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そうめん滝
霧が出ていてなんだか幽玄。
っていうか、ほとんど流れがない。


帰りには霧が晴れて全体が見えた。
でも、そうめんにもならない水量だ。



権現滝
いつもながら奈落に落ちるような滝だ。
この写真ではよく分からないが、
左岸の赤茶けた部分が崩落している。



夏草にかくれてしまいそうだが、
V字に落ちる権現滝。




惣滝
なんとか川を挟んで滝前に最も近づいた。
距離のあるこの場所でもとんでもない飛沫だ。



ちなみに、これが安全な場所で撮影したもの。
ここなら飛沫も来ないし、硫黄臭くもならない。



これはプレートから河原に下りて、
私でも行けた範囲での撮影。
滝つぼが見えないが、
ここでさえ飛沫でびしょびしょだ。



落ち口。
雨みたいに見えているのは、
ダンナの頭上の岩盤から滴り落ちる
硫黄くさい温泉。



滝つぼ付近。
さすが惣滝さまの水流だ。
生き物のようにうねる。






コヒョウモンとヒメシジミ。
遊歩道にはほかにもたくさん蝶がいたが、
なかなか撮影させてくれなかった。
2013/7/15 旧妙高村の滝たち夏
  7月の3連休は毎年梅雨にあたってしまって、登山をするにも滝を見に行くにも県外に脱出を余儀なくされる。2013年も新潟以西の隣県は梅雨明けしているのに新潟はまだ梅雨のさなかで、雨もようの天気予報だった。
そんなこんなで初日は長野県に逃げ(レポはこちら)二日目はだらだら過ごし、ちょっと晴れ傾向の儲けもんの3日目にどこでもいいから県内の滝に行くことにした。で、選んだのが惣滝である。
最近、とみに月日がたつのが早くて、前回崩落した遊歩道をよじ登って滝を見に行ったのはつい2、3年前とばかり思っていたが、もう5年もたっている。妙高市によると、遊歩道は昨年開通して惣滝は見に行けるようになったのだが、その手前の妙仙橋という吊り橋が改修中で出来上がるのは7月以降とのこと。
工事の状況のはっきりとしたところは分からなかったが、思いついた時が行き時なので見切り発車することにした。
なにせ、本当にその日の思いつきで行動し始めたものだから、家を出たのが午前10時を過ぎたあたり。高速道路で向かって、お昼すぎに県道39号のゴルフ場のど真ん中を通りすぎた。
さて、どこかで昼食にしたいのだが。カップラーメンとおにぎりの昼食を食べるのに、霧っぽい天候の下ではぜひとも屋根がほしい。惣滝の周辺にはあずまやのある場所が見当たらない。
最悪、駐車スペースでバーナーで湯を沸かしてラーメンをすすることになる。
と、覚悟をしていたのだが、途中の休暇村妙高の少し先に「五最杉園地」というランチに最適な広場があった。テニスコートと芝生の広場にあずまややベンチとテーブルがいくつかある。綺麗なトイレもある。
三連休の最終日でほとんど人がいないが、ここは気持ちのいい休憩場所だ。お弁当を持ってふらっと来るにはちょうどいい。
  
五最杉園地。晴れているのはあの空だけなのよ。

    
のんびり昼食を食べて、蝶にも遊んでもらって、のんびりと惣滝に向かった。
いつもは自動車でいっぱいの燕温泉の入り口も連休最終日で駐車するのに苦労しない。
ちょっと霧が出てきて、雨が心配だったので雨具を持って歩き出した。
霧というと、それこそ5年前に霧でほとんど惣滝が見えなかったいやな思い出が蘇る。今日はちゃんと見えるだろうなぁ。
霧にけぶるそうめん滝を通り過ぎ、工事中とおばしき妙仙橋に来た。あらら、通行止めだぞ。いや、待て、河原の湯に行く人たちが先に進んで行くのが見える。ということは、通れるのだろう。
近寄ると、吊り橋はほんの骨組みくらいになっていたが、その下に仮設の橋が架けられていた。
    
仮設橋。ちょっと滑る。
アルミの階段で急降下して、またアルミの階段を上る必要があるが、川のすぐそばまで行くことができる。
河原の湯は見えなかったが、何人かそちらのほうに歩いて行っていたので、入ることができるようだ。
妙仙橋の先はすぐに崩落現場なのだが、すっかり整備されていて、石を積み上げた形になっていた。ここが崩れていておっかなびっくり進んだ5年前を思うとすごいなぁと感慨深くなる。
    

    
崩落現場。すっかり固められている。
遊歩道に復帰して、やや歩くと遊歩道の下に権現滝が流れ落ちている。雨後のため、遊歩道がわの行く筋もの温泉の流れが滝になって、V字になっている姿が夏草の向こうに見てとれた。
それから、権現滝の左岸の岩盤がゴソっと落ちている姿も見えた。あれが完全に落ちたら、権現滝は半分くらい落差がなくなっちゃうんじゃなかろうか。5年前のレポではあの岩盤は落ちていなかったので、ここ数年のことと思われる。大雨や大雪が続けば、落ちるのは確実だろう。
  
