンプできそうな場所になっている。
昼食をそこでとっていると、イチモンジチョウやコムラサキといった蝶が寄って来て、蝶好きにはパラダイスのようだ。(蝶の写真はダンナのページからどうぞ)
すでに何組かの人が来ていて、日陰でのんびりとすごしている。梅雨入り前のいいお天気にこんなふうに外で過ごすのもいいものである。
  
駐車場。小屋はあらやまの森千の沢小屋といい、かなり新しかった。ここの1階がトイレ。

  
キャンプ場にある水場。冷たい湧き水がつねに出ていた。
さて、腹も膨れたので、林道を歩き始めた。
森林公園の中ですでに遠くに滝の姿が見られる。というか、ここからしか見えない。近づくと山が迫ってきて、この滝は見えなくなってしまうのだ。
おそらくサナギ滝だと思われるが、この滝のかかっているオツルミズ沢は、沢全体がほとんど全部滝で、いったいどの部分がサナギ滝なのか素人には分からない。多分そうなんだろう、と思うしかない。
一応、森林公園までで自動車は進めないことになっているが、林道としては未舗装であるが整備されていて、ゲートも閉まっていないので自己責任で入り込める。我々が歩いている途中に何台かの自動車が退避スペースなどに駐車していた。渓流釣りの人たちかしらん。我々はとりあえず歩いて蝶などに出会いたいので、のんびりと林道を歩いた。
カーブを曲がるといきなりカグラ滝の姿が飛び込んで来る。
こんなに大きかったっけ、と思うくらいに大きく、水量も豊富だ。ただし、近寄れない。サナギ滝の下流に位置するカグラ滝もまたオツルミズ沢にかかる滝なのだが、この沢は本当に全部が滝で、素人には近づけないのである。
せいぜい沢が水無川に落ち込む出会いの滝に触れられるのが精一杯なのだ。
とりあえずオツルミズ沢の出会いまで歩き、そこから先にも歩いてみることにした。
この先は前回に来た時に道が雪で閉ざされていて、「ボックスカルバート」というトンネルが唯一のルートになっていた場所である。
今年は雪が少なかったのでどういう状態になっているか興味があった。
やや行くと、そのトンネルが見えた。というか、夏草の陰に隠れそうになっていた。
あららららら、全く雪がないじゃないの。
しかも、草ぼうぼうの中にトンネルがあって、これじゃあ怖くて入るつもりにもなれない。きっと中に蛇でもいるにちがいない。
もちろんトンネルには入らずに、トンネルに入っていた前回は見ることができなかった外の風景を見ながら歩く。
  
夏場のボックスカルバートは、ある意味怖い。
2つ目の「ボックスカルバート」も同じ状態で、こちらは、それでもほんのわずかに林道上に雪が残っていた。
トンネルをくぐらざるを得ない時には見ることができない滝が林道の上に水を落としている。きっとこの滝は雪崩の原因になって、この場所に大量の雪を体積させるのだろう。でも小雪の今年はたらたらとしたたる水を落とす程度になってしまっている。
  
雪があると見れない滝。かなり上からチョロチョロ流れている。

  
わずかに残っていた雪。
前回たしか水無川の本流で滝状の流れがあったんだよなぁという場所は夏草のせいでついに特定できなかった。
いつのまにか終点の十二平に来てしまった。
あら、もうあの水門が見える。以前はあの水門も雪に埋もれそうだったのに。あんな全貌をしていたのか。
十二平のあたりでよくよく見ると、水門方向にデトノアイソメ→と書かれた目印があった。林道の突端まで行かずに少しだけ手前で左側の山の斜面に入り、水門を高巻く感じの踏み跡がついている。その踏み跡を1.7キロめば越後駒ケ岳と八海山と中ノ岳が形成する大きな谷の突端であるデトノアイソメにたどり着くことができるわけだ。一度は行ってみたいが、それはまだまだ先の話である。
  
手書きの目印。ほんの石ころです。
ここで我々は引き返すことにした。以前来た時もここで引き返したっけ。森林公園からゆっくり歩いて1時間の距離だ。今回は残雪もなく、ボックスカルバートを進む必要もなかったので、楽な行程だった。
帰り際、行きには気がつかなかったカンゾウらしい花が咲いているのに気がついた。かなり上の斜面に群生していたが、近くではなかったのでじっり見ることができなかった。
それにしても、意外に花の少ない林道だった。季節が悪かったのかしら。蝶はやたらイチモンジチョウが飛んでいたけれど。
だが、いい汗をかけた。
やっぱりお外はいいなぁ。
  
トリアシショウマにサカハチチョウが。

  
アマドコロ。こんなにたくさん花をつけるのか。

  
遠くにあったカンゾウらしい花。

  
トウダイグサの仲間っぽい。
交通
関越自動車道、小出インターを降りて、とりあえず国道17号に出る。国道17号を左折、六日町方面に行く。ほどなく、道は『虫野』という交差点で17号と291号に別れる。ここで291号に乗る。Y字を左折する形になる。あとはしばらく291号を走ると左手に八海山麓スキー場の入り口が見える。それを通り越してすぐに左に赤石小学校があるのでそこの角を左折する。これが県道265号。あとは道が無くなるまで走ればいい。
舗装道路が無くなるところが越後三山森林公園。駐車場は左側に大きいものがあり、トイレもある。
基本的に自動車はここまでだが、自己責任で、未舗装の林道を十二平まで行くことができそうである。ただし、雪の無い時期に限る。
越後三山森林公園からカグラ滝の見えるあたりまでは徒歩15分ほど。十二平(越後駒ケ岳登山口)までは徒歩1時間ほどである。
雪の多い年の春などは雪の下をボックスカルバートというトンネルをくぐる必要があり、照明の皆無のトンネルなので、懐中電灯などが必要だ。


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