鍋倉の滝 見た目も麗しい分岐瀑。 これに打たれて文覚上人が修行したと 言われているらしいが、 これだとちょっとやさしすぎる気がする。 大きさ比較。 手前のダンナと比較して、 落差は10メートルあるかないか。 流れが綺麗な模様を作る。 滝つぼ近くには、石があり、 梵字を彫った跡だというものが 残っていた。 こちらも、文覚上人が彫ったという 不動様の像。 遊歩道には秋の花が咲いていた。 |
2005/9/23 佐渡の滝めぐり2 そのA 鍋倉の滝(落差10m?) 佐渡市(旧畑野町) 最大の山場、ワニ清水。今回は新潟日報事業社の「新潟の名水」という冊子を持ってきて、その案内に従って行くことにした。地図を頼りにするとものすごく細い道に迷い込む恐れがあるからだ。 当面の目標は「爪の沢キャンプ場」である。「新潟の名水」によれば、赤泊から爪の沢キャンプ場を目指して進む道上にあるらしいのである。ところが、この地図が大雑把すぎた。途中にあるはずの清水にたどりつけずに、「爪の沢キャンプ場」まで来てしまった。 こうなったら、ちゃんとした地図で組み立てなおさなくてはならない。幸い、キャンプ場も清水の場所も地図に載っているので、現在位置と目的地はわかる。林道なので、枝道が何本かあるのだが、主要な場所には案内版がある。それを頼りに進めばよい。 で、なんとかたどりついた。 途中でもうみつけられないのかもしれないと思うくらい、林道は込み入っていて、わけがわからなかった。人もいないし、自動車も通らないし。 途中の道に全く案内がないのに、清水のある場所に下りるところには看板が立っていた。 この写真は駐車スペースから戻る感じで撮影。名水ワニ清水、とある。 その看板のとおりに進んで行くと、道の左手下にひしゃくのある場所があった。木立の間の水溜りみたいに見える場所で、全く清水という感じが無い。だが、そこ以外に回りに清水っぽい場所がないのでおりてみた。 看板から入るとこんな感じ。矢印の方向に行く。 道から急に下がる感じだ。 で、すぐの水溜りが清水。ひしゃくだけが目印。 と、ほぼ道の下くらいの岩盤から水がこんこんと湧き出ていた。 こんなに目立たなく、こんなに普通に湧いているのか、ワニ清水。 ひしゃくですくって飲んでみると、冷たくて甘い。これは一級品の水である。(と、言っても私の感覚ですが)県内でも一、二を争ういい水だ。苦労して来たかいがあった。 駐車スペースから遠くないので、たくさんペットポトルにつめて家に持ち帰った。 地面の隙間から出ている感じ。 ちなみに、なんでワニ清水という名前なのかというと、昔村人が清水の湧き出し口を捜して遡ってみたら、ワニの口から水が出ていて、それを見た人々が気持ち悪がってワニを石や棒で追い立てたら、ワニが土にもぐってしまった、という言い伝えかららしい。今でも湧き口はワニの口の形をしているそうだが、そう見えないわけでもないなぁ、くらいの形だった。 行きにさんざん迷ったので、帰りはどう行けばいいのか、またわからなくなった。とにかく、大きな道ぞいに坂を下ることにする。山を下りればとにかく海に出るのだ。海まで行けば佐渡一周線である。と、どういうわけか、いつのまにか行きに通った道に出てしまった。どこをどう走ったのかはさっぱりわからない。 佐渡一周線に戻って、赤泊に着いたあたりで正午になった。ここでお昼を食べないと、きっと食いっぱぐれる。コンビニはなさそうなので、JAのお店に入って、カップラーメンとおにぎりを手にいれた。赤泊の酒造会社「北雪」の前にある公園でワニ清水の水を沸かしてラーメンを食べる。ぜいたくなラーメンである。 コーヒーまで沸かして飲んでしまったので、かなりのんびりしてしまった。 こうなっては、これからのスケジュールをすべてこなすのは無理である。とにかく午前中時間を無駄に使いすぎた。 仕方がないので、真野地区でも少し奥に入る雄滝、雌滝をあきらめ、真野と畑野の間にある「鍋倉の滝」で滝を終了して、港にほど近い潟上温泉で入浴して佐渡の一日を締めくくることにした。 赤泊から真野までは県道65号が通じている。 途中、畑野に向かうには県道81号がいいらしいとそちらに自動車を向けたが、前面通行止めで通り抜けられなかった。またしてもロス。少しあせりだした。 もう時計は午後1時を回っていたのである。 3時には港に着いていなくてはならない。入浴するつもりだと、かなりシビアな時間だ。 にもかかわらず、県道65号に戻って真野を目指す途中で湧き水発見。自動車を止めて慌てて写真だけ撮影。 水は、癖のないあっさりした水だったが、水の受け口になんだかわからないナメクジみたいなのがたくさんいて、ちょっとひいた。 梨の木清水、とあった。 いわれはわからないが、癖の無い水だった。 すぐさま自動車に戻って、「鍋倉の滝」を目指す。 ところが、この滝、実は場所がはっきり分かっていなかった。分かるのは、真禅寺にあるということだけである。地図には真禅寺という寺は載っていない。 真野地区は旧跡の多い地区なので、行けば何かしら案内があるだろうと期待していた。が、案内があるもないも、真野のどのあたりに行けばいいのかもわからない。手持ちの資料をさんざんひっくり返して、真禅寺というのは、白山神社のそばにあるというのをつきとめた。白山神社なら地図に載っている。真野というよりは、むしろ畑野である。そちらに向かって自動車を進めた。 進めたら、どうも7月に来た時に寄った十朗滝のすぐそばらしいというのがわかった。ところが、地図の道路のカーブ具合と、実際の道路のカーブ具合が微妙に違って、方向感覚がなくなってしまった。 