規模が分かりづらいだろうが、落ちた岩盤。

    
夏草ぼうぼうの遊歩道。
それにつけても、このあたりは岩盤から流れ落ちる行く筋もの流れが全部硫黄くさい温泉なのに、やたらにギボウシが咲いている。アカバナノシモツケやタマガワホトトギスも咲いていて、思った以上に花がたくさんある。
      
権現滝を通り過ぎると、いよいよ遊歩道は怪しくなってきた。
崩落以前はポールに鎖がかけられたもので転落を防いでいたと思ったが、それが直されていないし、もとより、遊歩道そのものも崩れたままだ。人の踏み跡で通れると確認できるくらいだ。
すぐ左下が川で、遊歩道の直下に野天の温泉があるのは知っていたが、どうやらそこに入浴している人がいるらしく、傘だの着替えだのが見えた。ただ、直下なので遊歩道からはお風呂は見えない。
そのお風呂のあたりが遊歩道の終点で、惣滝のネームプレートが岩盤に埋め込まれている。
あまり経験のない人はそこでやめておいたほうが無難だ。そこからでも、惣滝は十分見える。ただし、滝壺は見えない。
    
ようやく惣滝が見えてきた。

  
ちょっと見落としがちだが、ネームプレートがある。
我々はそこからもう少し滝に近づけないものかと河原に下ってみた。ちゃんと、というか、チャレンジした人の置き土産というか、ロープが下がっていて、河原には下りることができる。
だいぶ以前のこと、川を渡って左岸に行き、そこから滝下を目指したが、今回は水量が多くて川を渡ることができない。
右岸からできるだけ滝前に行こうとしたら、大きな岩が阻んでいる。
それをよじ登ると、滝前のオーバーハングした岩盤の下になんとか行けそうだった。
が、そこもなかなか大変な場所で屋根状になった場所からまるで打たせ湯みたいにダーーーーっと温泉が放射されているのだ。もっとも冷たい。臭いだけが硫黄で、始末が悪い。
私は早々に諦めて、ダンナだけがチャレンジした。
    
河原に下りて、岩によじのぼる。

    
チャレンジするダンナ。

    
私は手前から見守るだけ(笑)

  
分かりづらいけど、天井からだーーっと落ちる2条の打たせ湯。
ダンナいわく、いつまた崩れるか分からないので、できるだけ近くの画像を残したかった、そうです。
ただし、全身硫黄臭に包まれて、家に戻ってもしばらくどれに硫黄臭がついているんだ〜っと三脚からサイドポーチまで消臭する必要があった。
ともあれ、久々の至近距離の惣滝を見ることができて満足した。
再び花や蝶などを撮影しつ妙仙橋まで来ると、あら、崩落現場を工事した時に使ったらしい重機の道がどうやら河原まで続いているらしいのを発見。これは権現滝を下から見上げることができるかもしれない。と、スケベ根性が出た。
実に簡単に河原まで行き、上流を見る。
すぐ上が権現滝なのは分かるが、滝そのものは見えなかった。
    大田切川の河原に下りる。

    
権現滝のすぐ下流。上に崩落した岩盤がある。
しかし、遊歩道から見た、あの崩落した岩盤を見ることができた。うわっ、ごっそり落ちてるよ。あれが全部落ちたら、滝を埋めちゃうかも。流れは完全に変わるだろうなぁ。いや、きれいな分岐瀑に見えている権現滝の直下の部分、それこそが崩れた土砂で埋められた部分なんだと思う。谷はこうやってどんどんと姿を変えているのか。滝も不変ではないのだ。
すっかり硫黄くさくなった体で自動車まで戻り、これではどこにも立ち寄れないのでさっさと家に帰ることにした。
思いつきのわりに滝も花も蝶もさらには地球の鼓動まで感じることができた。これだから滝めぐりはやめられない。
交通
関温泉、燕温泉へは、国道18号線を利用する。上越市から国道18号線で長野方面へ向う。上信越自動車道中郷ICを過ぎて、関山の交差点で右折。温泉の表示かあるので間違わないと思う。快適な道なのだが、途中ゴルフ場のど真ん中を通るので注意が必要。やがて関温泉に入る。
燕温泉は、県道39号をそのまま進み、トンネルを越えてほぼ突き当たりである。大きな駐車場とは言えないが道の両脇にちゃんとたくさん駐車できるスペースがある。が、人気のある場所らしく、満車であることが多い。露天風呂利用者も多いので、少し待つと出る自動車もあるはずである。

惣滝は燕温泉を通り過ぎて遊歩道を歩いて約30分。ただし、遊歩道が完全に出来上がっているわけではなく、終点が分かりづらい。滝の直下までは行けない。無理はしないで、ネームプレートのある場所くらいから見るのが一番安全だろう。

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