48−5

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本城の滝
(2008年夏)

今年の本城の滝は、こんな感じ。
8月半ばだと、例年はまだ雪の下のはずだ。
2008年も山間部は雪が多かったので、
もっと隠れているかと思っていたが、
全体を見ることができた。


ほぼ雨、という天候だったために、
山の上のほうは雲の中である。
どれほどの雪渓があったのかは、
不明だ。



滝部分のアップ。
向かって右側の岩盤からも
水が流れ込んでいる。
いつも飲み水を得る小さな滝には
近づけなかったが、
こちらもかなり水量が増していた。
2008/8/17  本城の滝  魚沼市 (落差40メートル?)
毎年、夏が終わろうとしていると、どうしても本城の滝に行きたくなる。
今年の夏休みは、天候が不安定で、どこかに山登りに行くとか、めったに行けない滝を拝みに行くとかいうことのできる条件ではなかった。
その夏休みも最終日、天気予報を調べて、なんとか雨が降らずに、もしかしたら日中は太陽が出るかもしれない、というので本城の滝を見に行くことに決めた。
ただ、今年は山間部は積雪が多く、もしかしたら滝は出現していないかもしれない。
それはそれで、万年雪を見に行くということにしてもいいではないか。
と、いうことで、奥只見シルバーラインの長い長いトンネルをぬけて、銀山平に到着。一人210円を支払って銀山平キャンプ場のゲートをくぐった。
だが、その時点で遠くに見える荒沢岳などの山並みの上のほうが雲に覆われていた。
あれ、回復傾向のお天気じゃなかったんだっけ?
ゲリラ豪雨と呼ばれる突然の大雨が全国各地で降りまくったこの年、天気予報はあてにはならないのだ。しかも、山の中だし。
それでもまだ降っていないので、仕度をして万年雪遊歩道を歩き出した。
さすがにだれもいない。
駐車スペースにも自動車はなく、かろうじてキャンプに来ていたらしい親子が虫取り網を振り回していた程度である。
この時期の遊歩道は昨年歩いたが、昨年は咲いていた気の早いダイモンジソウはまだ咲いていなかった。もしかしたら、雪が多かったからかもしれない。
滝、見えるんだろうか。
少し歩くと、沢が見通せる場所に出る。おお、雪、やっぱり多いぞ。
これは今年の本城の滝は、2006年のように雪の状態をアップする羽目になるのかもしれない。
そんな覚悟をして、さらに登る。
いよいよ滝が見える場所になって、ダンナが「見えるぞ」と私を振り返った。
あら、まあ、まあ。
雪の多い年の8月だというのに、本城の滝がきっちりと姿を現しているじゃないか。
なんとも予想外のことだった。
実は、この遊歩道は蝶が多いので蝶のほうをあてにして来たのだが、雨がちの天候で蝶はさっぱりだった。このうえ滝もナシでは何のために来たのか、という結果になりかねなかった。
大喜びで滝を見下ろせる遊歩道の突端まで行く。
確かに雪は3段目の滝つぼあたりに残ってはいるものの、ほぼ全体が出現していた。しかも、水量が多いし。
それに、いつもいつも枯れかかった姿しか見たことがなかったこの場所のコバイケイソウが咲いていた。遠くにはキスゲらしい黄色い花も見えているし。
ここにあるコバイケイソウは咲かないものと思っていたが、ちゃんと咲くのか。
滝が見えなければそのまま戻るつもりでいたが、滝が出現しているし、下流の河原も出ているので、下までおりることにした。
雨は霧雨っぽいのがずっと降ってはいるのだが、昼食をとるのに支障はないだろう。
滝から来る風に乗って霧雨が降りかかるので、それを避けられる場所を探して滝よりかなり下流でお湯を沸かしはじめた。
沸かしはじめたところで、霧状だった雨がなんとなく粒状になってきた。あらららら、ちゃんと雨になっちゃったじゃないの。
慌ててザックにカバーをして、自分たちも雨具を身につけた。
それでも、雨に濡れながら、カップラーメンとおにぎりを食べる。意地でコーヒーまで飲んだ。
雨に濡れながら雨具着てお昼食べるなんて、インドア派の私としてはあるまじきことである。
それでも、滝は見れたし、コバイケイソウも見れたし、なんとハクサンコザクラまでみつけてしまったし。
けっこう満足で、雨の中下山した。

  

    

    

    
交通
本城の滝の行きかたについては、滝レポート48を参考にしてください。


2008年9月23日(祝)
  
上のレポートから約一ヶ月後、久しぶりに天候のよい休日になったので、もう一度本城の滝に行ってきた。
今回は滝目当てというよりは、花と蝶が目当てである。
ところが、平地ではいいお天気だというのに、奥只見シルバーラインに入るあたりで、どうも雲行きがおかしくなった。
銀山平の定期船発着所、つまり、本城の滝のキャンプ場入り口あたりまで来ると、先月よりもシビアな状態で沢の方向は雲の中だった。
どうしよう、このまま行くか?あの雲の中に行くとしたら、雨に打たれるのは必至だ。
しかも、一人200円かかってしまう。
有料で雨に濡れて、蝶の姿も見ずに帰ることになるかもしれない。
定期船発着所の駐車場に自動車を入れて、万年雪のあるあたりをただ見ていた。
だが、なんとなーく雲が山の上のほうに移動しているのがわかった。
だんだんと谷が見えはじめている。
ここに来た以上、つぶしは利かない。まさか、奥只見湖をぐるりとまわって、桧枝岐の滝を見て帰るわけにもいかないし。
行くか。
半分ヤケになってキャンプ場のゲートをくぐった。400円也。
幸いにも、雨は降らずに遊歩道を歩くことができた。
ただし、蝶はいなかった。
一ヶ月前とはちがった花々が見ることができたけど。
滝を見下ろす遊歩道のどんづまりには、キャンプ場に宿泊したらしい自然観察ご一行が係りの人の説明を受けていた。
げっ、この人たちが滝前に行くとしたら、滝前は大混雑だなぁ。ごはん食べる場所がなくなるなぁ、と思っていたら、ご一行は滝前には降りずに戻って行った。
よかったよかった。
    
    
  滝前まて行ってみると、あら?小さなかわいい花がある。
  ダンナがウメバチソウだという。
  確かに葉っぱは似ているが、花の形がちょっと違う。それに小さい。
  きっと小ウメバチとかいうんだ、別の花に違いない、と撮影。
  あとで調べてみたら、ヒメウメバチソウという花だった。
  この本城の滝の周辺は、本当に色々な花が咲く。
  手軽に高山系の花が見られてしまう。
  まるでパラダイスである。
こんなふうに岩に張り付いて咲いていた。
     
モミジカラマツ、シュロソウ、リンドウも咲いていた。
滝前や遊歩道では曇りや小雨だったのに、駐車スペースに戻ると青空が広がった。
今年の我々は、本当に青空に見放されている。
 



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