十郎滝の近くで、白山神社とは反対方向に走ってしまい、少々の時間をロス。ヤバイ。このままでは温泉を諦めなくてはならなくなる。 なんとか、たぶんここだろうという場所まで行き、大詰めで地名はここなのだがという場所で神社の場所がわからずにウロウロしたが、なんとか佐渡の百選の案内版をみつけて、白山神社にたどりついた。 神社の鳥居の横に駐車スペースがあったので、入れて、ほとんど駆け足状態で滝を目指す。 神社の向かいに真禅寺があり、滝は、神社の鳥居の脇からのびている遊歩道の奥にある。遊歩道は竹林の間を歩き、秋の草花の咲いている気持ちのいいものだったが、いかんせん時間がない。のんびりと歩いているわけにはいかない。 早足で10分ほどで滝前に着いた。 鍋倉の滝は思っていた以上に綺麗な滝だった。 キューブ状の黒い岩盤に当たって水が美しく流れている。全体的に逆くの字なのだが、流れ方がとても綺麗だ。 ただ、滝の上の木がなんとなく荒れた感じで、せっかくの景観を崩している。 この滝は、文覚上人が修行した滝で、滝つぼ近くの石に梵字が刻まれた跡があった。(真禅寺と文覚上人については真禅寺のページへ) ふと、滝前のお堂を見ると、なにやら看板が立っている。にじんで読みづらかったが、どうも、湧き水らしい。 土からいきなり塩ビ管が出ていて、そこからチョロチョロと流れている水だ。お堂の壁にはからのペットボトルが何本か置いてあり、自由に持って行っていいと書いてあった。すくって飲んでみたが、やや喉にかかる水だった。雨降りだったからかもしれない。 細い塩ビ管から水が出ている。管の上の板の下は文覚上人が入ったというほこらの跡らしい。 滝を堪能し終え、遊歩道の途中の花などを撮影しながら自動車に戻った時は、もうすでに午後2時を回っていた。 急いで県道65号に戻り、温泉へ向かって自動車を走らせる。 真野と畑野の境から潟上までは結構距離があるのだ。温泉に着いたのは、午後2時25分。ここから港まで15分として、出港が4時10分。1時間前にチェックインなら2時55分にここを出発すれば間に合う。よし、充分に温泉を楽しめる。 バタバタ温泉へ。(温泉のレポートはこちらから。) 髪を乾かすのもそこそこに温泉を出て、港に向かう。 温泉から港は意外に近くて、3時過ぎにはチェックインできた。 上出来である。 あとは、自動車の積み込みまで40分ほどお土産などを見てすごすことができる。 ああ、なんて忙しい佐渡だったんだろう。 それもこれも行き当たりばったりの性格が災いしているんだけど。 でも、まあ、滝と湧き水と温泉の3種類をきっちり押さえてきたのでヨシとしよう。 まだまだ佐渡にはたくさん滝も温泉も湧き水もある。 また今度、フェリー代が安くなったら(笑)必ず来よう。 |
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交通 ワニ清水 行き方は、聞かないで下さい(こらこら) 地図で確認すると以下のとおり。 赤泊港を県道45号線(佐渡一周線)で北上。県道65号の分岐を通り越し、さらに海沿いに進むと、城ケ浜海水浴場の公園がある。 たらい船が無造作におかれていた公園。 そのちょっと先に左側に下の写真のような爪の沢キャンプ場の入り口の看板がある。その道へと左折。 あとは、細腰川沿いにさかのぼる感じで、山田中、山田東集落へと進む。(でも、集落なんかあったかなぁ) とにかく、細腰川をけっこう遡って、林道の分岐に出たら「丸山」という方向を目指すとよい。 本当に分かりづらいので、もし道行く人がいたら、すかさず道を尋ねるのが得策。 細腰川がわから行くと、ワニ清水の看板は右側にある。その入り口を通り越して少し進むと右側路肩に駐車スペースがあるので、そこに自動車をとめ、看板どおりにわき道に入る。 あとは、本文中の写真のとおり、田んぼまで出ないで左側の下の林の中に下りる小道を行く。看板から60メートルで清水である。 梨の木清水 県道65号線を赤泊から真野に向かって進み、静平を過ぎたあたりの左側にある。 梨の木地蔵よりも真野よりである。 鍋倉の滝 これも行き方は自分で探ってください(こらこらこら) 地図で確認すると以下の通り。 まず妙宣寺を目指す。この寺は県道65号で真野地区に入れば必ず案内があるので見落とさないと思う。妙宣寺を通り越すと、十郎滝の案内がある。(新潟の滝95−3参照)この角を十郎滝に向かって曲がって、少し進むと交差する広域農道で左折する。(十郎滝まで行ってしまわないように) この道を道沿いに進んで行く。注意していると集落の名まえの書いた看板があるので、「大久保」と書かれた看板のある坂のカーブまで行く。 この看板のすぐ前の道へと右折。道祖神などのある場所に佐渡の百選の案内看板が立っている。また、真禅寺の看板もある。 この小道に入ってほんの少しで右側に白山神社の鳥居、左側に真禅寺がある。 意外と分かりづらいので、真禅寺の電話番号などでナビにインプットするとよいかもしれない。 また、県道81号から入る方法もある。こちらも「大久保」集落を目指す。 滝は、遊歩道を早足で10分ほど進んだ場所にある。雨のあとはぬかるんだりしているが、そうでなければきもちのいい散策路だ。 |
2005年夏、佐渡の滝めぐり@
2005年夏、佐渡の滝めぐりA
2005年夏、佐渡の滝めぐりB
2005年秋、佐渡の滝めぐり@
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